2008年1月10日 12時2分更新
依存症や乱用が問題になった向精神薬の「リタリン」を病院で大量に手に入れインターネットを通じて販売していたとして、薬事法違反などの罪に問われた男に対し、仙台地方裁判所は、執行猶予がついた懲役2年6か月の判決を言い渡しました。
リタリンは、以前、うつ病の患者などに処方されていた向精神薬ですが、依存症や乱用が問題になり、厚生労働省は向精神薬としては初めて、処方する医師を制限するなどの措置をとりました。
東京・杉並区の無職、嶋谷正和被告(31)は、去年、インターネットを通じてリタリン400錠をおよそ15万円で販売したうえ、販売目的で5000錠近くを持っていたとして、薬事法と麻薬取締法違反の罪に問われています。
10日の判決で、仙台地方裁判所の宮田祥次裁判官は、「乱用が社会問題化する中、大量のリタリンを病院から不正に手に入れ、販売した刑事責任は軽視できない」などとして、嶋谷被告に懲役2年6か月、執行猶予5年、罰金30万円の判決を言い渡しました。