初々しい。きらきらと目を輝かせ、素直にハキハキと質問に答えてくれる。企業の新入社員や若手社員さんへの取材だ。
一年前の自身の就職活動(就活)を振り返ってもらったり、今の仕事について聞いていく。「えっ、うちが第一志望じゃなかったの」と“新事実”に同席者が驚く場面も何度かあった。
就活記では、多様な企業の採用手法や学生の対応ぶりを紹介。完ぺきだったはずの面接で落ちた理由や、反対に重役面接での必勝法など、実体験に基づく十人十色のエピソードを再現している。
現在の仕事を聞くシリーズでは、会社に大損害を与えた失敗談やプロとしての厳しさ、働きがいなどをインタビュー。就活ワンポイントアドバイスももらっている。
記事は学生向け紙面「ダッシュ わかもののきもち」(毎週月曜日付)に掲載中。この紙面を昨年八月に創設してちょうど五カ月。手前みそながら、これほど赤裸々で詳細な就活記事は、全国の地方紙まで調べたが、見当たらない。
「記事を切り抜き、学生に読ませている」と、複数の大学の就職担当者。取材相手を紹介してもらう際、企業の採用担当者からも「あの記事ですね。読んでますよ」。こうした声に触れるたびに身が引き締まる。
年が明けた。就活はいよいよ本番突入。学生諸君には、先輩の体験談が詰まったこの紙面を参考に、ぜひ本命を射止めてもらいたい。
私も、夢を持って生き生きと働く若手社員さんに元気をもらいながら、紙面をより充実させていきたい。(編集委員・上原誠一)