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ビスケットかケーキか 英で論争30年 近く裁判決着へ

2007年12月17日16時19分

 「ビスケットかケーキか」。英国のお菓子をめぐり、30年以上も争われてきた見解の対立に、欧州連合(EU)の欧州司法裁判所がまもなく決着をつけそうだ。どっちでもよさそうな話だが、判決には350万ポンド(約8億円)の行方がかかっている。

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「ケーキかビスケットか」が問題となったティーケークス

 対決しているのは、英国の税務当局とスーパー「マークス・アンド・スペンサー」。問題のお菓子は、このスーパーが販売している「ティーケークス」(1個約25円)で、ビスケット状の台の上にマシュマロが載り、全体をミルクチョコレートが覆う。

 英各紙の報道によると、英税務当局はこれをビスケットとして付加価値税を課した。しかし、スーパーはケーキだと主張。ケーキなら非課税だ。付加価値税導入の73年以来払い続けた分の返還を求めたスーパーに対して、税務当局は94年にいったんケーキと認めた。だが、払戻額を8万8440ポンド(約2000万円)と値切ったため、スーパー側は上訴。国内で決着できず欧州司法裁判所に持ち込まれた。

 このほど、判決の行方をほぼ決めるといわれる「法務官の見解」が示された。その結論は「スーパーには全額返還を求める権利がある」。裁判所の広報担当者は「判決まであと1年はかからない。数カ月だろう」と話している。

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