岡山県新見市の日〓坂鐘乳穴(ひめさかかなちあな)で5日、行方不明になった高知大の男子学生(21)は徹夜の捜索にもかかわらず、依然見つかっていない。現場には、6日早朝から学生の両親らが駆けつけ、現場の説明をする警察官らに「危機管理が出来ていたのか」などと詰め寄る場面もあった。
高知大によると、探検には学術探検部の学生3人が参加。同大の中村猛・学生支援課長は「探検部の事故はこれまで聞いたことがない」という。これまでの調べでは、洞くつは奥行き約1・6キロ。ロープを使って昇降するなどアップダウンが激しい上、途中から一人がやっと通れるほどの道幅になるなど、行方不明になった最奥部の地底湖まで3~4時間かかるという。
洞くつを管理する同市教委は「義務ではないが、通常は市に『入洞届』を提出する。今回は手続きを踏んでいなかった」としている。【石戸諭】
毎日新聞 2008年1月7日