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李登輝氏、老骨にムチ打ち応援 台湾・立法院選

2008年01月09日21時59分

 台湾の元総統、李登輝氏(84)が12日投開票の台湾立法院(国会)選挙で「最後の戦い」に臨んでいる。自らが出馬するのではなく、少数政党の台湾団結連盟(台連)の指導者として、老骨にムチを打って選挙応援に東奔西走しているのだ。

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7日、CM発表会で自分の映像を見る李登輝氏=台北市で

 来週、85歳の誕生日を迎える李氏は7日、記者会見し「生きている間は社会のために尽くしたい」と訴えた。同時に、主要テレビで一斉に自分が主役の長編CMを流すと発表。クリスチャンの李氏が教会にひとりで座り、暗闇のなか視聴者に台湾の危機を訴える内容だ。「李登輝ファン」をつかむ戦略で李氏は連日各地で演説し、比例区候補に次女の李安●(●は女に尼)さんも起用した。

 李氏は与党・民進党や野党の国民党を攻撃し、特に前・現総統として師弟関係だった陳水扁(チェン・ショイピエン)総統を「皇帝気取りだ」と批判。台連は従来の独立路線から健全な中道左派の第三勢力が必要との主張に転換し、与党連合を組む民進党との選挙協力を拒否して、基本的に比例区で政党票を稼ぐ大胆な作戦を選んだ。

 台連は得票率が5%未満なら比例の政党配分がなく、党消滅の危機を迎える。

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