◆本校のカリキュラムについて
民族教育の現行のカリキュラム(1993学年度から実施)は、民族教育の目的を確実に遂行することに基本をおきながらも各国の教育の先進的な内容、とくに日本の現実を考慮し独自に編成されている。カリキュラムの内容は、つぎのとおりである。
まず日本で生まれ育った新しい世代の特性にあわせて、国語と民族科目の教育を強化し、学生たちが正しい世界観と民族的素要をもつことができるように作成されている。
社会、歴史、地理科目は、朝鮮についての知識を中心に教え、日本と世界に関する内容の比重を従来よりも高めている。
自然基礎科学科目は、算数、数学教育を充実させ、物理、科学、生物世界に関する内容の比重を国際的な水準を保障できるように内容が定められている。
また、高度に情報化された社会環境にそくして、教育を現代化するために「情報」科目を新設し、それを中級部段階から教えている。
日本語教育は、日本学校と同じレベルでおこない、英語教育では技能教育、実践教育により力をいれる方向で内容を改編し、時間数も十分に割り当てられている。
美術、音楽科目は、わが国の民族芸術とともに、世界的な名作を数多くあつかい、幅ひろい芸術的要素とゆたかな情緒を身につけるように編成されている。
朝鮮学校で使用される教科書は、総合的な教育図書出版者である学友書房が刊行している。
朝鮮学校の学期区分、年間登校日数(240日)、年間授業週数と授業日数(35週、210日)および週当りの授業時間などは、日本の学校と基本的に同じである。 |