ここから本文エリア

現在位置:asahi.comマイタウン栃木> 記事

県に撤退の意向、塩谷総合病院の経営団体

2008年01月09日

 矢板市の塩谷総合病院(奥山和明院長)を経営するJA栃木厚生連(鈴木宗男理事長)が、09年3月で同病院の経営から撤退する意向を固め、県に伝えていたことがわかった。

 県によると、同病院は入院を必要とする患者を受け入れる二次救急指定病院。黒須病院(さくら市)と輪番制を組み、矢板、さくら、塩谷、高根沢の2市2町からなる塩谷救急医療圏の中核を担っている。

 撤退の理由は明らかにされていないが、県には以前から医師不足が収益減を招き、経営不振に陥っていると説明していたという。04年度から研修医が研修先の病院を選べるようになったことなどの影響を受けて、医師不足が深刻化。04年に29人いた常勤医が昨年10月には23人に減ったという。06年4月には常勤の整形外科医が減ったため入院の受け入れを一時停止。産婦人科医不足のため、昨年1月からは分娩(ぶんべん)も中止しているという。

 県は「地域病院で診ることができる患者が減れば、地元で医療サービスを受けられない人が増えてしまう」と懸念している。

 一方、鈴木理事長は「微妙な問題を多く含むし、内部の問題なのでお話しすることは何もない」と話している。

ここから広告です
広告終わり

このページのトップに戻る