北海道新聞　Hokkaido Shimbun Press

　【夕張】財政再建団体の夕張市の人口が昨年一年間で約５％減り、財政破たんを表明した一昨年を上回るペースで人口流出が進んだことが九日分かった。例年、年度末に減少が著しいため、本年度内にも一万二千人を割る公算が大きくなった。

　同市の一日現在の人口は一万二千百九十八人で、昨年一年間で六百三十人減。一昨年の五百八十九人減を上回った。同市の人口は例年、年間三、四百人ずつ減ってきたが、昨年までの二年間だけで一割近く減っている。

　減少のうち、死亡数から出生数を引いた自然減は約四分の一に過ぎず、多くが転出超過による社会減だ。市幹部は「破たんで雇用の場が激減したのが大きい。人口減は交付税や税収減に直結し、財政再建はさらに厳しくなる」と危機感を募らせている。