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今林被告に懲役7年6月 福岡3幼児死亡事故 (2/2ページ)
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【福岡市の3幼児死亡事故】 福岡市東区の「海の中道大橋」で18年8月25日深夜、同市の会社員、大上哲央(あきお)さん(34)ら家族5人が乗った多目的レジャー車が追突され海に転落。長男紘彬(ひろあき)ちゃん=当時(4)、二男倫彬(ともあき)ちゃん=同(3)、長女紗彬(さあや)ちゃん=同(1)=が水死した。福岡県警は飲酒運転だった同市職員(当時)の今林大(ふとし)被告(23)を業務上過失致死傷容疑などで逮捕し、福岡地検が飲酒量や速度の分析結果を基に危険運転致死傷罪などで起訴した。飲酒運転による悲惨な事故の実態があらためて広く知られるきっかけとなり、昨年9月に飲酒運転の罰則を引き上げた改正道交法が施行された。
【危険運転致死傷罪】 東京都の東名高速で飲酒運転のトラックに追突された車が炎上、女児2人が焼死した事故などが契機となり、悪質事故の厳罰化を目的に刑法に新設。13年12月から適用が始まった。(1)飲酒や薬物の影響で正常な運転が困難な状態(2)制御困難な高速走行(3)通行妨害目的の割り込みや幅寄せ(4)赤信号を殊更に無視−の理由で人を死傷させた事故が対象。法定刑の上限は現在、死亡で懲役20年、負傷で同15年。しかし故意の認識を立証するのが難しく、法務省の犯罪白書によると、14〜18年、交通関係の業務上過失致死傷罪の立件は年間約82万〜86万件だが、危険運転罪は年間270〜379件にとどまっている。