報道陣の前で浦和移籍への思いを話す大分MF梅崎
ハードルは高ければ高いほどやりがいがある。梅崎の前に立ちはだかるのはリーグ屈指の司令塔、MFポンテだ。「(ユースから在籍した)大分には感謝の気持ちでいっぱい。その恩返しとしても負けるつもりはない」。持ち前の負けん気をむき出しにした。
「浦和はアジアナンバーワンのチーム。練習から(多くの)日本代表選手とやれるし、レベルアップができる」。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)を制し、クラブワールドカップ(W杯)で堂々3位に輝いた浦和。最高の環境に身を置ける。梅崎が移籍に踏み切った最大の理由だ。
中でも、ポンテはリーグ戦で7ゴールを挙げ、16アシストはリーグ最多。絶妙のタイミングでの前線への飛び出しやシュート、パスの精度。どれをとっても一級品で、梅崎には最強のライバルであり、これ以上ない教材だ。
ポンテはリーグ最終節(横浜FC戦)で右ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂の重傷。来年3月の開幕戦出場は絶望的で、梅崎が浦和に溶け込めばレギュラー奪取も可能だ。「厳しい戦いだがポジションを勝ち取りたい」。ポンテとの激烈なサバイバルゲームに打ち勝って「赤い悪魔」の仲間入りを果たす。 (山上武雄)
=2007/12/27付 西日本スポーツ=