Free Web space and hosting from chaosmagic.com
Search the Web

 

FAOKAOs
HARDKAO SOECERY

2-1
変なおじさんの追難儀式
BANISHING RITUAL OF THE STRANGE UNCLE

Sorceress:
COME NO ORGY SUN HEMP NONE DEATH! *1
Kaoist:
NONE DAD KIM ME WAR!
Sorcerer:
NONE DAD CHIM ME WAR!
Kaoist:
NONE DAD KIM ME WAR!
Sorcerer:
NONE DAD CHIM ME WAR TW0 TAR? (Repeat 2 or 3 TIMES) *2
SO DEATH,WHAT I SEE GOT HEMP NO ORGY SUN DEATH!
All :
HEMP NO ORGY SUN! HEMP NO ORGY SUN! *3
Sorcerer:
(HEMP NO ORGY SUN...HEMP NO ORGY SUN...) *4
(Quietness) *5
Sorcerer:
DAD PHONE DAD! *6

*1 sorcererを指差す
*2 洞窟のエコーのように、繰り返しながら消えていく
*3 この一文には特定のメロディがある。喜納晶吉「ハイサイおじさん」を参照。またはリズミカルなメロディを自由につけてよい。また特定の所作があり、以下の通り。

1."HEMP NONE" ("ORGY" ):前で2拍手
2."SUN!": 左の掌を左目の前に、右手は前方に伸ばして掌もまた前方に向ける。
3."HEMP NONE" ("ORGY" ):再び前で2拍手
4. "SUN!":2.の逆。すなわち右の掌を右目の前に、左手は掌を向けながら前方に伸ばす。

*4 繰り返して消えていく。Sorcererは以下の所作を行う

1.右手と左手を並行にして前に、肘を曲げ拳を握る。円を描くように両手を回転させる。「肘歩き」または「糸巻き」のように。 近日中に解説用の写真を掲載する予定。
*5 この静寂は続く叫びとKAOの嵐を準備する意味で、非常に重要である。
*6 極度の緊張をもって叫び、全員が回転(テクニカルノートを参照)を始め、最後に床に崩れ落ちる。あるいは単に床に素早く崩れ落ちる。

テクニカルノート

この儀式は3人の術者を必要とする。Sorceress,Sorcerer and Kaoistである。Kaoistひとりでも、残りの二人を視覚化することで儀式を実行できる。この場合、最後の閉式の宣誓"DAD PHONE DAD!"はKaoist本人の台詞となる。

3人は三角形を形成して立つ(あるいはそのように視覚化する)。もしあなたが追難したい存在を視たり、視覚化したりできる場合、それは三角形の中央に配置されるべきだ。部屋や作業用のテンプルを追難する場合、部屋の中央に三角形を形成する。お望みなら、三角形の中央頭上にKaosphereや他のシンボルを視覚化してもよい。

Sorcererは視覚化された「変なおじさん」を、GDの体系でいうところのゴッドフォームとして纏う。儀式の象徴的な構造において、彼(変なおじさん、Sorcerer)は変人であり、気紛れに現れ去っていくパッセンジャーであり、誰も彼の行動を予測することができない存在である。意味の秩序に混沌を持ち込み、意味の嵐を巻き起こし、あらゆる深刻めいた意味文脈を連れ去ってしまうのだ。.

全ての式文は遅すぎて発音されてはいけない。(LBRPにおける神名の振動のように、ではいけない)それぞれの語は無意味で、ただそのリズムと響きが重要な要素となっている。通常の会話のように発音されるか、少し速めにリズミカルな調子で唱えられるべきである。

儀式の核は最後の宣誓"DAD PHONE DAD!" と、それが引き起こす"混沌嵐KAOSTORM" である。"混沌嵐KAOSTORM"は、「認知された現実」の崩壊、あるいはあらゆる意味、文脈、信条の無秩序状態としてイメージするべきだ。この荒々しく解き放たれた意味の嵐は、深刻めいてねじれてしまった意味の秩序を溶解し洗い流してしまい、後にはなにも残らない。この過程は術者の所作、すなわち混乱してよろけた回転運動(スーフィーの旋回舞踏のようだが、より混乱して無秩序である)の後、床に崩れ落ち、肉体/精神の内外における完全な静寂のなかで、充分に研ぎ澄まされた静寂を味わうことによって表現される。

補遺

この簡潔で効果的な儀式は日本の偉大なコメディアン、志村けんのドタバタコント「変なおじさん」にインスパイアされている。もしもTV番組の録画VTRを入手して見ることができれば、この儀式の主要な骨格と、なぜ、かつどのようにこの儀式を用いて効果的に「邪悪な雰囲気」や「悪いバイブレーション」を払うことができるのか、即座に理解できるだろう。

式文は日本語の台詞から採られ、その意味を問わずにただ発音の近い英単語に置き換えられている。重要な点は、ただKaoistひとりだけが、かつ彼が望むのであれば、本来の日本語の台詞の意味を把握しておいても問題はない、という点である。SorceressとSorcererは知るべきではない。これらの台詞は本来の意味を遠く離れた"KAOの野蛮な名前" としての式文に変容されており、それがこの儀式が人間の精神(特に日本人以外に)奇妙かつカオティックに響く重大な理由なのだ。この奇妙で混沌とした音の振動は、あらゆる場所に素早く「混沌嵐」を巻き起こし、かつ続く沈黙のうちに素早く過ぎ去っていくのである。この後には、場は「快適な空虚」としてトリートメントされ、あらゆる魔術的、呪術的、治癒的作業に相応しいものとなる。

「変なおじさん」は混沌の男であり、「春のグリーンマン」のようでもあるが、より無意味で、混沌としている。彼は季節や神話、民間伝承などとの関連を持たず、また「天使/悪魔」のような価値観とも無縁で、ただ奇妙なだけである。彼を視覚化する上で参考になるのはケネス・アンガーの映画"快楽殿の創造INAUGURATION OF THE PLEASURE DOME"であり、この奇妙な映画には顔を塗った「獣」としての男や、たくさんの奇妙なキャラクターたちが見られる。勿論、志村けんの「変なおじさん」本来の衣装や化粧を視覚化しても構わない。

「おじさん」ということは、彼が血縁の人物であることを意味する。しかし誰の血縁者なのか?何故彼はこんなにも奇妙でナンセンスなのか?彼は何処から来て何処へ行くのか?何故彼は一切の神話や民間伝承との関連性を持ち得ないのか?これらはKAOISTにとって非常な示唆に富む問題である。

 

 

 

HARDKAOインデックスに戻る