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コーディネーターが急患搬送先探し 4月、全都道府県で

2008年01月07日

 救急患者の搬送先の病院が見つからずに手遅れになるのを防ぐため、病院探しのコーディネーターを各都道府県に置く政府の新規事業の概要が明らかになった。4月から、夜間や休日に医療専門家を待機させ、救急隊による病院探しが困難な場合に、代わって搬送先を探す。奈良県など各地で搬送遅れが問題になるなか、救急隊の手間を省き、搬送時間をできるだけ短くする狙いがある。

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 コーディネーターは、医療知識に加え地元事情にも詳しいことが必要なため、地元の医師を充てる考えだ。平日の夜間(午後4時ごろ〜翌午前8時ごろ)と休日(土・日、祝日)に、各都道府県に1人ずつ置く。

 夜間や休日は、救急患者を受け入れられる病院数が限られており、救急隊による病院探しが難しい場合がある。政府は、例えば救急隊が五つ以上の病院に受け入れを拒否されたり、病院探しに30分以上かかったりした場合に、コーディネーターが受け入れの依頼に乗り出すことを想定している。

 コーディネーターの選任や、実際の運用は各都道府県に委ねる。費用は、1県あたり年約3千万円を見込んでおり、都道府県と国が折半して拠出する。このための厚生労働省の08年度予算案7億円が、すでに昨年末の復活折衝で認められている。

 総務省消防庁の調べでは、06年に産科・周産期の病院に救急搬送された約3万5千件のうち、病院から5回以上受け入れを拒否されたケースが220件あった。

 昨年夏には奈良県橿原市の妊婦が11病院に受け入れを拒まれた末に死産。昨年12月末には、大阪府富田林市の女性が計30病院に搬送を拒否された後、病院に運ばれたが死亡している。

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