◇ネットで求職、求人を仲介
県は医師不足対策として、県外の医師などに県内病院での勤務を無料で仲介する「ドクターバンク」を4月にもスタートさせる。専用のインターネットホームページを開設し、求職、求人の登録を募る。【山田宏太郎】
県医療政策総室によると、昨年夏の調査で熊本市以外の中核病院22カ所のすべてが「医師不足」と回答。「5人以上不足」と答えた病院が8カ所もあった。人口10万人あたりの医師数(04年末)は、熊本都市圏の367・8人に対し阿蘇地域は117・3人で、特にへき地の医師確保が急務となっている。
このため、県は「ドクターバンク」で、熊本出身の県外在住の医師にUターンの橋渡しをするなどして医師の増員を目指す。既存の民間医師登録バンクと違い、求人の対象を県内の公的病院にしぼる。県外の医師のほかにも、定年退職した医師や育児などで辞めた女性医師にも登録を呼びかける。
医療政策総室は「定年退職した方で昼間だけ勤務したいという人もいると思う。多様なニーズに対応し、医師確保につなげたい」としている。
毎日新聞 2008年1月9日