用語集
GLOSSARY

  アメリカでの7ヶ月間の滞在中に、「バスケットボール用語辞典」(?)なるものはないかと、捜しまわりましたが結局存在しないことがわかりました。それぞれのコーチが独自の用語を使用して、その中には共通語として定着しているものもあるというのが実態のようです。例えば、スクリーンに対する「ファイト・オーバー」という用語もきっとピート・ニューエル氏が日本に伝えたものなのでしょう。オレゴンステート・ビーバーズのコーチもOBも知りませんでした。
 コーチと選手が共通に理解している用語があれば、指示が容易に伝わります。「ボールラインに下がれ」、「セーフティを忘れるな」等々です。日本でも充分に用語が整理されていないようですので、まとめてみました。

 

SHIMANE バスケットボール用語集

                         99,9,28編

用語

意味

アウトサイドスクリーン(outside screen) オフェンスプレーヤーが味方の後方(ゴールより遠く)を擦れ合うように動くことによって生ずるスクリーン。(インサイドスクリーンの反意語)
アウトサイドフット(outside foot) 外側の足、あるいはゴールから遠い方の足。(インサイドフットの反意語)
アウトナンバー(out number) 有効な攻撃が展開できる場所で、オフェンスがディフェンスよりも多い人数で攻めること。(オーバーナンバーも同意語)
アウトレットパス(outlet pass)  ディフェンスリバウンドの後、最初に出すパス。
アシストパス(assist pass)  ボールを受け取った者がディフェンスをかわす動作をすることなくシュートし、それがゴールインするように届けるパス。
アーチ(arch) シュートが描く放物線の軌跡。(ループと同意語)
インサイド・アウト・ドリブル(inside out dribble) ドリブルフェイクの一つで、クロスオーバードリブルを行なうようにみせて実際は手を変えない方法。ボールが身体の中心に移動してから再び外側に動く為にこのような名前で表現する。
インサイドスクリーン(inside screen) オフェンスプレーヤーが味方の前方(ゴールに近く)を擦れ合うように動くことによって生ずるスクリーン。(アウトサイドスクリーンの反意語)
インサイドフット(inside foot) 内側の足、あるいはゴールに近い方の足。(アウトサイドフットの反意語)
インターセプト (intercept)  オフェンスのパスを途中(空中)で奪うこと。
インバウンド (inbound)  スローインでコート内に投げ入れること。
インライン(in-line)  ディフェンダーが、マークマンとゴールを結んだ線上で、マークマンよりもゴールに近い内側にポジションを占めること。
ウイークサイド(weak side) 2つの意味に使われる。両方のゴールを結んだミドルラインによってコートを縦に二分した時のボールのない方の側をいう。他の1つはディフェンダーの前足の側をいう。いずれもディフェンスにとってウイークなサイドという意味である。
ウイーブ(weave)  交差する動き、すなわちパスした後その相手の後ろ(または前)を通る動きを、3人以上が循環的に連続させること。
ウイング(wing) フリースローラインの延長線上のフォワードポジションのこと。
ウイングマン(wing man) ファーストブレイクの時に、サイドレーンを走る選手のこと。
エルボー(elbow)   フリースローラインのどちらかの端(フリースローラインとサークルとの交点)を指す。
エントリーパス(entry pass) オフェンスがセットオフェンスに入る時の最初のパス。
エンプティ(empty)   選手が誰もいない状態のこと。
オーバープレー(over play)    オフェンス選手に特定のプレーをさせないことを目的として、ディフェンダーが通常の動きの範囲を越えてディフェンスしたり、ある特異な動きを強調して行うこと。
オーバーロード(over load)   ある場所において人数の上で優位になるために、ディフェンダーの数よりも多くオフェンス選手を配置させること。
オープンスタンス(open stance)  オフボールのディフェンダーが、ボールの方へ身体の正面を向けて構えるスタンスのこと。(クローズスタンスの反意語)
オペレーションゾーン(operation zone)  ボールを受け取った時に直ぐに効果的な1対1の攻めができる場所のこと。
ガード(guard)  発祥当時は、自チームのゴール周辺に位置し、攻め込んでくる相手フォワードを防御する選手のことを指していた。しかし、このような分業的な考え方は徐々になくなり、現在ではゲームをコントロールする指令塔的な役割を果たす選手を指すようになった。
カッター(cutter)  カットする選手をいうが、狭義ではスクリーンを利用して動く選手のことをいう。
カット(cut)  オフェンス選手のある場所からある場所への移動を”カット”という。移動する軌跡や移動の方向を示す言葉を伴って、Vカット、カットインなどと使われる事が多い。
カットアウェイ(cut away)   スクリナーがスクリーンをセットしたあと、ゴール方向へカットする動き。
カットオフ(cut off)  スクリーナーを利用してカットする動き。
ギブアンドゴー(give and go) ボールを持っている選手が味方にパスをし、ディフェンダーを振り切ってリターンパスをもらうプレー。(パスアンドランも同意語)
ギャップ(gap) ディフェンダー同士の隙間のこと。
クリアアウト  (cleare out) 場所を空けること。その場所からいなくなること。クリアーと同意。
クローズアウト(closed out) ディフェンダーがオフェンス選手との間合いを詰める時のフットワーク
クローズアップショット(close up shoot)  ランニングショットのフォームの一つで、ワンハンドのセットショットやジャンプショットのようにボールを支えて行なうショット。掌を上にしてボールを載せるレイアップショットと区別して使われる。
クローズスタンス(closed stance)  オフボールのディフェンダーが、ボールの方へ身体の背面を向けて構えるスタンスのこと。(オープンスタンスの反意語)
クロスオーバーステップ(cross over step) 軸足に対してリードフットが交差するステップのこと。
クロスオーバードライブ(cross over drive) クロスオーバーステップしてドライブすること。
クロスオーバードリブル(cross over dribble) ドリブルによる方向変換の方法の一つ。身体の前で左右の手にボールを移し変える方法。
クロスコートパス(cross court pass) ボールサイドからヘルプサイドへとコートを横切るパス。
クロススクリーン(cross screen) レーン(制限区域)を横切って行われるスクリーンのこと。
コフィンコーナー(coffin corner)   棺のコーナーという意味。センターラインとサンドラインによって作られるコー ナーをさし、その場に立ち止まってはならないという意味を持っている。
コンビネーションディフェンス (conbination defense)   オフェンスの動きに対応して、ゾーンとマンツーマンを併用すること。         
サッグ(sag)   ディフェンダーが、ボールの移動に伴って、自分のマークマンから離れてボールラインまで下がってヘルプポジションをとること。
シール(seal)   相手に密着して動きを封じること。例えば、オフェンス選手がディフェンダーに 背中や腕をピッタリくっつけて、ディフェンダーが前に出てパスを阻止しようとする動きを封じること。
シェルディフェンス(shell defense) ヘルプアンドリカバーを徹底して、貝殻が閉じるようにディフェンスを固め、特にインサイドへの攻撃を簡単にさせないディフェンス。
ジャブステップ (jab step) ボールを持った時の1対1の攻撃で、リードフットを使ってディフェンダーの反 応を見る為に踏む小刻みのステップのこと。ドリブルの突き出しをする前のフェイクとして使われる。
ジャンプストップ(jump stop) 歩いたり走ったりした状態から(一度ジャンプして)両足同時にストップすること。
シューティングハンド(shooting hand) ワンハンドショットを打つ時のボールを放つ方の手。
シューティングポケット(shooting pocket) ショットを打つ前のボールの位置をさし、ボールを顎の下に保持した状態。
ショウディフェンス(show defense) スクリーンプレーに対するディフェンス方法の1つ。スクリナーのディフェンスがスウィッチすると見せてカッターの動きを一度中断させ、カッターのディフェンスが戻るまでの時間を稼いで対応しようとする方法。
ショートコーナー(short corner) フリースローレーンを規定する斜線とエンドラインが作るコーナーをいう。特にゾーンオフェンスの際にポストマンが占める重要な位置になる。
ショットセレクション(shot selection)   どのような状況で、どの場所からショットするのが良いかを選択すること。選択するには様々な条件(フロアバランス、ショットの確率、リバウンド、セフティなど)が関わる。
ショットレンジ(shot range) ボールが無理なく届くショット範囲のこと。
スイッチ(switch) スクリーンプレーに対するディフェンス方法の1つ。スクリナーとカッターのディフェンダーがそれぞれマークマンを取り替えること。
スイング(swing)  ボールを大きく移動させること(例:ボールを持って左右に振る)。あるいは左右の離れた選手が入れ替わることを言う。
スカウティング (scouting)  対戦試合に備えて、相手チームのことを事前に調査研究することをいう。
スキップパス   (skip pass)  隣の選手をとばしてその向こうの選手に送るパス。
スクエアーアップ(square-up)  ゴールまたは自分についているディフェンダーに対して正対して身構えること。
スクエアースタンス(square stance) 両肩、両足を前後にせず、平行にした構えかた。
スクリーン(screen)  オフェンス選手がディフェンダーの進路を妨げる位置を占め、味方がオープンになることを助けるプレー。スクリーンをセットする選手をスクリナー、スクリーンを利用してカットする選手をカッターもしくはユーザーという。スクリナーがセットする位置や方向などによって、いろいろなスクリーンがある。(例:バックスクリーン、ラテラルスクリーン、フレアースクリーン、ダウンスクリーン、インサイドスクリーン、アウトサイドスクリーンなど)
スクリーンアウト(screen out) リバウンドを取られないように、ディフェンダーがオフェンス選手を背中に押さえこんで動きを止めること。(ブロックアウト、ボックスアウト、コンテストも同意語)
スタガードスクリーン(sttagered screen)   カッターに対して、2人のスクリナーが少し離れてタイミングをずらして(時間差で)スクリーンをセットするスクリーンプレー。
スタック(stack)  ポストエリアに選手が2人並んだ状態のこと、あるいはそれを利用した攻撃方 法のこと。
スタンス(stance) 左右それぞれの足の位置(両足の位置関係)、あるいは足幅を示す。
また、体制、構えの姿勢をいう場合もある。
スティール(steal)  パッサー、ドリブラー、リバウンダーといったボール保持者から、ボールを奪うこと。
 ステップバック(step back) 後ずさりすること。
ストーリング(stalling)    勝っているチームがボール保持時間を意図的に長くしして時間の経過を図ること。(フリージングも同意語)
ストレートゾーン(straight zone)  ただ単に2ー3や3ー2などの隊形をとるゾーンディフェンス
ストレートドライブ(straight drive) クロスオーバーしないでリードフット側にそのままドライブすること。ストレートマンツーマン(straight man to man) オーバーディフェンスをしたりディナイしたりせず、ただ単に自分のマークマンとゴールの間に位置して守るマンツーマンディフェンスのこと。
ストロングサイド(strong side)  2つの意味に使われる。両方のゴールを結んだミドルラインによってコートを縦に二分した時のボールがある方の側をいう。他の1つはディフェンダーの後ろ足の側をいう。いずれもディフェンスにとってストロングなサイドという意味である。
スピンドリブル(spin dribble) ドリブルしながら素早い回転(ロールまたはバックターン)をすること。
スペーシング (spacing) オフェンスの選手同士の間隔。
スポットパス(spot pass)  軌跡が放物線を描く山なりのパスで、ある点に落とすという意味でこう呼ぶ。
スライドステップ(slide step)    左右それぞれの足を交差させずに、床の上を滑らせるように足を運んで移動するフットワーク。
スライドスルー(slide through)  スクリーンプレーに対するディフェンス方法の1つ。カッターのディフェンダーがスクリナーとスクリナーのディフェンダーの間を通ってスクリーンをする抜ける。
スリーポイントプレー(3point play)

 ファウルを貰いながらショットを決め、フリースローでさらに1点を追加できるような、3得点をねらうプレーのこと。

 

セーフティ(safety) オフェンスの際に、最後尾の位置を占め相手に安易な速攻を許さないようにすること。
セカンダリーブレイク(secondery break) ファーストブレイク(速攻)で攻めきれなかった時に、継続して後続の選手に展開して行う攻撃。
セットオフェンス(set offense) ディフェンスの体制が整った状態つまり、マンツーマンではピックアップ、ゾーンでは5人のポジショニングが整った状況における攻撃。
ターゲットハンド(target hand) パスを受ける時に的となる手をいう。例えば、ポストマンがポストアップしている時にはディフェンスから遠い方の手がターゲットハンドになる。
ターンアラウンドショット(turn around shot)   インサイドでゴールとディフェンスを背中にしてボールを受け取ったあと、片足を軸にしてゴールの方へフロントターンをして打つシュートのこと。
ターンオーバー(turn over)   オフェンス側がミスプレーやバイオレーションによってボールの保持を失うこと。
ダウンスクリーン(down screen) スクリナーがハイサイドからローサイドに動いてセットするスクリーンのこと。
ダッグイン(dug in) インサイドにいるオフェンス選手がディフェンダーの前に出て、背中で相手を押さえ込むプレー。
タップパス(tap pass)  きちんとしたキャッチをせずに、ボールをはじくようにして行なうパスのこと。
ダブルスクリーン(double screen)  

2人のスクリナーが並んでセットするスクリーンのこと。

ダブルチーム(double team)   ボールマンを2人のディフェンダーが挟んで守ること。
ダミームーブ(dummy move) 例えばボールを持たないでジャンプショットの真似をするなど、似せた動きをすること。
ツーマンゲーム(two man game) ガードとフォワードによる2対2の攻撃のこと。
ディープマン (deep man ) スキップパスを貰う位置にいる選手。
ディッギング(digging) ぺリメーターのディフェンダーが、ボールを持ったポストマンまで近づいて守ること。手のひらを上に向けて下からボールを取ろうとした姿勢が穴掘りに似ていることからこう言われる。
ディナイ(deny) ディフェンダーがパスレーンを塞いで、マークマンにボールを持たせないようにすること。
ディレイゲーム(delay game) 攻撃に時間をかけ、ゲームの流れを緩やかにしたり、相手の攻撃回数を少なくしようとする作戦。
ドライブ(drive) 素早い動きでドリブル移動すること。
ドライブステップ(drive step)  攻撃的なジャブステップのこと。
トラップ(trap) ディフェンスがあらかじめ準備した”罠”へオフェンスを追い込み、ミスプレーを誘発させようとする戦術。
トランジション (transition) オフェンスからディフェンス、ディフェンスからオフェンスへの切り替え。(コンバージョンと同意語)
トリプルスレットポジション(triple threat position)   ショット、パス、ドリブルのいずれのプレーもすばやくできるような構えをいう。スリースレットともいう。
ドリブルチェンジ(dribble change)   右から左、又は左から右へとドリブルするサイド(手)を変えること。
トルネードステップ(tornado step) ドリブラーが素早いバックターンをするために、急激に脚を前後に開いてターンにつなげる一連のステップをいう。ディフェンダーのスタンスより広く、よりゴールに近づくように行なうと効果的である。開脚からターンまでのステップがトルネードを思わせるということでこう呼ぶ。(’99、9、13茨城大学、加藤敏弘先生命名)
トレーラー(trainer) 後方から追いかけてくる選手のこと。トレーラーはリバウンドを獲得した選手、或いはセンター選手がなる場合が多く、セーフティの役目も担う。
ドロップステップ(drop step) デフェンダーがリードフット(前足)を後方に引くステップのこと。
ナンバーコール(number call) マンツーマンディフェンスの際に、それぞれが誰をマークするかを、番号を言い合って確認すること。(和製英語だが、定着しているのでそのまま使うことにする)
バーティカルスクリーン(vertical screen)   スクリナーが縦方向に動いてセットするスクリーンのこと。(ラテラルスクリーンの反意語)
バックアップドリブル(back up dribble) ディフェンスのプレッシャーが強い時に、一度後退して様子を伺うようにするドリブルのこと。
バックカット(back cut) オフボールのディフェンダーの背中側を通るカット。
バックスクリーン(back screen) スクリナーがディフェンスの背中方向(背後)からセットするスクリーンのこと。(アップスクリーンも同意語)
バックドアー(back door) オフェンス選手が ボールにミートする状況で、ディフェンダーがボールサイドをオーバーディフェンスしてきたとき、素速く切り替えしてブラインドサイドをカットするプレー。
ハッシュマーク(hash mark) フリースローの時にレーン上に並ぶ選手の境界を示すマークのこと。
パッシングゲーム(passing game)  選手の配置や動きをフォーメーション化、パターン化するのではなく、ディフェ ンスに応じた状況判断によって、スクリーニング、カッティング、パッシングを上手く機能させるフリーランスオフェンス。ボールの動き(パッシング)を強調する時にこう呼ばれる。       (モーションオフェンスと同意語)
バランスハンド(balance hand) ワンハンドショットを打つ時のボールを放つ方と逆の手。
パワーショット(power shot) 本来はリング周辺でディフェンスのブロックショットをものともしないパワフルなショットをいうが、両足踏み切りによる力強いランニングシュートについてもいう。
バンクショット(bank shot)  バックボードを利用したショットのこと。
ピック(pick)    オフェンス選手がディフェンダーの進路を妨げるポジションを占めること。(スクリーン、ブロックと同意語)
ピックアップ(pick up) ディフェンダーが自分のマークマンを捕まえること。
ビハインドザバック(ドリブル)(behind the back) 背中の後ろを通したドリブルチェンジのこと。
ピンハンド(pin hand) ディフェンスのプレッシャーを受けながらボールを受ける時に、ディフェンスに邪魔されないようにあてがう手で、ターゲットハンドに対して使われる。
ファイト・オーバー(fight over) スクリーンに対する、デフェンダーの対応方法の一つ。スクリナーより下(ゴールに近い側、カッターから遠い側)を通ってスクリーンを避けて動く通常のスライドスルーに比べてより積極的に、スクリナーの上側(ゴールより遠い側、カッターに近い側)を通って避けるスライドスルー。
ファウルトラブル(foul trouble) 選手又はチームにファウルがかさみ、思い切ったディフェンスが出来なくなること。
ファネルディフェンス(funnel defense)  チームディフェンスとしてのスタンスの決め方で、ミドルライン(中央線)側の足を下げるボクサーズスタンスをとる方法(反意語:ファンディフェンス)。じょうご(ファネル)の形からきている。
ファンディフェンス(fan defense) チームディフェンスとしてのスタンスの決め方で、サイドライン、エンドライン側の足を下げるボクサーズスタンスをとる方法(反意語:ファネルディフェンス)。扇(ファン)の形からきている。
ブイ(V)カット(Vーcut)  選手の動く軌跡がV字型になるカットのこと。ある場所から目的の場所へ移動する時、任意の一点で鋭く切り返して(V字)目的の場所へ行く動き。
フィード(feed) 直ぐに攻撃できる状態の味方にパスを出すこと。
フィリング(filling) 空いている場所に移動してその場所を埋めること。
フェイスガード(face-guard)  オフボールのディフェンダーが、ボールを見ないで自分のマークマンと向かい合ってディナイするディフェンス。
フェードアウェイ(fade away) ディフェンスから離れるような動き。
フォロースルー(follow through)   ショットの際の、ボールが指先から離れた(リリース)後の手の動き。
フックショット(hook shot)  ディフェンスにブロックされないように、身体の側面から手首を鉤の形のようにさせて行なうシュート。肘を軽く曲げて行なう方法をベビーフックと呼ぶ。
ブラインドエリア(blind area) ボールマンから見て、ディフェンスの裏側(陰)になる場所をいう。オフボールマンが長く止まってはいけない場所である。(ビジョンエリアの反意語)
ブラインドサイド(blind side) 選手の視野がなくなるサイドをいう。ヘルプポジションにいるディフェンスにとっては、ボール側がボールサイドになり、ボールから遠い側がブラインドサイドになる。
フラッシュポスト(flash post) ボールを受ける為にポストに向かって急にとびだすこと。
フリーフット(free foot)  ボール保持者がピボットステップする時の軸足(ピボットフット)でない方の足。(リードフットと同意語)
フレアーカット(flare cut) ゴールに対し外側に広がるような軌跡のカットのこと。
フロート(float)  ボールから2パス以上離れたディフェンダーが、ボールの移動にともなって、自分のマークマンから離れてボールの方へ寄ってヘルプポジションをとること。
ブロック ショット(block shot) ディフェンスがシュートを空中で叩き、ゴールインを防ぐ動作をいう。
フロンティング(fronting) ディフェンダーがオフェンス選手の前面の位置を占めること。
フロントカット(front cut) オフボールのディフェンダーの前側を通るカット。
フロントターン    (front turn) 身体の前方向にターンすること。
ヘジテーション(hesitation)   ためらい、躊躇の意。ドリブラーが動きを一瞬とめる時や、ディフェンダーがオフェンスに近づくと見せかけて後退したりする時に使う。
ペネトレート(penetrate) オフェンス選手がドリブルを使って、ディフェンスの間を突き抜けるようにゴールに向かって進むこと。
ペリメター(perimeter) インサイドを取り囲む周辺のエリアのこと。またはディフェンスの防御位置の外郭をいう。
ヘルプアンドリカバリー(help and recovery) ボールを持っていない選手についたディフェンダーが、有利な状態にあるオフェンスを一時的に守り、再び自分のマークマンを守ること。
ヘルプマン(help man) ボールマンから直接パスを貰う事ができる位置にいる選手。
ボールスクリーン(ball screen) ボールマンのディフェンダーにセットするスクリーン。
ボールマン(ball man)  ボールを持っている選手のこと。正確にはオン・ボール・マン
ボールライン(ball line)  ボールのある地点を通ってエンドラインと平行に引いた仮想ラインのこと。
ボクサーズスタンス(boxser's stance) 足に前後差をつけて構えるスタンスのこと。(ストライドスタンスと同意語)
ポケット(pocket)  相手に取られずにボールをキープできるところという意味で用いる。ジャンプボールの際に、味方が2人並んで陣取り、ボールをゲットしようとする時にポケットを作るという。
ポジション番号 コート上の5人に番号をつけ、選手の役割またはポジションをわかりやすくしている。1番はポイントガード、2番はオフ(シューティング)ガード、3番はスモールフォワード、4番はパワーフォワード、5番はセンターを示すのが普通である。
ポストアップ(postーup)  オフェンス選手がポストエリアでディフェンダーを背中にしてポジションを取る事。
ボックス・アンド・ワン(box and one) 相手オフェンスの鍵になる選手をマンツーマンで守り、残りの4人が箱型のゾーンで守る方法。菱形になればダイヤモンド・アンド・ワンという。
ポップアウト(pop out) アウトサイドでボールをレシーブする為に、ポンと飛び出る動き。

ボディーチェック(body check)

相手の動きを身体で止めること。
ポンプフェイク(pump fake) ゴール下で、ボールを持った選手がショットをすると見せかけてボールを上下にふるフェイクのこと。
マッチアップ(match up) ディフェンスとオフェンスの選手が相対すること。
マッチアップゾーン(match up zone) オフェンスの攻撃隊形に応じてゾーンを変化させ、ボールマンに対しては常にマンツーマンでディフェンスするように計画されたゾーンディフェンスの方法。ゾーンとマンツーマンの長所を取り入れたコンビネーションディフェンスである。
ミート(meet) オフェンス選手がパスを受ける際、ボールが来るのを待っているのではなく、ボールが来る方向へとび出してキャッチすること。
ミスマッチ(miss match) 背の高いオフェンス選手に背の低いディフェンス選手がつかなければならないような不利な状況。(和製英語)
ミドルレーン(middle lane)   コートを縦に3分割した時の真ん中のレーンのこと。
モーションオフェンス(motion offense) 選手の配置や動きをフォーメーション化、パターン化するのではなく、ディフェンスに応じた状況判断によって、スクリーニング、カッティング、パッシングを上手く機能させるフリーランスオフェンス。(パッシングゲームも同意語)
ラテラルスクリーン(lateral screen) スクリナーが横方向に動いてセットするスクリーンのこと。(バーティカルスクリーンの反意語)
ランニングステップ(running step) 上半身をオフェンスの方に向けて、走りながら移動するディフェンスのフットワーク。
リーチバックショット(reach back shot) バックシュートの1つの方法で、エンドラインまたはゴールから遠い方の手で行なうシュート。
リクルーティング(recruiting) 入学勧誘、入部勧誘の為の行為。
リトリートステップ(retreat step) ディフェンダーが相手のドライブに対して、後ろ足を後退させて対応させるフットワーク。
リバースターン(reverse turn) 身体の前方向のターン(フロントターン)に対して、その逆方向のターンのこと。(リバースピボット、バックターンも同意語)
リプレイス(replace) 元いた場所に再び戻ること。
ループ(loop) ボールが描く放物線の軌跡。(アーチと同意語)
レイアップショット(lay-up shot) 掌を上に向けてボールを支え、ゴールにボールを置くようにして行うランニングショット。
レイバックショット(lay-back shot)  バックシュートの1つの方法で、エンドラインに近い方の手でおこなうレイアップショット。
レッグスルー( leg through) 両足の間を通すドリブルチェンジのこと。
ローテーション(rotation)  味方選手の移動によって空いた場所を順番に埋めるように位置を移動すること。
ロール(roll)  相手を背中で巻き込むようにバックターンをすること。
ロッカー(・モーション)・ステップ(rocker motion  step)   ロッキングチェアーのように上下に揺れる動きを伴うフェイクステップのこと。ボールを持ったオフェンスがディフェンダーに対して抜きたい方向に足を出し、ディフェンダーを下がらせ、出した足を戻すと見せかけ上体だけを引く。ディフェンダーがそれにつられて間合いを詰めてくるところをぬき去る。
ロックイン (lock in) ボールを保持した時、相手に奪われないように肘を張り、顎の下あたりにボールを閉じ込めること。
ワンパスアウェイ(one-pass away) ボールマンからのパスを中継なしに受け取ることのできる距離。通常は5〜6m程度。(ツーパスアウェイという用語もある)
 

 

注) 以上の用語は、技術に対する共通理解を目的に整理しました。
 多くは大修館書店発行の「バスケットボールコーチングバイブル」より引用しましたが、不足分は筆者が自らまとめました。

編) 島根県バスケットボール協会強化部長
 国立松江工業高等専門学校 体育研究室 助教授
 森山  恭行