育児について会話を交わす訪問員の西村留美子さん(左)と萩原さん親子 |
滋賀県長浜市はこのほど、保育士や看護師らが生後4カ月までの新生児のいる全家庭を訪ね、育児相談に乗ったり情報提供する「こんにちは赤ちゃん訪問」事業を始めた。核家族化が進む中、子育て中の親の悩みや不安を和らげてもらうのが狙い。
同市内で1年間に生まれる子どもは約900人。同事業は、市の事前研修を受けた訪問員17人が昨年11月から開始、12月末までに約110人を訪問した。
12月上旬、産科経験のある看護師西村留美子さん(33)は、11月に長女麻生ちゃんを出産した同市八島町の萩原麻奈美さん(31)を訪ねた。
西村さんは「お産は大変でしたか」などと話し掛けたり、抱き方のコツをアドバイス。萩原さんは夜に寝付きが悪いことがあったり、体重の目安が分からないといった疑問を聞いていた。萩原さんは「産後しばらくは外出もできないので、ちょっとした心配事を気軽に聞けるのはありがたい」と話していた。
赤ちゃん訪問では、4カ月検診や予防接種の日程、乳幼児相談日などの情報を知らせたり、市内に3カ所ある子育て支援センターの案内パンフレットなども渡している。
また、育児の環境や悩みがないかなどを聞き取った上で、必要に応じて保健師や助産師が出向き、相談や支援を行うことにしている。市健康推進課は「祖父母など周囲の支援を受けるのが難しい状況の人が1人で悩まないよう、支援態勢をつくっていきたい」と話している。
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