国土交通省神通川水系砂防事務所は19日、ヘリコプターで焼岳周辺を緊急視察した。18日未明、高山市奥飛騨温泉郷一重ケ根の住民2人から、それぞれ爆発音と赤い光を見聞きしたとの情報が寄せられたことを受けて実施。約1時間の視察の結果、噴火などにつながる異常は確認されなかった。住民からの情報を受けて、ヘリを出動させるのは異例という。

 住民の情報によると、18日午前1時30分ごろ、焼岳の方向から「ドーン」という音が2回聞こえたという。また、同時刻に別の住民が、同地区で24時間放映されている防災テレビに映った焼岳の映像に、赤い光のようなものが見えたという。住民が肉眼で確認したところ異常は見られなかったが、翌日、同事務所に連絡した。

 同事務所は、周辺の地震計などに異常を示す数値は記録されていなかったものの、念のためヘリを出動。午後2時から同3時ごろまで周辺を視察した。「今回は異常は確認されなかったが、今後も監視映像の注視を続けていきたい」としている。