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【社会】

バレー部員7人が学区外通学 全国優勝の名古屋・守山北中

2008年1月9日 13時30分

 名古屋市守山区の市立守山北中学校がバレーボール部の男子部員7人を、転居せず住民票だけを学区内に移し、越境通学させていたことが分かった。バレー部は昨夏、全国大会で初優勝しており、7人はベンチ入りメンバーだった。同校はバレー部の男性顧問(60)による勧誘行為があったと認めている。市教育委員会は越境通学を解消するよう改善指導している。

 同校や市教委によると、越境通学していたのは3年生5人と2年生2人。2005年5月から07年1月にかけて転入した。男性顧問らの紹介で、住民票をバレー部OBの自宅などに移し、守山区外の市内から4人、市外から3人が通っていた。生徒や保護者の希望に加え、男性顧問が勧誘したケースもあった。

 昨年10月、メールで通報があり市教委が同校に問い合わせた際、学校側は越境通学を認識していながら、市教委への報告を怠っていた。守山北中の小島均教頭は「望ましいことではないと認識していたが、追認してしまった」と話す。

 市教委がその後、改善指導し、3人が地元の中学校へ戻ったが、現在も3年生4人が同校に在籍している。小島教頭は「新しい学校になじめず戻ってきた生徒もいる。3年生は進路指導の問題もある」と説明する。

 市教委は「いじめや卒業直前の引っ越しなどで学区外からの通学を許可するケースはあるが、生活の実態が伴わないのに住民票だけ移す越境通学はそもそも認められない。卒業が近いからと言って、越境通学を放置する理由にならない」として学校に対し残り4人も地元の中学校へ戻るよう指導する。

 同校バレー部は、男子のみで部員は15人。昨年8月に岩手県で開かれた全日本中学校バレーボール選手権大会に初出場し、初優勝した。

 (中日新聞)

 

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