杉並・和田中「夜間塾」、開始延期へ 都教委の指導受け2008年01月08日03時01分 東京都の杉並区立和田中学校が計画している進学塾講師による「夜間塾」について、「公教育の観点から疑義がある」として都教委は7日、区教委に再考を求めた。区教委は「教育の地方自治分権が求められる今日、残念だ」と反発しつつ、都教委の指摘を再検討するため、開始を当初予定の9日から今月下旬に延期することを決めた。 「夜スペ」と題された和田中の試みは、平日午後7時以降、大手進学塾「SAPIX中学部」の講師が2年生に指導する。保護者らでつくる「地域本部」が主催し、参加費はSAPIXの正規授業料の半額程度。リクルート出身の藤原和博校長らが教材づくりに協力する。希望した19人全員が参加する予定だ。 都教委は、(1)希望しても受けられない場合があり、機会均等の確保に疑問がある(2)特定の塾が学校を利用して営利活動をしていると疑われかねない(3)教材づくりに教員がかかわり公務員の兼業兼職の疑いがある――と指摘。7日、区教委の井出隆安教育長らを都庁に呼び、文書で再考を求める指導をした。 都教委は「事前の相談はなく、報道を受けて情報収集し義務教育の公立学校の取り組みとして疑義があることがわかった」としている。 これに対し、杉並区教委は「理解不足の子には補習をするなど機会均等は確保されている。学校でなく支援団体が実費のみを支払うという点でも非営利性に反していない」、藤原校長は「見学や質問も歓迎するので、問題がないことをぜひ知ってほしい」と話している。 PR情報この記事の関連情報社会
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