増加を続ける児童虐待を防ごうと、文部科学省は、初めて養護教諭向けの対応マニュアルを約11万5000部作成し、全国の小中高校などに配布を始めた。健康診断やけがの手当てなどで、子供たちと接する機会の多い養護教諭の特質を生かし、早期発見につなげることが狙いだ。
対応マニュアルはA4判38ページ。これまで教職員向けは作成されていたものの、児童相談所への相談件数(05年度3万4472件)などが増加し続けていることから、養護教諭に絞ったマニュアルも作成した。
マニュアルでは「不登校傾向があったり非行や性的問題行動を繰り返す子供の中には、虐待を受けているケースもある」と指摘した上で「常に児童虐待があるかもしれないという視点を持つ必要がある」としている。【高山純二】
毎日新聞 2008年1月8日 東京朝刊