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大津地方法務局が14万部を配布した「子どもの人権SOSミニレター」 |
大津地方法務局は学校のいじめなど、子どもたちの悩みを手紙に書いてもらう「子どもの人権SOSミニレター」事業を昨年10月から実施している。これまでに寄せられた107通のうち、43%がいじめに関する相談だった。同法務局は「返事を書き、1人でいじめに立ち向かうのではなく一緒に頑張ろうと伝えたい」としている。
同事業は、いじめによる子どもの自殺が相次いだことを受け、全国の法務局が昨年から始めた。ミニレターはA4サイズで「こころのメッセージ」と題した便せんに悩みを書き込む。法務局に郵送すると、ボランティアの人権擁護員が数日以内に返事の手紙を出す。
滋賀では県内の小・中学校など計357校にミニレター約14万通を配布し、法務局には昨年12月中旬までに107通が届いた。「仲間外れにされる」「ウザいと言われる」などいじめに関する悩みが49通と最も多く、友人関係が16通、家族関係が10通あった。
子どもから要望があれば、法務局から学校や両親に内容を伝える。これまでに、いじめの相談では約5件を通知した。中には、法務局の職員が校長や家族と直接面談したり、カウンセラーを紹介することもあるという。
大津地方法務局人権擁護課は「集団で1人をいじめたり、最近のいじめは悪質。ミニレターが問題解決のきっかけになれば」としている。問い合わせは、同課Tel:077(522)4673。
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