出産による離職を減らせ後輩OLの相談役「企業メンター」育成 厚労省が方針厚生労働省は、企業で働く女性が結婚・出産にかかわらず仕事を続けやすい環境を整備するため、先輩女性社員が後輩の相談を受けたり指導したりする「メンター」の養成事業を2008年度から実施する。初年度は30歳代後半から40歳代のOLらを対象に全国複数の都市でセミナーを開催し、メンターの役割や指導方法に関する専門家の講義と模擬相談などを行い、企業内のメンター制度普及を後押しする方針だ。 「メンター(mentor)」は、英語で「よき指導者、助言者」の意味。メンター制度は、1980年代以降、米国の企業で直属の上司以外の管理職が能力開発の助言などをするシステムとして広がった。日本でも、女性の幹部社員育成や新入社員のカウンセリングなどの目的で一部の企業が取り入れている。 政府は06年秋、人事院が各省庁の課長や課長補佐を対象に「メンター養成研修」を行うなど、国家公務員の女性幹部職員のメンター制度導入に着手した。08年度からは民間での制度普及も支援する。厚労省は、養成セミナーに出席した女性社員の交流会を開き、ネットワーク作りを促進することなどを検討している。 厚労省の調べでは、働く女性のうち、第1子の出産を機に離職する人は7割いる。このうち約3割が「仕事と育児の両立が難しい」「会社に退職を勧奨された」など、自分の希望に反して仕事を辞めている。 (2008年1月7日 読売新聞)
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