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台湾新幹線、開業1年 交通地図塗り替える

2008.1.4 18:48
このニュースのトピックス台湾

 【台北=長谷川周人】日本の新幹線技術を海外で初採用した台湾高速鉄道(台湾新幹線)が開業し、5日で1周年を迎える。昨年末までの累積乗客数は1555万人に達するなど、台湾西部全域で「1日生活圏」を実現した高速鉄道は人の流れを変え、台湾の交通地図を大きく塗り替え始めた。

 台北−高雄間(345キロ)を最短90分で結ぶ高速鉄道は、三井物産や川崎重工業など7社の日本企業連合が基幹部分を請け負い、車両は東海道・山陽新幹線の700系のぞみをベースにした12両編成を導入。営業は延期に次ぐ延期となり、安全面で不安を残したまま開業を迎えたが、昨年11月からは自由席も導入され、平均利用者は1日約4万3000人にまで増えた。

 運転本数も増え続けており、19往復にとどまった開業当初に対し、今月18日のダイヤ改正では週末が1日60往復に増便される。事業主体となる台湾高速鉄路によると、帰省客が急増する2月の春節(旧正月)連休中は、最大63往復にまで輸送力を強化するという。

 事業計画の88往復を大幅に下回っており、なお多くの課題を残しているが、当局は昨年11月、駅周辺に研究機関などを誘致する新たな開発コンセプトを発表。存在感を増す高速鉄道は、低迷する地域経済の活性化を促しそうだ。一方、高速鉄道の開通で航空4社が運行するローカル便の利用率がほぼ半減。長距離バスも巻き込み、競合各社の間で生存競争が激化している。

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