北朝鮮の鉱産資源、中国が根こそぎ獲得(上)
中国の金属大手、山東国大黄金は昨年1月、北朝鮮で最大規模の銅山である恵山銅山(両江道)の運営権を25年間にわたり、同国側と50%ずつ保有する契約を結んだ。中国側の投資額は800万ユーロ(約12億8900万円)だ。
これに先立ち、2005年2月には中国吉林省の通化鉄鋼集団などが、北朝鮮で最大の鉄鉱石産地である茂山鉱山(咸鏡北道)の50年間の採掘権を70億元(約1020億円)で獲得した。これにより中国は同鉱山から年間1000万トンの鉄鉱石の供給を受けることが可能になった。さらに、05年10月には中国の鉱物資源輸入商社、五礦集団が竜登炭鉱(平安北道)における50年間の採掘権を獲得し、開発に着手した。竜登炭鉱は北朝鮮最大の無煙炭鉱山だ。中国はこのほか、平壌市周辺のモリブデン鉱山と西海(黄海)での油田共同開発も進めている。
中国が北朝鮮の鉱産資源を根こそぎ獲得していることに対し、韓国では懸念が高まっている。国際的な原料価格高騰が続く中で、韓国も北朝鮮の鉱産資源開発に積極的に取り組むべきではないかとの指摘だ。
大韓商工会議所は21日、「北朝鮮地下資源共同開発戦略」と題した報告書で、中国が昨年、対北朝鮮投資の70%を資源開発に集中し、2億7453万ドル(約298億円)の鉱産資源を輸入したとの統計を明らかにした。これに対し、韓国の北朝鮮からの鉱物資源輸入額は5973万ドル(約65億円)で中国の21.8%にとどまった。韓国が北朝鮮の核問題や採掘の経済効率をめぐり二の足を踏んでいる間に、中国は北朝鮮の鉱産資源を先取りする動きを強めている。一方、韓国は昨年510万ドル(約5億5300万円)を投資し、鼎村黒鉛鉱山(黄海南道)の開発に参加した程度で、消極的な動きにとどまっている。
李性勲(イ・ソンフン)記者
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