父親が瑞浪市稲津町出身の東京都品川区の開業医、加知保さん(83)が「学生のために役立てて」と同市に3億円を寄付した。市は大学生を対象にした奨学資金に充てることにし、奨学基金条例案を11日からの定例市議会に提出する。今年4月から施行の予定。
加知さんは、自身も奨学金のおかげで大学を卒業できたとして、昨年11月に3億円を寄付した。市はこれまでの奨学金制度を廃止し、新たに「加知奨学基金」を設けて大学生5人以内を対象に入学一時金20万円・毎月3万円の奨学金を支給することにした。従来と違い返済は求めない。
また旧制度の廃止に伴い、高校生についても市予算で月1万円・返済不要の奨学金支給制度を7人以内を対象に実施する。旧制度は月2万円で卒業10年以内に返済するよう求めていた。いずれも2月から募集を始める。【小林哲夫】
毎日新聞 2008年1月9日