「スシイチ」、胎児成長に大事 フグから発見DNA断片2008年01月07日07時37分 フグで見つかり、すしにちなみ「スシイチ」と名付けられたDNA断片が、進化の過程で変化し、哺乳(ほにゅう)類では胎児が育つ際に重要な役割を担う遺伝子として定着していることを東京医科歯科大や東海大などのグループが突き止めた。6日付の米専門誌ネイチャージェネティクス電子版に発表する。 グループは、この遺伝子を働かなくしたマウスでは、胎児と母親を結ぶ胎盤の毛細血管が異常になり、誕生前後に死ぬことを見つけた。胎盤の毛細血管は、栄養や酸素・二酸化炭素の通り道だ。 また、人の胎児でこの遺伝子が過剰に働くと胸郭の発達が異常になるなどの症状が出ることも、国立成育医療センター研究所との共同研究で明らかにした。これまで原因不明とされた成長障害の診断につながる可能性があるという。 今回の一連の研究の中で、この遺伝子はニュージーランドの研究者が発見したDNA断片「スシイチ」が変化したものであることもわかった。フグではウイルスのように動き回る「レトロトランスポゾン」と呼ばれるものだが、進化の過程で哺乳類の祖先で遺伝子として定着し、重要な役割を果たすようになったとみられている。 PR情報この記事の関連情報サイエンス
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