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【社説】またも繰り返された人災による大惨事

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 京畿道利川の冷凍倉庫で内装工事中に爆発を伴う火災が発生し、地下に閉じこめられた数十人の作業員が死亡した。地下倉庫で冷凍・電気・エアコン設備の設置作業にあたっていた作業員57人のうち17人は事故直後に脱出して助かったが、残りの40人のほとんどが犠牲になったと見られている。

 火災のあった倉庫では昨年末、壁面などにウレタンを吹き付ける作業が行われたという。ウレタンは断熱材や保温材、クッションなどに用いられる合成ゴムだ。消防当局はウレタンをシンナーで溶かして吹き付ける際に、シンナーが気化してガスとなって充満し、これに引火して爆発が起きたと見ている。瞬く間に連続的な爆発が起き、地下倉庫全体が火に包まれたことから、気化ガスが倉庫全体に充満していた可能性が強い。

 気化ガスが充満した地下に50人以上もの作業員が作業を行うとは、事故が起きない方がおかしいほどの状況だ。気化したシンナーは工具の使用で生じる火花一つで一瞬にして引火する。さらに倉庫内には、作業に用いるLPガスのボンベが散在していたという。そうした状況の中で、溶接作業も行われていたという。非常識もこれほどの非常識はなく、無知から出たものだとしても、これ以上の無知はない。事業主と公示監督者の安全意識の欠如が原因で、数十人もの尊い命が犠牲となってしまったのだ。

 出火後すぐ、地下に閉じこめられた作業員の一人から、携帯電話で通報があったが、火災現場で有毒ガスが大量に発生し、消防隊員ですら接近するのが困難な状況だった。結局消防隊員は出火から3時間半後になるまで現場に入ることができなかった。

 大韓民国では、いつも忘れたころになると大事故が発生する。今回もまた、この国の根深い問題を浮き彫りになった。事故の種類や発生場所はさまざまだが、いずれも基本的な安全管理を怠ったことが原因で発生したものばかりだ。10年前、20年前と比べても、何の改善も見られない。

 犠牲となった人々には皆、家族もいれば、将来の夢や希望もあったことだろう。人の命がこれほど軽い国では、いくら経済規模が拡大したところで、先進国になれるはずもない。



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