大阪府富田林市で25日未明、嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えて救急搬送された女性(89)が、府内の29病院に受け入れを断られ、約2時間後に市外の病院で死亡したことがわかった。
女性は、受け入れ病院を探している間、救急車内で体調を悪化させ、心肺停止状態となっていた。救急患者の受け入れ拒否は奈良、兵庫両県などで相次いでいるが、総務省消防庁は「これだけの病院に搬送を断られた例は聞いたことがない」としている。
関係者によると、女性は24日夕から体調不良を訴え、家族が25日午前4時49分に119番通報した。8分後に救急車が到着した際は意識があり、車内で応急処置を受けながら、通信指令室とともに受け入れ先の病院を探した。
富田林市や堺市、大阪市など府内10市の市立病院や大学病院など29病院に対し、計34回にわたり受け入れを要請。各病院は「急患がいるので対応できない」「満床でベッドに余裕がない」などの理由で断り、中には「かかりつけ以外の患者は診られない」と言う救急病院もあった。
この間、救急車は富田林市内に待機。隣接の同府河内長野市の病院が受け入れを了承し、同6時40分に搬送したが、間もなく死亡した。死因は出血性ショックだった。
(2007年12月28日3時3分 読売新聞)
YOMIURI ONLINE 抜粋
なんのつもりだろう?
医療関係者や自治体は、自らの脆弱性と無責任さを露呈した。
有効な対策を取れない事に関しては、消防も同罪だと思います。
ニュースで報道されているのに、自分達の所は大丈夫か検証しなかったのか。
各部署で連携をとらないからこんな事になるんでしょ?
誰の為の医療なの。
「ベストな状態でなければ迷惑がかかるから受け入れない」
と言うのであればトリアージはどうなるのかな。
緊急性によって優先しなければならない患者を決める。
搬送される予定だった患者はそんなに低かったのか?
幼稚としか言いようが無い。
どこも同じ言い訳ばっかり。
子供じゃないんだよ?
だいの大人が集まって何もできないの?
医師の確保、シフトの見直し、搬送先の事前可否チェック、・・・
所詮他人の命だからどうでもいいのかな。
身内や権力者だったらこんな対応しないだろ?
大変だとは思う。
救急車のサイレンを聞かない日がないくらいだから。
だからこそ対策にはスピードが要求される。
遅れるほど、同じ目に合う人達が出てくる。
現在は義務を果たさないクセに、権利ばかり主張する人が多いから面倒な事になる時が来ると思う。
公立であれば提訴されて負けたら結局は公費で賠償するんでしょ?
そういったリスクを避けるためにも早急な対応をすべきだ。(期待ではなく)
現場で苦労している人達ばかりに負担をかけるのではなく、ふんぞり返って指示している連中こそ貰っている分は働け!
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このニュースの『受け入れ拒否した病院』の件数には驚きました。こんなことが自分の身に起きたら・・・と思うと本当に恐ろしいの一言につきます。
2007/12/29(土) 午後 1:07
「件数の多さには・・・」って兵庫でも言ってましたね。
次は40件か?
日々新しい事に気づかされます。
職種は違っても「対岸の火事」では済まないです。
リスク管理の身としては、認識の低い人を説得するのは大変です。
それぞれは頑張っているのでしょうから中心になる自治体がだらしないのかな。
2007/12/29(土) 午後 6:40
搬送拒否はマスコミの解釈で、実際は物理的に無理なだけです。
>現場で苦労している人達ばかりに負担をかけるのではなく、ふんぞり返って指示している連中こそ貰っている分は働け!
まさにこれは国民が役人に言うセリフでしょう。
救急搬送不能の実態は、長年の国の政策(人員・費用の削減)と刑事事件化(結果が悪いと逮捕される)の結果でしょう。
国民的議論によりこの2つが解決するか、大幅に人口が減るかどちらかが生じないと解決困難な問題でしょう。実は国はひそかに後者を狙っているみたいです。今生きている我々はまさに犠牲者です。
2008/1/6(日) 午後 11:30 [ beiow252525 ]
OECD加盟24カ国の平均医師数は人口1000人あたり約3人、日本は約2人です。平均に達するためには10万人以上足りません。年間に1000人ずづ医師を増やしても平均値に達するまでに100年以上かかります。
2004年に米国はGDP比15.3%を医療費に費やしましたが、同年の日本の医療費は8.0%です。1980年代に財政危機に見舞われたイギリスはGDP比7.7%まで減少させた結果、入院待の患者さんが100万人以上、救急でも1〜2日待ちはあたりまえ、癌の手術待機期間が3〜6ヶ月となりました。ブレア首相になって2000年にあわてて10%まで増額したものの今でもひどい状態が続いています。
(ちなみに日本の医療総額は31兆円、パチンコ屋の売り上げが31兆円、葬儀関産業の売り上げが15兆円だそうです)
他の国で失敗した医療政策を歩み続ける日本の医療政策はどうなっているのでしょうか?
上のbeiow252525さんが書かれていますが、「医療費削減するためにどんどん死んでもうらう」これが官僚が望んでいる医療政策かもしれません。
2008/1/7(月) 午後 2:00 [ SDK ]
>「ベストな状態でなければ迷惑がかかるから受け入れない」と言うのであればトリアージはどうなるのかな。
以前、深夜に担ぎ込まれた子供の患者を「小児科医がいないから」と言って断らず、善意で受け入れた医師がいました。結果として子供は亡くなりました。その両親は医療ミスであるとして医師を訴えました。裁判所は判決で「不完全な態勢で受け入れて患者を死亡させた場合、それが善意によるものであっても病院の責任である」として業務上過失致死の有罪判決を下しました。
病院の救急指定返上が急増したのはそれからのことです。
「ベストな状態を用意できない当病院でなく、ベストな状態を用意できる別の病院に受け入れてもらった方が助かる可能性が高い」と判断しお断りするのはしごく当然だと思います。
2008/1/7(月) 午後 3:32 [ tritonfortress ]
追伸
もし搬送されてきた患者を優先した場合、後回しにされた患者が死亡したり、容態が悪化して後遺症が残ったりすれば、病院は十中八九医療ミスとして訴えられます。そうなればお決まりのマスコミバッシング→医師退職→診療科閉鎖→医療ミス撲滅成功 の黄金パターンとなるでしょう。
病院はどうすべきでしょうかね?
2008/1/7(月) 午後 3:37 [ tritonfortress ]
ココもか!
関連記事をたどってきたけどコメに苦労してる? おせっかいかもしれんけど気を使うくらいならコメ削除していった方がいいよ。他のブログでも暇な関係者らしき連中に薀蓄と批判食らってたからね。推測だけどさアナタの「聞きたい」コメは関係者らしき連中の中には無いんじゃね?
2008/1/7(月) 午後 11:27 [ バンピー ]
パンピーさんへ
「聞きたいコメント」が「24時間365日いかなる時にも、どのような疾患でも、妊婦でも全て受け入れます!」なんてものであれば、誰からも聞けないのではないですか?(選挙前の国会議員の口を除く)
>トリアージ
トリアージとは、災害時なで同時に多数の傷病者が生じたときに傷病者を選別することです。
軽傷者は後回し、今治療すれば救命できる人を優先的に治療、助かる可能性がほとんどなければ放置。
一般的にトリアージを行うのは治療を行う医師ではなく、治療に関与しない医療従事者が行います。
後になって「死んだのは黄色(あるいは緑)のタッグつけたせいだ!」なんて訴えられて、おまけに裁判で敗けたりしたら・・・・
どうなっちゃうんでしょうね?タッグつける人がいなくなるか、全員赤をつけるかどっちかになりそうですね。
2008/1/8(火) 午後 2:01 [ SDK ]
多くのコメントは「消えた」のでしょうか?「消した」のでしょうか?
fjx01さんは事の背景を分かっているのかいないのか掴みかねていたのですが
もし「消した」のであれば他人の意見を聞く気はないということですよね?
そうであれば徒労なので私は書き込みをやめますので、その旨を仰って下さい。
記事中で
>医療関係者や自治体は(中略)有効な対策を取れない(中略)消防も同罪
>各部署で連携をとらないからこんな事になる
とありますが
消えたコメントにあったように、有効な対策を取れるのは政府・国だけであること、連携しようがなんだろうが医療資源が足りない事実を上回る効果は出せないこと、は現在事実だと思います。
病院(ベッド)の数、医者の数、看護師の数、そこに払われる報酬。
どれもこれも決めているのは政府・国であって、医者でも病院でも自治体でもありません。
国策としての「医療費削減」「医者は足りているという誤った認識(求められる仕事の量に比べ明らかに不足。偏在ではなく)」が変わらなければどうにもならないでしょう。
他にも要因はありますが、上記は最低限のラインです。
2008/1/8(火) 午後 6:24 [ 桜井純一郎 ]
beiow252525さん、国の失策についてはある程度賛同できます。
刑事事件化については半々ですね。
裁判になった事件を全て知っているわけではありませんが、隠蔽をはかったりしている件には然るべきと思いますし、大野病院の件などはいき過ぎ(不当?)ではとも思います。
2008/1/9(水) 午後 9:42
tritonfortressさん、それは咽に割り箸が刺さっていた件ですか?
当然と思われている事が一般的にはそう思われていないから報道されているのではないかと思います。
2008/1/9(水) 午後 9:56
バンピーさん、確かにそうですが・・・・(^^;)
2008/1/9(水) 午後 9:57
SDKさん、私が「聞きたいコメント」は「それ」ではありませんので誤解のないようにして下さい。
2008/1/9(水) 午後 10:00
桜井さん、私が「消しました」
関連した自分のコメントと脈絡が無くなった方のコメントも一緒に。
他の方々のブログで情報を集めました。
一次、二次の患者を三次で受けたがらない理由や、救急隊が搬送を急ぎたがる理由など。
この方は二次、三次の救急にも携わっていた医師の方です。
あるいは救急搬送に関しての提案をされている方とか。
悪く言えば私が「望んだ」記事を書かれているとも言えます。
説明が分かり易く、やりとりさせて頂いて感心しています。
他人の意見を聞く気が無いという訳ではありませんが、否定だけや、国、政府、官僚、政治家、国民の責任だ、とか、ろくな知識も無いのに書くな、的なコメントは削除します。
あれも出来ない、これも出来ない、原因はお前らの無知、無関心が原因だと言われてもコメントに困ります。
言葉じりを捉えた細かい説明や判例も同様です。
仕事が始まって時間が取れなくなってきたので、考えがまとまっていません。
近々記事に起こそうかと思いますので、徒労かどうかは御自身で判断してください。
2008/1/10(木) 午前 0:02
国の政策により、常にベッドを満床状態にしないと赤字になってしまうような経営状況を強いられ。
昼働いた医師・看護師が、そのまま夜間の医療に当たり
(警察や消防署なら「交代制」って物があるのでしょうが、今の医療現場では、
人員がいないために、昼働いた人間が、労働基準法違反で、ボランティアで夜勤するしかない状態)。
「コンビニのように夜間に来る軽症患者」「診療費を払わない患者」「野良妊婦」
「モンスターペイシェント」などの「手のかかる患者」によって、
限られた時間・金銭・設備・人員・体力・気力を無駄に割かれ。
「医療の限界」と「医療ミス」を混同したような「トンデモ判決」によって、
正当な医療行為が「犯罪」とされ、それが医療従事者を縛り。
そんな中、病院のキャパシティを越えた患者が入ってきて、受け入れることが出来ないと、
マスコミに「受け入れ拒否」と書かれ、医療事情を知らない国民に「てめえらの血は何色だ」だとか
「人命より金儲けのほうが大事なんだろ」などと罵られ…。
2008/1/10(木) 午前 10:15 [ hannpeita689 ]
つづき
キャパシティを越えた状態なのに無理をして受け入れ、その結果として患者が亡くなった場合
「医療ミスだ」「人殺し」と罵られ、医師が逮捕され、多額の賠償金を請求され…。
それだけ過酷な状況なんですよね…今の医療現場は…。
自分、3級の精神障害者で、精神科、デイケア、内科…と、常に病院と関わっているので、
医師や看護師、その他の方々の一生懸命になっている様子を目にしています。
過酷な現場で、一生懸命頑張っている医療従事者の方々には、本当に感謝しています。
こういう中で、さも、殆どの医者が「金儲けに走ってる」「義務を忘れている」かのような
書き方をされているのを見ると、激しく怒りを覚えます。
2008/1/10(木) 午前 10:16 [ hannpeita689 ]