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今日のマスコミ 8月26日
2003/08/26

●新潟西港に約7カ月ぶりに入港した「万景峰92」号に対する船の安全検査「ポート・ステート・コントロール(PSC)」の結果、国土交通省は5項目の不備を指摘(各紙)。

 今回の入港に備えて、北朝鮮側も急ピッチの整備をやったらしい。『読売』によれば、【船底に装備していた音響探知機(ソナー)の部品を取り外して使えなくしていたことが25日わかった】という。国交省関係者は【「今回の厳格な検査を恐れたか、日本で批判されるのを避けるため、使えなくしたのではないか」と指摘している】そうだ。
 検査を恐れたり、批判されるのを避けなくてはならないソナーとは、いったい、どんな役割を持っているのだろうか。それを知りたいところだが、そこまで記事は触れていない。

 ともあれ、やはり問題のあった「万景峰92」号だった。これに『読売』の「社説」は、【万景峰号に限らない。日本に入ってくる北朝鮮船は、年間1400隻に上る。同号に注意が集中する余り、他の船への監視がおろそかになっては困る】をクギを刺している。さらに【万景峰号への対応と同様、毅然とした姿勢を貫くことが、6か国協議でも、意味を持ってくるはず】だと強硬姿勢を支持する方針を示している。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20030825ig90.htm

●6カ国協議が明日から開かれる。【北朝鮮が反発している日本人拉致問題については、全体会合で日本が提起後、米国も言及する方向で詰めの調整に入った】と『朝日』は伝えている。
 しかし『産経』は、【ロシア代表団の主席代表、ロシュコフ外務次官は同日、中国主席代表の王毅外務次官と会談、日本人拉致問題を全体協議で扱うことに反対する見解で一致した】と報じている。
 自民党の野中広務元幹事長ら与党訪中団は、会談した中国の外務次官に【「拉致問題は日朝間でやってほしい。ほかの問題を加えると交渉がやりにくくなる」と懸念を表明】(日経)されたという。
 拉致問題は他国にとっては「よそ事」でしかない。それを、どう説得していけるのか、まさに日本外交が問われている。

●各紙は、小泉首相の「憲法改正案指示」をとりあげている。自民党結党50周年にあたる2005年11月までに党としての改正案を取りまとめるよう、山崎拓幹事長に指示したのだ。
 改憲支持派といわれる『産経』なら手放しで評価すると思われがちだが、【その背景には、戦後長らくタブーとされた憲法改正という“最大の構造改革”に歴代首相として初めて取り組む姿勢を示すことで、「首相には大局観、体系的な思想が足りない」(自民党長老議員)という批判を払拭する狙いがあるとみられる】と、いささか冷ややかな見方をしている。尻を叩いているつもりなのだろうか?

●郵政公社の制服費用が、入札制度の改革を進めて新規参入を増やし、競争を激しくした結果、【平均で予定価格の半値を下回り、11品目のうちジャケット(男性用2646円、女性用2280円)など5品目は予定価格のほぼ7割安】(毎日)となった。全体としては、【約11億円の経費が浮いた】(読売)という。
 まさに、【かつての「親方日の丸意識」を受け継いだ郵政公社の高値調達体質の根深さを象徴する結果になった】(毎日)わけだ。

●衆院議員の坂井隆憲被告の政治資金規正法違反事件で、裏献金をした大手人材派遣会社の元社長が、三塚博元蔵相に7000万円を仲介人を介して渡そうとしていたと公判で証言。【元社長は「後になって仲介人が関係者だけで分けたと聞いた」としたが、同社は当時、メーンバンク変更への協力を政界に働きかけており、趣旨について「謝礼だった」と説明している】(産経)

(前屋毅)



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