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「ビスタ」に地デジ対応ソフト搭載へ

2008.1.8 00:50
このニュースのトピックスマイクロソフト

 マイクロソフト日本法人(MS)がパソコン向けの新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ・ビスタ」に、日本専用仕様として地上デジタル放送視聴ソフトを年内に標準搭載することが7日、明らかになった。パソコンメーカーが自前で開発していたソフトをMSが提供することで、地デジ対応パソコンの環境を整える。国内OS市場で約95%の圧倒的シェアを持つMSが主力OSを地デジ対応にすれば、パソコンの“テレビ化”が一気に進みそうだ。

 地デジ視聴機能は、ビスタの主力モデル「ホーム・プレミアム」などが持つ動画・音楽視聴機能「メディア・センター」に搭載される。これまで、パソコンで地デジ放送を視聴するには、チューナーやB−CASカードと呼ばれる不正コピーを防止する各種ハードウエアと、専用ソフトがあらかじめ搭載されている高機能機種を購入する必要があった。

 ビスタに専用ソフトが標準搭載されれば、メーカーはソフト開発部分の手間が省けてハードウエアだけ提供すればよくなり、端末の開発期間短縮や価格の押し下げ効果を期待できる。MSが提供するソフトにはチャンネル選択時の番組表や、文字放送の表示機能などが搭載される予定。

 調査会社のBCN(東京都文京区)によれば、国内パソコン市場は平成18年上半期は台数べースで前年同期比5・1%減、金額では8・0%減にとどまった。市場が飽和状態なうえ、若年層を中心にネット閲覧やメール送受信などを携帯電話ですませるスタイルが定着し、パソコン需要の減少傾向に拍車をかける。需要の高い地デジ対応パソコンが低価格化すれば、低迷するパソコン市場活性化にもつながる。

 23年7月にテレビ放送の完全地デジ移行を受け、家電メーカーは地デジ対応テレビの販売に注力している。テレビをネット対応にするなど、パソコン市場への食い込みも狙うなか、MSはパソコンの地デジ対応を本格化させ、パソコンメーカーによる家電市場への浸透を先導する構えだ。

 MSのダレン・ヒューストン社長は「若年層を中心に、テレビでなくPC上で動画を視聴する傾向が広まっている」と述べ、動画閲覧端末としてのパソコンの地位が高まっていると指摘。パソコンと、携帯電話や家電との境目がますますあいまいになるなか、業界の垣根を越えた市場の争奪戦が加速する。

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