【ロンドン 1日 ロイター】 − 自動車爆弾より怖いのは、ただの自動車――。英国で1日に発表された研究報告によると、先進国では、自動車事故で死亡する確率は、テロにあって死亡する確率の実に400倍近くも高いとする結果が出た。
英国の研究機関インジャリー・プリベンションが、OECD(経済協力開発機構)加盟29カ国の、1994年から2003年にかけての自動車事故とテロでの死者数を比較した。それによると、最も低い米国でも142倍の開きがあり、最も高いポーランドでは5万5300倍もの倍率となった。
たとえば米国では、2001年9月11日の同時爆破テロと同じだけの死者が、自動車事故では26日ごとに発生していることになり、「同時テロで飛行機を避けて車に乗るようになり、自動車事故で死亡した人の数は、同時テロで死亡した人よりも多い」としている。
インジャリー・プリベンションは「テロには政治的、社会的、経済的、心理的に広範な影響があるが、単純な数の違いだけで言えば、この大きな差は無視し得ない」とし、対策の優先度や予算配分などに、この差を考慮する必要があるとしている。 【了】
ライブドア・ニュース 中西庸記者/NK
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