トレーニング編
更新 2/28
内容
ストレッチとハイキックと足首の固さ
懸垂
プライオメトリックトレーニング
[ストレッチについて]
股関節の柔軟を書いてた人が居ましたね。打撃系の人はこういう方法が在ります。
ちょっと前屈をしてハムストリングスを伸ばした後に。
自分の家で、壁に沿ってピタリと寝転びます。
そして、両足を上げて頭を壁と垂直にする。
かかと、ふくらはぎと大腿部の後ろ側、そしてお尻を壁にピタリと付ける。
そして、開脚する。下肢の自重でどんどん開脚が進みます。
あとはそのまま、本を読んだり、腹筋したり、電話したりです。
二十分もするとかつて無いほど開脚が出来ているでしょう。
靴下を履いていると壁と踵の滑りが良くなってより効く開脚が出来る。
これは いかなるマシンを使うより効果的な方法で、開脚の練習でこれ以上の方法は存在しない。
体を前倒しにする為にダンベルを用いたり、補助を使ってやる股割りは、実に容易に腰を痛める。
いくら注意しても固有背筋が先に疲れてきたり、功を焦って‘背中を丸めてしまう’から。
背を伸ばさない股割りは腰のバランスを壊すが、
そもそも初心者は上体が起きたままでは、胸を張った正しい股割りの動作にならない。
自分の部屋で背中をワラビの様に丸めて、床に頭が着いても意味が無い。
(こういうのはストレッチと言わずただの自己満足の為の一人遊び、ヒトレッチという・・・)
が、この方法は全く腰を痛めないで、できる。
公園、道場での本来の稽古時間をこいつに割く必要が無くなるし、
第一テレビ、電話、読書などほかの事が普通に出来るので、
修行者にとって時間、体力、精神力等様々な意味で負担が少ない。稽古はラクでキクのが一番だ。
上級者は足首に重りを巻く。
注意点はこの方法があまりに努力少なくして足が広がり過ぎるので、
嬉しくって一気に長時間やり過ぎる事だ。
足が開かないと悩んでいた子がこれを教えた次の日に足を傷めていた。
テレビゲームをやりながらこの開脚をやっていたらそのまま眠ってしまい、
四時間後信じられないほど広がった自分の足の、痛みで目が覚めたという。
その彼も今は、土人(胸腹の着く完璧な股割りで、土の字が出来る人間)になったが。
だだし、ハイキックの事を考えて股割りを言うのなら実はそんなに必要ではない。
むしろ、中殿筋やらの骨盤を操作して持ち上げる筋肉のコーディネーションこそが大事。
よーするにテコンドーのハンドミット(絶対に手の甲を覆うタイプ。持ち手が怪我する。)
を使って(道場に無かったら自分で買う!payするから!)ハイを蹴る練習をする。
家族等、素人にでも協力してもらえる(つまりいつでも出来る)稽古だ。股割りは全然進んでなくとも、
骨盤の操作がうまくなり見る見るうちに高いところにビシリといい蹴りが極るようになる。
軸足の操作がうまくなるので、ハイが当たる時軸足がほとんど宙に浮いて来る(これが大事)。
その為にはほぼ限界の高さに挙げといてもらう。
人によっては一日で20センチ以上高いところが蹴れるようになる。
初めの一発を壁に記録してあるのに本人が信じないくらいだ。
すると相手に全体重を叩き込むミドルが撃てるようになる。
軸足を中心に足を廻すのではなく斜め前方へのインステップで全身をぶつけていく
ムエタイの基本のミドルだ。覚えて損はない。
これは、上に向かって伸ばしたベクトルを前方に向けた時そうなる。
前にも書いたが高蹴りは、上を蹴る為でなく前を蹴る為に行うものだ。2mのコメカミを蹴る練習ではない。
2m前方からバックステップする相手の1.5mの高さの首とアゴに食らわす為の練習だ。もしくは強いミドルの為。
練習の順序は、
柔軟→高く蹴る→遠くを蹴る→どんどん遠くを蹴る(ここで威力とスピードがつく)
→速く蹴る→普通の間合いで早く蹴る。
次は螺旋にゆっくり逃げてもらうのを蹴る。→だんだん螺旋に早く逃げてもらう
→全力ステップワークで螺旋に逃げてもらう。
ただし持ち手はあまり動かさない(仮想の敵のアタマだから)。
ちょっと経験が有れば、ステップで回り込んでこちらを捌こうとする先輩に、
ハイを極められるようになるまで、数時間だ。
それはスエモノ斬りではなく、動く相手にステップしながら間合いを調節して、当てる練習を出来るから。
実は回し蹴りで、その場で軸を重視する練習なぞよりこっちの方が遥かに大事だ。
軸を重視するハイを指導されてる子に限って、後輩以外には見事な空振りハイしか撃てない。
インステップしながらのパワーハイキックは、初めから折るべく、腕を狙って打てる。
すると自分より二十キロ重い奴が、試合でも下がる様になる。
足首の硬いのは、前方へのダッシュに影響する。
ダッシュと言うのは初めハムと大殿筋で膝(そして丹田)を沈めつつ、
浮かない様に注意しながら大腿四頭筋の出力を加えていく。
つまり、スタートで大切なのが膝の前下方への沈みだ。硬い足首はこれを阻害する。
ここのストレッチとして行うのは、立って壁に両手を着いて、
壁と床の交差する辺に片足の踵を付けて、爪先を真上に向け壁に足の裏全体を付ける。
軸足は曲げなくてはならない。
で、軸足をゆっくり伸ばしながら、効かす足の膝を壁に近づけていく。
無茶苦茶アキレス腱が伸びるし、関節に凄いテンションが掛かる。
ふくらはぎがつり易い人は、絶対に憶えておいて損はない方法だ。
それからもう一つ、足の裏に棒を置くというのを教えてもらったことがある。
その彼は中国ではかなり有名な実戦中国拳の宗家の息子だったが、
電車に乗って吊革を持つと、もう一方の手の先が膝に着くくらい(!)肩が柔らかく、
足の裏を地面に付けたまま、膝が前の地面に着く男だった。
間合いを詰めるのは、それこそ早いなんてもんじゃなかった。
何なんだそれは、と聞くと、足の裏で棒を踏みながら膝を下げていくのを三年やれと言われた。
彼の流儀では秘伝の稽古だという。私はやれなかった。
ウエイトトレーニングにおいて、同一の筋肉を鍛えるのに、
コントラクト、ミッドレンジ、ストレッチと言う利かせ方が有るのをご存知でしょうか。
例えば上腕二頭筋を、可動範囲で曲げるほど負荷がかかるスタイル、
中間で一番重くなる種目、殆ど伸び切った所で一番力が必要な種目に分けて考えることです。
カーフスクワットは、5cm位の台の上に上足底で乗ってアキレス腱を伸ばして、
ストレッチからコントラクトまで効かすのが理想的とされている種目ですが、
可動域の小さいやり方だと、ミッドレンジとコントラクトのみで効かすことになり、
筋長自体が縮んでしまい、自然足首が曲がり難くなり易いと思います。
(ビルダーの世界では、カーフは最も発達させ難い筋肉と言われていますが、
その理由に筋肉の長さによる素質を言うことが多い)
あと、タックルを含め、ダッシュにおいてカーフ(ふくらはぎ)を使うのは膝が沈んでからなので、
ストレッチの種目こそ大事だと思います。
ミッドレンジからコントラクトを中心にした種目は、多く我流のウエイトにおいて選択されがちです。
なぜなら、数字が上がり易いし、パンプアップし易くやった気になり易いから。
でも、スピード系の競技において必要なトレーニングは、ストレッチ系が多いようです。
そうでないと本人の力強くなった感覚と裏腹に動きが小さくなる事が有ります。御参考までに。
フリーウエイトでもマシンでも、カーフスクワットを台の上に乗ってそこそこ高重量でやれば、
足首は割りと簡単に柔らかくなってきます。これは筋肉より、腱と関節自体に効いてるのだと思います。
-------------------------------------------------------------------------------
はじめて書き込みます。
バレエ教師を18年やっています。
いろいろなタイプの身体を見てきましたが、
無理をしていい所としてはいけない所があるようです。
そのときは柔らかくなっても頑張ったせいで将来、ガタガタになってしまう事もあります。
以下お役に立てればいいんですけど、、、。
> 自分の家で、壁に沿ってピタリと寝転びます。そして、両足を上げて頭を
>壁と垂直にする。(中略)下肢の自重でどんどん開脚が進みます。
わーおんなじ、と叫んでしまいました。私は上記の方法と同じようですが、
形はこれの逆さま、壁にお尻とかかとをつけて、
4つんばいになり脚をスライドさせていく方法を長年愛用しています。
お尻が壁から離れないように、力を抜きながらやります。
あとは、腹這いになり両膝を曲げていきます。蛙のような格好になりますが、
この時おなかとかかとが床から離れないようにするのがコツです。
慣れてくればこのまま本を読んだりしてます。
いずれにしても股関節のY靱帯や恥骨大腿靱帯が
普通より短い人もいるので注意しながらやった方がいいです。
あとこれは余談ですが、股関節の柔軟の後、
すぐにジャンプの練習をするとジャンプ力が鍛えられますよ。
足首ですが、硬い足首の原因が、足首の骨、かかとの骨、すねの骨の相互作用に関係している時や
生まれつきアキレス腱が短い場合には無理に変えようとしても、足を痛める危険があります。
ダッシュしたりジャンプしたりする前は、膝を曲げますが、この時膝に力を入れないように等、
リラックスとストレッチする事によって自分の脚にあった筋肉を使えるように、訓練していきます。
特に足首の硬い人は初期の段階でバランスの中心線を保つようにトレーニングしていきます。
そうしないと、衝撃をそのまま膝が吸収してしまったりするからです。
あとは青竹踏みも、なぜか足首を柔軟にするのに効果があるんでよ。
--------------------------------------------------------------------------------
壁開脚、さっそく取り入れさせて頂きました。これから続けていこうと思います。
ただ、昨日妻に、実に冷めた口調で、『なにしてんの?』と、言われてしまいました。
確かに、いきなり壁にへばりついて、あんな格好していたら、変な人に見えるのかも・・・。
-------------------------------------------------------------------------------
いやあ素晴らしく効果的なストレッチですね!
やってみて本当に実感しました。そしてこのサイトを立ち上げて本当に
よかったと思いましたよ!ありがとうございました。
しかし本当に理論的でわかりやすく、ジョークをも交えた麗筆…。
タダモノではありませんね!?
--------------------------------------------------------------------------------
私は2年前に妻が妊娠したのを機に道場を休会してまして、
最近はほとんどストレッチをやってなかったんで、体がガチガチです。
是非参考にしたいと思います。
けど、不思議なことにハイキックは以前とほぼ同じようにスムースに出せます。
(前屈、股割りなどはガチガチに固くなっているのに)
なんででしょうね?
-------------------------------------------------------------------------------
力の抜き加減、入れ加減を体が覚えているので筋肉の収縮にロスがないとか。
上段を蹴る時に使うべき筋肉がブランクの割りに落ちてないのかも。
静的ストレッチでいかに開脚ができようとも、足を引き揚げるための筋肉が弱いと
動的な状況では思うように足が開かない、というデータがあるそうで。確かにそんな気がします。
「反動をつけてはイケナイ」と言われることの多いストレッチですが、
高蹴りはそもそも反動付きの動的ストレッチという側面があるわけで、
小生は程度を考えた動的ストレッチは必要・有効であると思ってます。
基本稽古で蹴上げをやったりするのは一理あるんではないかと。
[懸垂]
どーも、はじめまして。
実は、近くの公園で懸垂ができるところを見つけたので、やろうと思ってます。
そこで、質問なんですがどんなふうにすればいいんですか?
順手と逆手では鍛えられる筋肉は異なるのですか?
どーぞ、教えてください。おねがいします。
-------------------------------------------------------------------------------
僕がアメフトしてたときは「タオルプル」といって
タオルを引っかけて懸垂してました。破れないように折り畳んで、ミシンで縫い上げてました。
そんなにしなかったので順手、逆手との違いはあまりわかりませんが、参考までに。
--------------------------------------------------------------------------------
タオルプルですが、引っかけたタオルを「タテ」に握るので脇がしまって
普通に懸垂するのとは違った効果が現れると思います。
また、鉄棒を持つ幅を広くして(順手)、首の後ろが鉄棒に付くようにす
ると肩、背中が鍛えられると思います。
パートナーがついて下から持ち上げるように補助すると追い込めると思い
ますが、一人だと様々なやり方をされるといいと思います。
経験から言わせてもらうと、プッシュとプル、バランス良く鍛えられたらよろしいかと思います。
なにぶん、格闘技には素人なのであまり大したこと言えませんが・・・
それでは失礼します。
--------------------------------------------------------------------------------
[プライオメトリックについて]
初めまして。格闘技★討論!掲示板でも書き込みましたが、
プライオメトリックトレーニングについて、
簡単ではありますが紹介したいと思います。(詳しく憶えていないので・・・)
このトレーニングはアメフトではメジャーなトレーニングで、
正道会館の佐竹選手もシアトルでの強化合宿でされてたと思います。
主に、ステップワークの向上に役立つのではないでしょうか。
まず、地面に十字を書いて下さい。左下から時計回りに1,2,3,4とマークして下さい。
2 | 3
−+−
1 | 4
こんな感じです。
両足で、1>2>1>2・・を繰り返し、低く早く跳んで下さい。
跳ぶというよりも刻む感じですね。とにかくスピードを追求して下さい。
着地したときには次の動作に移るように意識すると良いでしょう。
あまり前屈みにならず、直立の姿勢です。裸足よりもシューズを履いた方がいいです。
20秒1セットで2〜3セットはします。
同じ要領で、1>2>3、1>3>2、1>2>3>4、とします。
これを、ウォーミングアップが終わってからするといいでしょう。時間もそんなにかかりませんし。
他にも片足でするステップや、50センチ四方のボックスに飛び乗って
すぐ飛び降りたりとかもあります。だいたい20〜3秒で3〜4セットほどです。
効果はすぐ現れるとは思いませんが、地道に続けたらフットワークが良くなると思います。
自主トレで取り入れてみてはいかがでしょうか?
実際に格闘技をされている方の意見をお待ちしております。
--------------------------------------------------------------------------------
TVでアメフトの練習を観た時に、内股で横にすばやく移動する練習がありましたが、
これもプライオメトリックでしょうか?。
-------------------------------------------------------------------------------
よくテレビで目にする光景ですね。
これはアジリティagility(敏捷性)トレーニングです。
反射神経をよくするトレーニングで左右の動きを良くします。
まず基本姿勢。両足のスタンスを肩幅にとって前屈みにするけど背中をは
る。そのとき、やや内股というか体重を足の内側にかけておく。
次にトレーニング方法ですが
パートナーが正面に向かって立ち、合図とともにその場で足を細かく刻む
ように動かします(パタリングpattering)。
パタリングをしばらくしてからパートナーが手で不規則に左右に合図して
それぞれの動作を行います。
簡単に紹介すると、
・シャッフル
それぞれのポジションの姿勢で真横に細かくステップを刻んで移動する。
・フラッシュ
パタリングをしながら、パートナーの左右の合図にあわせて下半身を90
度向けてすぐに戻す。またパタリングを続ける。
・名称を忘れましたが・・・
フラッシュと同じ要領で体全体を真横に向けて、すぐに元の姿勢に戻る。
他にも上下の合図を入れて、それぞれジャンプ、腹這いになったり、
ローリング:合図された方向に手をついてお尻をついて過一転し、元に戻る。
等、様々な種類があります。
格闘技に応用できるかというと・・・元々フットボールで使う動きをベー
スにしているので、そのままだとあまり意味がないのでは?
他にも、ラダー(縄ばしご)を素早いステップで駆け抜けたりします。こ
れは、サッカー日本代表がクロストレーニングでしてたような・・・
以上、参考までに。
--------------------------------------------------------------------------------
アジリティトレーニングは、パンクラスでは採用されているようです。
>他にも上下の合図を入れて、それぞれジャンプ、腹這いになったり、
>ローリング:合図された方向に手をついてお尻をついて過一転し、元に戻
確か船木選手の著書には、これらが紹介されていたと思います。
たいへん参考になりました、ありがとうございます。