海外

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

韓国大統領選:李明博氏当選 日韓関係を再構築 日本政府、改善に期待

 ◇首脳往来、早期復活目指す

 韓国の次期大統領に19日、「実利外交」を掲げる李明博(イミョンバク)氏が当選し、歴史認識問題などを巡って反日的な姿勢を続けた盧武鉉(ノムヒョン)政権と交代することになり、日本政府は「日韓関係の改善につながる」と歓迎している。福田康夫首相は来年2月にソウルで行われる新大統領就任式に出席する意向で、04年12月以来韓国大統領の来日が途絶えている首脳往来を早期に復活させたい考えだ。

 盧大統領は昨年、ソウルでの日韓首脳会談で、靖国神社参拝、歴史教科書、従軍慰安婦の三つを「課題」として提起するなど、対日批判を低迷した政権支持率のテコ入れに利用した。李氏は実業界出身らしく外交も実利を重視し、理念先行の盧大統領とは異なるスタイルと見られる。

 外務省幹部は「盧時代に日韓歴史共同研究が本格化し、政治から歴史を切り離した。李政権になれば、建設的な政治対話が期待できる」と語る。過去の清算に区切りを付け、経済や文化開放など協力関係をうたった98年の共同宣言「日韓パートナーシップ」の再構築を目指す方針だ。

 ただ、李氏も公約では歴史認識や竹島(韓国名・独島)問題で譲歩しない立場を強調。政権基盤も盤石ではないため、状況次第で「日本たたきに転じる可能性も捨てきれない」として、言動を注意深く分析する構えだ。

 北朝鮮政策で、李氏は人道・経済支援を継続させる考えを示す一方、非核化を先行させるべきだとの考えを明確にしている。日韓外交筋は「一方的な融和に走ることはない」と指摘。拉致問題を含めて、6カ国協議の枠組みで日韓の連携強化を図る方針だ。

 李氏はソウル市長時代に自民党幹事長代理だった安倍晋三前首相と親交があったが、日本政界とはなじみが薄く、パイプ作りも急務となる。【中澤雄大】

毎日新聞 2007年12月20日 東京朝刊

検索:

海外 アーカイブ一覧

ニュースセレクトトップ

エンターテインメントトップ

ライフスタイルトップ

 

おすすめ情報