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清原闘志に火!秋山へのブーイングに怒り

ハワイ自主トレ出発前にインタビューに答えるオリックス清原(撮影・たえ見朱実)
ハワイ自主トレ出発前にインタビューに答えるオリックス清原(撮影・たえ見朱実)

 08年は年明け早々から鬼になった。オリックス清原和博内野手(40)が4日、成田空港から自主トレ先のハワイへ出発。昨年大みそかの格闘技「やれんのか! 大晦日! 2007」をさいたまスーパーアリーナで観戦したが、友人の秋山成勲が三崎戦前に観衆のブーイングを受けるなどしたことに憤り「心にスイッチが入った」と、怒りを復活に向けてのエネルギーとしていることを明かした。闘志に火が付き、元旦の朝からトレーニングを開始。ハワイには約3週間滞在し、2月のキャンプ参加は、昨年手術した左ひざの状態を見ながら決める。

 清原は怒っていた。穏やかな口調と裏腹に、眼光は鋭い。自主トレ先のハワイへ出発する直前の会見とは思えない緊張感が漂った。

 発端は昨年の大みそかのことだった。一昨年にはセコンドを務めた友人である秋山の試合を、会場の青コーナー後方客席から見守っていた。前年の桜庭戦で「ヌルヌル事件」を起こした秋山には入場から容赦ないブーイングが降り注ぐ。試合にも敗れたが、後日、相手に反則の疑いが浮上。清原のやるせなさは、憤りに変わり、完全に燃え上がっていた。

 清原「きちんと(秋山は)罰も受けたのに、どうしてブーイングを受けるのか。憤りを感じましたし、心にスイッチが入った。ましてや秋山選手が相手の反則(の疑い)によって負けたのが昨日(3日)分かって、完全にボクの心の中で戦闘モードに入りました」。

 倒れたままの秋山に相手が説教する姿にも「ボクがセコンドだったら絶対引きずり降ろす。桜庭選手が秋山選手にするならわかりますよ」と止まらない。結局、年が明けても眠れなかった。午前3時すぎに夢の中に入ったが、元旦朝からトレーニングを開始。友人の無念さを晴らすことが、野球人としてのモチベーションの1つに変わっていた。

 気持ちは充実している。昨年手術した左ひざの回復を考え、温暖なハワイに自主トレ先を選んだ。昨年末には約30メートルのジョギングを2、3本開始していたが、すでに50~60メートルのランニングを5本ほどできるまできた。主治医から20キロの減量を指示されているが、手術後、120キロあった体重は108キロまで落とした。

 清原「どれだけ1、2月の間で走ったり打ったりできるか、こればかりは読めない。でも今のところ、リハビリは後退していないんで、少しずつでも前に進んでいる。万全になれば、だれよりも飛ばす自信がある」。

 ハワイで約3週間、砂浜を走り、芝生を蹴る。友の痛みも忘れない。清原の完全復活ロードは、もう始まっている。【今井貴久】

[2008年1月5日9時52分 紙面から]

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