クリケットが醜悪な展開
遠征インド・チームとオーストラリア・チームの対戦で
1月7日、豪を遠征中のインド・チームのボウラー、ハーブハジャン・シン選手が、オーストラリア・チームのアンドリュー・シモンズ選手を「モンキー」と呼んだことが、西インド諸島系イギリス国籍のシモンズ選手に対する人種差別発言として、南アフリカのマッチ・レフェリー、マイク・プロクター氏がハーブハジャン選手をテスト・マッチ3試合出場停止処分した。これを不服としたインド・クリケット統括委員会(BCCI)が、遠征中のインド・チームに対して、国際クリケット評議会でハーブハジャン選手処分に対する控訴審理が始まるまで、1月10日開催予定のキャンベラでの2日マッチにもその後のマッチにも出場しないよう通達した。同時に、インドの委員会は、シドニーでのテスト・マッチで、ボウラーのブラッド・ホッグ選手が、アニル・クンブルを「私生児」と呼んだとして評議会に公式提訴した。インド人にとって「私生児」と呼ばれることは極端な侮辱だとしている。また、インド側は、プロクター・レフェリーがオーストラリア選手5人の証言だけで処分を決め、インド選手の証言を聞かなかったことに対して、「なぜオーストラリア選手だけを信用して、インド選手を信用しないのか」と非難している。今回の印豪クリケット・テスト・マッチでは、差別発言以前に、ジャマイカのスティーブ・バックナー・アンパイアの誤審が少なくとも2回あり、いずれも観客にも有利な誤審を受けたオーストラリア選手たちにも明らかだったにもかかわらず、当のオーストラリア選手たちが誤審を申し立てず、自チームに有利な誤審を利用して得点したことがインド・チームやインド人ファンの憤激を招き、オーストラリア国内でも、「クリケットのフェア・プレー精神にもとる行為」としてオーストラリア・チームを批判する声が高まっていた。膨大なファン人口を抱えるインドはクリケットの総収入の70%を占めると言われ、インド・チームがこのまま遠征マッチをボイコットし続けるとオーストラリアに対して膨大な罰金を支払わなければならなくなるが、インド側は「インド・チームとインドの名誉がかかっている」として一歩も退く気配はない。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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