民主主義の膝元でテロ撲滅の美名の下“拷問”が容認されるのはなぜか?アフガニスタンで、テロリストと疑われ捕えられ、死亡したタクシー運転手の事例を軸に、アフガニスタンやキューバのグアンタナモで“拷問”に関わった調査官、被害者へ取材、またアメリカの政策決定者への取材を重ね、拷問現場の証拠写真で構成する番組。
南米初の先住民の大統領、ボリビアのモラレス大統領に密着、欧米流に異論を唱え理想を掲げ登場した政治家たちのぶつかる壁を描く。天然ガスの国有化や貧困層への海外援助金支出が、上院の反対で実現せず、支援した民衆に苛立ちがつのる。大統領と共に下院議員に当選した貧困層対策に力を注ぐ女性議員を主人公に、大統領と改革派議員たちのジレンマを描く。
デンマークの風刺画が非欧米世界に与えた「不快感」、西欧側が焦る「表現の自由への介入」、互いが理解することの「落とし穴」はどこにあったのか? デンマーク人監督はイスラム教徒が「本当は何に怒ったのか」確かめるため、ベイルート、テヘラン、と宗教指導者、政治活動家を訪ね、「怒り」の真意を確かる。一方ヨーロッパで続く「表現の自由か宗教か」という裁判や論争と対比し描く。
2005年、初めてエジプトで行われた複数政党制による選挙、そこで起きた不正を正すため3人の女性が継続し続けた「我々は見ている」という名の市民運動に密着した記録。選挙後、彼女たちは目撃した不正を「裁判官クラブ」に訴える。不正を正すため立ち上がる判事たち、だが、その判事たちが逆に処分される事態に。判事と市民の結束を促し訴えていく活動に密着、エジプトで人々が、今、求めている新しい民主主義を探る。
内戦で多くの男を失った国リベリアで、女性大統領、女性警察長官、女性閣僚と女性がほとんどの内閣が誕生、荒廃した国の再建にとりくんでいる。「男中心」に築かれた近代アフリカの政治風土、男中心の社会のあり方を変えるのか、観察する。
モスクワの億万長者の実業家が「西欧の悪しき影響から脱し本物のロシア人になるため」の村を作った。男も女も牛を世話し実業家モロゾフの言う通り「服従」し暮らす。なぜ?“民主化に疲れた”モスクワ市民?モロゾフの画策する愛国主義とは?
ムシャラフ大統領が晩餐の席で語る「パキスタンの矛盾」。民主主義を守る為に、武装勢力に対抗し得るのは、軍支配という、矛盾。政治(世俗)が宗教に屈するという矛盾。その晩餐の発言を、ある農家の夕食の会話と織り交ぜて構成していく。
サチャグラハ(消極的抵抗)という言葉(非暴力主義ともいわれる)は、今こそ見直されるべき言葉かもしれない。世界各地で暴力的な紛争が頻発する今、ガンジー後も宗教紛争、テロに悩み続けたインド人が、改めて非暴力をどう考えるか聴く旅。
武漢の小学校での級長“選挙”のドキュメント。我が子を当選させようと、親が助言を始め、介入し、地域を巻き込むバトルが始まる。いわゆる西洋型民主主義の無い中国社会で、「民主主義」的選挙は「過酷な競争」に見えていく。
川崎市議会市議補欠選挙、という極めてミニチュアな選挙の候補者密着実録。日本の選挙における、候補と政党と選挙民の原初的な関係が見える観察映画。小泉内閣時で、「落下傘候補」として立候補した候補者が主人公。