名鉄は17日、愛知県犬山市の犬山遊園-動物園駅間1.2キロを結ぶ「モンキーパーク・モノレール」線を来年12月27日の運行を最後に廃止すると発表した。62年に営業が始まった同線は、レールの上を車体が走る跨座(こざ)式としては国内最古。遊園地のモンキーパークを訪れる人たちに親しまれてきたが、マイカーが主流となり、営業赤字が続いていた。
名鉄によると、同線は3両編成を中心に平日1日16往復運行している。大半が犬山遊園駅からモンキーパークへ向かう乗客で、06年度には1日当たり645人と最盛期(78年)の5分の1に落ち込み、8200万円の営業損失を計上した。
06年度のパーク入場者は年74万人。うちモノレール利用は15%前後にとどまっており、黒字化には現状の4倍の利用が必要という。石田剛企画課長は17日、「マイカー客の増加で回復が見込めず、老朽化した車体や施設の維持、改修が困難になった」と廃止理由を説明した。週内に国土交通省に路線廃止届を提出する。
国内には13のモノレール路線があり、跨座式と、レールに車体がぶら下がる懸垂式に大別される。モンキーパークの跨座式技術は64年開業の東京モノレール(17.8キロ)などに活用された。【山田一晶】
毎日新聞 2007年12月17日 22時38分