諏訪地域の6市町村や経済団体でつくる「リニア中央エクスプレス建設促進諏訪地区期成同盟会」(会長・山田勝文諏訪市長)は8日、県庁に村井知事を訪ね、リニア中央新幹線計画について諏訪、伊那谷を通る「Bルート」での早期建設に向け、国やJR東海への働き掛けを強めるよう要請した。
知事は、Bルートでの整備を求める姿勢に変わりはないとした上で「各地域が結集していくことが大切だ」と述べた。
JR東海は昨年末、首都圏−中京圏をほぼ直線で結ぶルートを想定し、リニアを自己負担で建設すると表明。ルートから外れる諏訪地域などからは反発が出ている。
山田市長ら同盟会側は「直線ルートでは県内への経済効果がほとんど期待できない」と主張。県内各地域が一致してBルートを求めるよう「県がリーダーシップを発揮すべきだ」と訴えた。
知事は「JR東海からは何一つ情報がきておらず、腹を立てているが、報道だけで答えるのは不謹慎。今は動くべきでない」とした。
同盟会は県会にも同内容の要望書を提出。29日には国土交通省にも提出する。JR東海にも申し入れたが、JR側は「県単位でないと対応していない」(広報部東京広報室)としている。