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浜松市リハビリ病院 医師不足改善せず

2008年01月09日

 浜松市は8日、市リハビリテーション病院を運営する指定管理者を08年度以降、現在の市医療公社から民間の聖隷福祉事業団に変更することを決めた。市公社の指定期間は10年度末までの5年間だったが、相次ぐ医師の退職で医師不足が深刻化したため、市は「市公社による病院運営は不可能」と判断した。指定期間を3年間残しての途中交代は異例だ。

 同病院には07年度当初、常勤医師が10人いた。ところが、07年6月から、「所属する大学の医局人事や家庭の事情」(市健康医療部)などで退職者が相次ぎ、3カ月で常勤医師が2人に減少。加えて、病院の累積赤字が07年度末見込みで約8億円に上る。

 市は昨年10月、医療態勢を正常化するよう市公社に運営改善を勧告。公社側が「常勤医の確保は困難」と回答したため、県西部の8病院に引き受けを打診した。2病院を運営する聖隷福祉事業団だけが前向きな返事を寄せていた。

 問題は、医師2人を含め看護師や放射線技師ら100人弱いる市リハビリ病院職員。身分は現在、市医療公社職員だが、「引き続き公社に残れるのは3割程度」(市健康医療部)の見込み。新たに指定管理者となる聖隷福祉事業団は、本人が希望すれば全職員を引き受けるとしているものの、待遇の変化も予想されるため、残る職員の処遇が今後の課題となりそうだ。

 市リハビリ病院はベッド数180床。4月以降は当面44床、医師5人態勢でスタート。市は、残る136床を休床とするが、将来的には180床に戻したいとしている。

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