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十七歳。タイトルNO.62355
    あいり 12/18(火) 23:31 IP:210.153.84.70 削除依頼

援助交際など

何度も繰り返してきた

精神異常者

十七歳。

こんなあたしが

本当の愛を知るまでの

実体験を書かせてもらいます


中傷などはスルーさせていただきます


NO.1 あいり 12/18(火) 23:40 IP:210.153.84.173 削除依頼

【川瀬愛理】(かわせあいり)



あたしは精神異常者という

あだ名をつけられていた

高校にも入学はしたが

半年で退学。

生きてる意味がない

そう実感する

親、親友、彼氏

あたしにはそんな

大切な存在はいない

あたしを必要とする人など

誰一人いないから


NO.2 あいり 12/18(火) 23:53 IP:210.153.84.171 削除依頼

お母さん、

お母さんに会いたい。

あたしは一度も

お母さんの姿を見たことがない

お母さんの声も聞いたことがない

あたしは捨てられたんだ

あたしが生まれてすぐに

お母さんは私を捨てて逃げた

有るのは一枚の手紙だけ

「愛理へ。

愛理ごめんね。
お母さんは愛理と一緒にいることが出来ないの。
だけど愛理が生まれてきてくれて凄く嬉しかった。
愛理はお母さんの大切な子だから。
お母さんはいつでも愛理の見方でいるから。
ずっと側に居てあげられなくて本当にごめんね。
お母さんは愛理のことを愛しているからね。
幸せになってね。

お母さんより。」


あたしはこの手紙を

小さい頃からずっと

大事に閉まってある


NO.3 あいり 12/19(水) 00:06 IP:210.153.84.73 削除依頼

どうしてお母さんは

私を置いていったのか

未だにわからない。



お母さんとお父さんは

きっと仲が悪かった

あたしは小さい頃から父に

「お前はお母さんに捨てられたんだ」

と聞かされてきた

だからあたしは

お母さんに捨てられたのだと

そう思いながら生きてきた

父はあたしを愛してなどいない

「お前はあの女の血が流れてる」

「お前はあの女にそっくりだ」

「お前なんか俺の子じゃない」

小さい時からずっとそう伝えられて育った

時に父はあたしに虐待してくることもある

急に暴れだし

全ての怒りをあたしにぶつけた

あたしの髪を思いっきり掴み

殴る、蹴る、殴る、蹴る…

時にはタバコの火を押し当てられたことも

だけどあたしは

父には逆らえなかった

虐待をされながらも

父はあたしを

17年間育ててきてくれたから

「お前なんかいらない」

なとと口にしても

あたしを家から追い出すような事はしなかった

NO.4 あいり 12/19(水) 00:17 IP:210.136.161.228 削除依頼

こんな父親

好きなわけがない

一度だって父を

大切だと思ったことがない

だけどあたしは

父がいなければ

生きていけない

一人で生きていく力など

今のあたしにあるわけもない

だから

あたしは父に逆らうことが出来ない

生きるために。



お母さんは

本当にあたしが生まれてきて

嬉しかった?

あたしは本当に大切な子なの?

じゃあどうして

あたしを置いていっちゃったの…?

本当に愛してくれている?


NO.5 あいり 12/19(水) 00:33 IP:210.153.84.76 削除依頼

学校という場所で出来た

「友達」という存在

あたしは何度信じただろう

親にも必要とされないあたしにとって

あたしの支えは

友達しかいなかった

友達だけが大切だった

だからこそ深くなりすぎたのかもしれない

重すぎたのかもしれない

友達を失いたくないという一心で

あたしは何度も一方的に責めてしまうこともあった

思春期に入り段々とわかってくる

友達、、

それはただのうわべだった

些細な出来事がキッカケで

簡単に崩れてしまう

だけど

うわべでも良かった

それでもあたしを相手にしてほしかった

ただ、独りになりたくなかった

けれどあたしは

友達と喧嘩をしてしまった

それ以来、あたしは避けられた

皆から陰口を言われるようになり

誰もあたしを相手にしてくれなくなった


NO.6 あいり 12/19(水) 00:44 IP:210.153.84.171 削除依頼

一人になったあたしを見ては

「悲劇のヒロイン気取り?」

と笑われたりもした。

生きてる心地のしない毎日

あたしはそのまま学校を退学した。

やっぱりあたしは

誰にも必要とされてなどいないのだと実感した

だけどそんな時

あたしはいつも

お母さんの手紙を読み返してしまう

私を捨てたお母さん

だけど憎めない

どうしてだろう

返事など返ってくるはずのないのに

あたしはいつも

心の中で問いかけてしまう

お母さん

あたしに生きてる意味はあるの?

どうして側に居てくれないの?


だけど確かに書かれている

『お母さんの大切な子』

嘘か本当かもわからない

けれど信じたい…。


NO.7 あいり 12/19(水) 00:52 IP:210.153.84.174 削除依頼

学校を辞めてから

ますます孤独感は増した


そんなある日

あたしは特に用もないというのに

街へ出掛けた

あたしだって一応17歳

友達と街に出掛けることが大好きだった

友達を失っても

服や化粧、髪型

お洒落はそれなりにしていたい

だから最近はどんな服が売っているのかなど

適当に一人で街を歩いていた

それは夜のことだった

あたしが外を歩いていると

知らないオヤジに後ろから話をかけられた。

NO.8 あいり 12/19(水) 01:04 IP:210.153.84.170 削除依頼

オヤジ「ねぇお姉ちゃん、こんな時間に一人で何してるの?」

そう言って男は

あたしの顔をジロジロと見つめていた

オヤジ「お姉ちゃん可愛いねぇ。あのさ、援助交際ってわかる?」

そう振られてあたしはそのまま言葉を返した

愛理「わかるよ」

オヤジ「お金出してあげるから体売ってくれないかな?」

男は小声であたしの耳元に向かって呟いた

あたしは変わり者なのかもしれない

初めての援助交際というものに

何も抵抗がなかった

愛理「いいよ」

オヤジ「本当に?いやぁ〜嬉しいなぁ〜こんな可愛い子に体売ってもらえるなんてほんと嬉しいよ」

男はニヤニヤしながら

堂々とあたしの肩に手を回し

ホテルへと連れ込んだ


NO.9 あいり 12/19(水) 01:17 IP:210.153.84.75 削除依頼

ホテルに入り

初めにシャワーを浴びて

あたしと男はベッドの上に座り

向かい合わせになった

オヤジ「若い子の体はいいなあ」

などと言いながら男は

あたしの下着の上から

手を当てた

そしてあたしをベッドの上に寝かせ

徐々に下着を外していく

男の手が触れてるのがわかる

上から下へと…

オヤジは

「恥ずかしいの?」

「愛理ちゃんはここが弱いのかな?」

「もっと声が聞きたいな」

「じゃあ今度はこうするとどうなっちゃうのかな?」

などとわざとらしく

あたしの体を弄んでいた

それから時間は過ぎ

男を満足させ

ホテルを出ようとした時

オヤジ「今日は愛理ちゃんにあえて最高だったよ。ありがとね。また愛理ちゃんに会いたいな〜。これからもおじさんに体売って?って言ったら駄目かなあ?」


NO.10 あいり 12/19(水) 01:29 IP:210.136.161.240 削除依頼

と男に言われた。

あたしは何の迷いもなく

「いいよ」と返した

オヤジ「本当に!?愛理ちゃんはほんと可愛い子だね。また次も楽しませてね。じゃあ愛理ちゃんの携帯番号かアドレス教えてくれないかな?」

あたしは言われるがままに

自分のアドレスと番号を男に伝え

男があたしのアドレスと番号を登録し

あたしは3万円を貰ってホテルを出た


普通援助交際など

皆お金が欲しくて

嫌々やるものなんだろう

でもあたしは嫌じゃなかった

むしろ嬉しかった

男が目当てなのは

あたしの体

そんなことはわかっている

けれど一瞬でも

あたしを必要としてくれた


欲求を晴らすため

ただそれだけのためだろう

それでも嬉しかったんだ

こんなあたしを

抱いてくれて

こんなあたしを

可愛がってくれて

NO.11 あいり 12/19(水) 01:33 IP:210.153.84.162 削除依頼

こんな事で嬉しさを実感するなんて

本当にあたしはどうかしている

おかしいと言われても仕方がない

精神異常者だと言われても仕方がない

だけど誰かに気付いてほしかった

あたしの存在に

求めてほしかった

あたしのことを


NO.12 あいり 12/19(水) 01:43 IP:210.153.84.170 削除依頼

それからあたしは

初めての援助交際をキッカケに

体を売れば

こんなあたしでも

きっと誰かに

必要とされるのだということを覚えた

携帯を開き

地元の出会い系サイトを探した

適当に見付けた出会い系サイトに

男を誘い出すような文章を書き込み

あたしを求めてくれる男からの連絡を待った

サイトに書き込みをしてから

約30分たらずで

サイトからメールがきた

「こんにちは。同じ●●住みの和哉です☆39歳ですが僕でも良かったら会いませんか?」

すぐに返事を返した

「初めまして!メールありがとうございます
こちらこそ私で良ければ」

男と何度かメールのやりとりをし

明日の夜9時に駅で待ち合わせという

約束を交わした。

NO.13 あいり 12/19(水) 02:06 IP:210.136.161.230 削除依頼

人生で二度目の援助交際が始まった

待ち合わせの

駅に先に着いたのはあたし

数分経って男は現れた

男「愛理…ちゃん?」

愛理「愛理ですよ」

男「初めましてだね。じゃあさっそくだけどホテル行っちゃおうか」


二度目の男の印象は

かなり体ががっちりしているという印象で

教師で例えるならスポーツに燃える熱血教師のよう

そして前と同じように

ホテルに入り

順番にシャワーを浴び

二人揃ったところで

行為は始まった

男はニヤニヤした顔で

あたしを強く押し倒し

あたしの体の上に

男は覆い被さった

ハァハァと荒い息をあげながら

あたしの胸元に

顔を埋めながら

両手であたしの胸を触った

そして男は

あたしの顔をチラチラと覗き込みながら

強引にあたしの脚を広げる


NO.14 あいり 12/19(水) 02:17 IP:210.153.84.71 削除依頼

そんな行為が段々とエスカレートしていき

前と同じような流れで

男を満足させた後

服を着て

お金を渡された

男「はい。これ」

と言って渡された金額は10万円

愛理「えっ、こんなに?」

男「10万円分の価値があったってことだよ。」

といって10万円を差し出す男。

しかし男の財布の中に

小さな子供の写真が入っているのを見付けた

愛理「あ、ていうかその写真、おじさんの子供?」

男「ああ、これ?うん。俺の子だよ。まだ5歳だ」

他人のあたしが

とやかく口出しはしなかったけど

この人、子供いるのに…

ちゃんと暖かい家庭があるのに

何で援助交際なんてするんだろうと思う

しかもこんなあたしに10万も渡すなんて



NO.15 あいり 12/19(水) 02:28 IP:210.153.84.77 削除依頼

それにこの人、今39歳で

5歳の子供?

何だか凄く可哀想だった

その子供が

あたしに10万も渡すなら

子供に何か買ってあげたらいいのに

子供に何処か連れてってあげたらいいのに

家庭に役立つことに使えばいいのに

こんな10万円も

何故だかあたしは

この男の家族像を勝手に思い浮かべてしまった

いろいろ考えると

あたしはその10万円を受け取ることが出来なかった

だって元々あたしは

お金が欲しくて

援助交際をしているんじゃない

ただ誰かに求めてもらいたかっただけ

ただ相手にしてほしかっただけ


愛理「お金いらない」

男「いらない!?何で!?」

愛理「別に欲しくないから」


結局あたしは

お金を受け取らずに

男とホテルを出た。


NO.16 あいり 12/19(水) 02:36 IP:210.153.84.163 削除依頼

それからもあたしは

援助交際を続けた

誰かに必要とされたい

孤独を消したい

そんな一心で。

だけどあたしは

毎回お金を受け取らなかった

援助交際をする男の年齢は

大体30代〜40代が多い

中には家族がいる人も

独身の人もいるだろう

援助交際でお金を渡すなんて

皆バカだと思う

でもいろいろと考えてしまう

皆それぞれ苦労しているのかもしれない

そう思うと高額なお金は

受け取ることが出来なかった


でもあたしもお金を持っていない

あたしはそろそろ

働くことに決めた


NO.17 あいり 12/19(水) 02:45 IP:210.153.84.77 削除依頼

あたしは数日間

真剣に仕事を探した

そして見付けたのは

電化製品を扱う

製品工場。

時給は900円で

時間は朝8時〜5時まで

ここならお金になると思い

あたしはこの製品工場に

面接に行った


仕事の面接だというのに

常識のないあたしは

茶髪の長い髪に

派手な服装に

ミニスカートで

面接を受けた

多分落ちるだろうと思いながら

適当に行ってみたが

数日後

あたしはその工場に採用されたのだった


仕事は翌日からということで

さっそく仕事初日が始まった



NO.18 あいり 12/19(水) 02:47 IP:210.153.84.67 削除依頼


まさかこんな工場で


あたしの人生を変える人物に出会うだなんて


この時あたしはまだ


考えてもいなかった




NO.19 あいり 12/19(水) 02:58 IP:210.153.84.75 削除依頼

「川瀬愛理です。よろしくお願いします。」

とりあえず同じ工場の

皆に軽く挨拶を済ませると

皆も軽く自己紹介をしてくれた

ここの従業員のほとんどは

オヤジくさい人ばかり

でもその中に一人だけ

若い男がいるのを発見した

「川瀬光一です。よろしく」


ん?川瀬?

あたしと同じ苗字だ

苗字が同じという偶然に

すぐにその男の存在を覚えた

見た目は18歳くらいに見えて

顔はかなり整っていて

カッコイイとしか言い様のない顔付きをしている

髪は茶髪で背も高い

これぞイケメンという感じではある

だが悪く言えば軽そうな男にしか見えない

そんなこんなで

さっそく仕事が始まった


NO.20 あいり 12/19(水) 03:18 IP:210.153.84.69 削除依頼

あたしに与えられた仕事は

以外にも簡単だった

「じゃあ、これとこれをこの間に繋げてって」

おなじ職員の人に言われた通りに

その「これとこれ」ってやつをとりあえず繋げた

というかあたしの仕事はこれの繰り返しらしく

簡単すぎて

ラッキーどころか

むしろ飽きて暇すぎて

やたらと時間が長く感じた


数時間経つと

さっき見たあの若い男

川瀬光一という人が

あたしに話し掛けにきた


光一「よっ!」

愛理「えっ?」

いきなり馴れ馴れしく

手を上にあげ

「よっ!」と言われた事に

最初は驚いた


光一「てか苗字一緒だあ」

愛理「あ!それあたしも思った!」

光一「お前いきなりタメ語か!笑」

愛理「あ、すいません。」

光一「いやいいよ、タメ語で!」


この男がまだ

どんな人なのかは知らない

けれどあたしの勝手な推測では

相当軽い男だなって思った

NO.21 あいり 12/19(水) 03:31 IP:210.153.84.78 削除依頼

光一「下の名前何だっけ?」

愛理「あいり。」

光一「愛理!おお愛理ね!」

愛理「うん」

光一「愛理なんさい?」


名前を教えた直後に

「愛理」と呼ばれるだなんて…

愛理「17歳…」

光一「17!?若っ!!若すぎ!」

愛理「そういう自分も結構若く見えますけど?」

光一「まぢ?俺何歳に見える?」

愛理「18くらい?」

光一「ブー笑」

愛理「何歳?」

光一「21でした〜☆」


えっ…

見えない見えない

どう見ても10代に見えるのだが

21歳らしい…


光一「彼氏いんの?」

愛理「いないよ」

光一「じゃあ今日遊ぶか!笑」


この男の軽さに

えぇ?と思ってしまうくらい驚かされる


NO.22 あいり 12/19(水) 03:43 IP:210.153.84.73 削除依頼

でもあたしも

人のこと言える立場ではない

知らない男と

たった一日で

援助交際をしてしまうくらいなのだから

どっちかといえば

この男よりも

あたしの方が軽い女なのかもしれない…


光一「今日遊ぼーって!」

愛理「あ、うん遊ぶ!」

光一「まぢ!?笑」

愛理「まぢだけど?」

光一「愛理、以外にチャラい女なんだな!笑」

愛理「チャラいのは川瀬さんも同じなんじゃないの?」

光一「バレた?てか川瀬さんとか寒けするからやめて!光一って呼んで下さい!笑」

愛理「あ、わかったよ☆」

光一「早く呼んで?」

愛理「え?」

光一「光一って呼んで?」

愛理「今?」

光一「うん!」

愛理「何のために?」

光一「いいから!」

愛理「…光一っ…。」

光一「(笑)」


人をばかにしたような顔をして

あたしは笑われた


NO.23 あいり 12/19(水) 03:57 IP:210.153.84.71 削除依頼

川瀬光一の笑い声に気付いたのか

他の職員が遠くから

「おい!川瀬っ!!仕事すれ!」

と大声をあげた


光一「おい愛理、お前仕事すれだってさ!」

愛理「あ」


「川瀬光一!!お前だ!!仕事戻れっ!!」


光一「あ、俺かい!!」

愛理「ぶっ!(笑)」

光一「笑うんじゃねーよ!」

愛理「ごめん(笑)」

光一「じゃあまた後でな!」

そう言って

あたしに向かって

小さくバイバイと手を振って去った


あたし

笑ったの久しぶりな気がする

こんなに人と会話したのも久しぶりかも

それに何か凄く

新鮮な感じがした

今まで中年のおじさんくらいしか

会話していなかったから

川瀬光一

中身はチャラチャラしてそうだけど

あんなカッコイイ人と

会話してるあたしは

凄く珍しいことである


NO.24 あいり 12/19(水) 04:15 IP:210.153.84.78 削除依頼


またしばらく時間が経って

川瀬光一が

仕事をしてるふりをしながら

あたしの横にきた

光一「よっ!」

愛理「あっ光一さん☆」

光一「何だ光一「さん」って!笑」

愛理「何となく笑」

光一「そっか、ありがと!」

愛理「え、何が?」

光一「知らん」

愛理「え」

光一「てか愛理可愛いな!」

愛理「…」


何故だか

こういうイケメンに

可愛いと言われてしまうと

言葉が詰まってしまう

中年のおじさんに

可愛いと言われるのは

何とも思わない

でもこういうタイプの人間に言われると

恥ずかしさで

言葉を返せなくなってしまう


光一「愛理可愛いよっ」

愛理「…」

光一「どーした黙っちゃって!顔赤いよー!可愛い…(笑)」

愛理「…どこが!」

光一「顔が」

愛理「顔?」


そうかこの男は

こうやって

何人もの女を強引に

褒めちぎって

くどいていったに違いない



確かにこのカッコ良さなら

コロッといってしまいそうにはなる

NO.25 あいり 12/19(水) 12:09 IP:210.153.84.173 削除依頼

とりあえず仕事が終わり

あたしは堂々と光一の車に乗り込んだ

光一「とりあえずさー飯食いに行こー!」

愛理「だね!腹減った」


向かった先はファミレス


「いらっしゃいませ〜お客様二名様でよろしいでしょうか?」

愛理「はい」

「それではお席のほうこちらになります。ごゆっくりどうぞ〜」

席に着き

初めてあたしと光一の

プライベートな時間が

作られた

といっても今日会ったばかりだが


〜〜♪!♪!♪!〜〜〜〜!♪

光一のうるさい着信音が

二人の間に鳴り響く

光一「もしもーし」

光一「リカちゃん?あ〜まぢだあ…今日はちょっと用事あってさぁ〜…うーん…ごめんね〜?また誘って?うん、じゃあね〜」

ピッ


どうやら電話は

終わったらしい

リカちゃん?

光一の彼女か?


NO.26 あいり 12/19(水) 12:26 IP:210.153.84.73 削除依頼

光一「いやぁ〜俺モテモテだな」

愛理「何、今の彼女?」

光一「いや、ただの友達だけど♪」

愛理「へぇ〜」


〜〜!♪!♪〜〜〜♪♪!

またもや光一のうるさい

着信音が鳴り響いた

光一「メールだ」

愛理「よく携帯鳴るねぇ」

光一「うん俺モテるからさぁ〜笑」

光一「お、アヤからだ!」

愛理「彼女?」

光一「違う、てか彼女いないから笑」

愛理「じゃあ友達?」

光一「セフレみたいな♪」


セフレ…?


愛理「へぇ」

光一「引いた?笑」

愛理「別に?」


引きはしない

別にあたしはこの男と

付き合うわけじゃないし

この男に恋してるわけでもない

それに自分だって援助交際をしている

あたしだって

愛のないセ●クスをしている

けれどやっぱりこの男は軽かった

彼女はいないのに

セフレはいる

やたらと女友達が多い

でもあたしには

何の関係もない。

NO.27 あいり 12/19(水) 12:42 IP:210.153.84.240 削除依頼

光一「愛理、誰か俺に可愛い女の子紹介して♪」

愛理「紹介できる子いない」

光一「友達で可愛い子とかいないの?」

愛理「だからその…あたしあんま友達とかいなくて」

光一「え!?友達いないの!?一人も?」

愛理「そう…かな。」

光一「変わった奴だな」


友達なんていない

一人もいないよ

あたしいつも

独りだったから


愛理「むしろあたしに女の子紹介してって感じだし!」

光一「はっ?(笑)」

愛理「あたし友達募集中だから(笑)」

光一「どんだけよ!笑」

愛理「こんだけよ!」

光一「お前まぢで友達もいないわけ?」

愛理「まぢでいないよ」

光一「彼氏もいなくて友達もいないってお前、寂しい奴だな!笑」


あたしは冗談言ってるわけじゃない

本当に友達も彼氏も親さえ

大切な人がいない


NO.28 あいり 12/19(水) 13:54 IP:210.153.84.165 削除依頼

愛理「ねぇ光一は彼女とか作らないの?」

光一「別にいらねぇ(笑)」

愛理「何で?」

光一「だって付き合ったら面倒じゃん?浮気がどうとか。それにフリーでいたら女の子とヤりたい放題じゃん♪」

愛理「凄い考えだね」


彼女いなければ

セ●クスし放題

ということだろうか

凄い軽い男だ…


愛理「てかちょっとトイレ行ってくる」

あたしは席を立って

トイレへ向かった

そして用を済ませて

トイレから席へ戻ろうとした時

愛理「ちょっと!!」

光一はあたしの携帯電話を

勝手に見ていたのだった

光一「ああごめん、暇だったから勝手に見ちゃった(笑)」

愛理「見ちゃった(笑)じゃないよ!!返して!」

あたしは乱暴に

光一から携帯を取り上げた

光一「何かメール来てたから俺が見といてやったよ(笑)」

愛理「メール!?人のメール勝手に見ないでよ!!」

何て非常識な男なんだろう


NO.29 あいり 12/19(水) 14:28 IP:210.153.84.163 削除依頼

すぐにそのメールを確認した

「久しぶり。急に愛理ちゃんに会いたくなっちゃった。今日の夜、3万でどうかな?」

メールの送り主は

あたしが初めて援助交際をした時の

あのオヤジからだった

光一「お前援交してんのか?」

誰が見ても

このメール内容から

あたしは援助交際をしているということが

薄々勘づくことができるだろう

愛理「してるよ」

光一「金ないのか?」

愛理「別に金がってわけじゃないけど」

光一「え、何愛理ってオヤジが好きなの?」

愛理「いや好きとかそんなんじゃ」

光一「じゃあ欲求不満か?(笑)」

愛理「違うよ!」

光一「よくオヤジなんかと出来るなお前」

愛理「悪い?」

光一「もっと自分の体を大事にしろ!」

愛理「あんたに言われても説得力ないから」

光一「そうか(笑)」


NO.30 あいり 12/19(水) 14:53 IP:210.153.84.238 削除依頼
光一「でも俺的に援助は危ないからやめた方がいいと思う」

愛理「何が危ないの?」

光一「お前バカ?援助して犯されたりとか、そのまま連れ去られたりとか殺されたりとかいろいろあんだろ」

そのまま連れ去られたりとか

殺されたり ね…

愛理「別にいいよ」

光一「いくねーだろ(笑)」

愛理「いっそのことあたしを連れ去って誰かに殺してもらいたいかも」

光一「そんなブラックジョークやめろよ(笑)」


だっていつも

思っていた事じゃないか

あたしが生きてる意味

何のために?

お母さん

どうしてあたしを産んだ?

いつだって教えてくれなかった

本当にあたしは

お母さんの大切な子なの?

どうしてあたしを置いていったの?

あたしは必要なんだろうか

誰にも愛されず

誰にも必要ともされず生きてきた

生きてる意味がないのなら

いっその事消えてしまいたい

いつも思っていた事。


NO.31 あいり 12/20(木) 03:00 IP:210.153.84.75 削除依頼

光一「あ、そーだ。そういや愛理のアドレスとかまだ聞いてなかったな。教えて?」

あたしは自分のアドレスと

番号を光一に伝え

あたしも光一の

携番とアドレスを教えてもらい登録した


それから時間が経ち

ファミレスで他愛のない

会話を交わした後


光一「どうする?明日も仕事だから、もう帰るか?」

愛理「そうだね。帰ろっか」


あたしは光一の車の

助手席に座り

しばらく夜道を走らせながら

家まで送ってもらった。


愛理「今日はありがとね。あたしなんかに付き合ってくれて」

光一「いや今日誘ったの俺だし☆じゃあ暇だったらメールでもしとくわ」

愛理「うん!待ってる☆じゃね」

光一「じゃあな」


光一に向かって

手を振り、

車のドアを閉めた。


そしていつも通りに

自宅の玄関のドアを開けた


その時だった


NO.32 あいり 12/20(木) 03:19 IP:210.153.84.72 削除依頼

「おいテメェ」


ドアを開けた瞬間

父の姿が目に入った

私の方を見て何か言っている

何…?


「テメェこんな遅くまで何してんだ」

何って

そんなのあんたに関係ないでしょ?

あたしが夜遅くに

家に帰ったって

心配なんかしたことないじゃない


「来い!」

父があたしを呼んでいる

父のこの目は

怒っている時の目だ


「痛いっ!」

思わず声を出してしまう

父はあたしの手首と

髪を力強く掴み

強引にあたしを引っ張った

そしてあたしの髪を

強く掴んだまま

あたしの頭ごと

壁に強く打ち付ける

ゴンッ!ゴンッ!

という壁に当たる

鈍い音が何度も響き渡った

"やめて"と声も出せない程

あたしの頭を激しく揺さぶる

それでもあたしは必死に

父の手首を握りしめ抵抗をした

しかし父はやめようともせず

あたしの頬目掛けて

思い切り殴りかかる

その殴った拳は

こめかみ当たりを直撃し

痛みと恐怖に耐えきれず

その場に倒れ込むように

あたしの体は

勝手に地面についた


NO.33 あいり 12/20(木) 03:37 IP:210.153.84.174 削除依頼

父は倒れ込んだあたしの

背中に一発蹴りを入れて

「消えろ!」と

言葉を吐き捨て

そのまま居間へと戻った

あたしはしばらく

その場から動くことが出来なかった

強く頭を打たれすぎたせいか

恐怖で身体が硬直してしまったのか

身体が重い

そして視界がボヤけていた

同時に一気に吐き気に襲われた

あたしはその吐き気に耐えきれずに

その場で吐き出してしまった

意識さえも薄れていきそうな中

〜〜♪!♪!

耳障りな音楽が鳴り響いた

それはあたしのカバンの中からだった

携帯電話

これはメールの音

しかし今のあたしにとって

カバンから携帯を取り出し

誰からのメールかを

確認する程の体力も

気力もなかった

まず視界がボヤけていて

周りを見渡し確認しようとするだけで

頭がガンガンし

吐き気がする

クラクラする。

メールの着信音が頭に響く

痛い、うるさい、痛い…。

激しく揺さぶられ

強く打ち付けられた頭

段々と痛みが込み上げる


NO.34 あいり 12/20(木) 03:53 IP:210.153.84.71 削除依頼

それよりも早く

この重い身体を起こし

立ち上がらなければと思った

ずっとこんな所に

倒れ込んでいたら

また父が暴力を振るいにくるかもしれない

逃げなきゃ、早く…


…。

あれ?

あたし、逃げようとしている…

どうして?

さっきまでファミレスに居た時

あたしは

死んでも構わないと思ってたはず

それは昔から思ってたこと

生きてる意味がないなら

いっそのこと誰かの手によって

殺されてしまいたい


何度も思ったこと

なのに今あたしは

生きるために

逃げようとしといる…

どうしてなの…?

生きていてどうなるの?

だけど…

強い意志からか

重い身体を無理矢理

起こし立ち上がった

足元がフラフラする

だけど必死に立ち上がり

あたしはとっさにカバンを持ち

玄関のドアを開けて

外に飛び出した



NO.35 あいり 12/20(木) 12:01 IP:210.153.84.71 削除依頼

家を出ても

私はまだ歩くことができずに

玄関の外に座り込んだ

立ち上がると吐き気と

強い立ちくらみのような感覚が

何度も繰り返され

歩くにも歩けずにいた


父があたしに

暴力をするのは

珍しいことでない

いつだって

何らかのストレスや怒りが溜まれば

それをあたしに

暴力という形にして

発散していた

時には酒に酔っぱらい

「お前はあの女の血が流れてる」

「あの女にそっくりだ」

「お前もアイツと同じようになればいい」

などとお母さんとあたしを重ね合わせ

殺意にも似た暴力を受けたこともある


なぜお母さんは

こんな父と結婚し

あたしを産んだのだろう

お母さん今

何処で生きているの?

もしかしたら

もう違う人と結婚していて

あたしよりも

大切な子供が出来てるかもしれない

あたしの存在なんか

忘れてしまっているかもしれない


NO.36 あいり 12/20(木) 12:19 IP:210.153.84.74 削除依頼

お母さんにはきっと

あたしよりも大切な人がいるんだ

きっと、絶対にそう。

じゃなきゃあたしを置いていくはずがない

大切な子なら

あたしを一人残していくなんて

絶対にしない

そうだ

やっぱりあたしは

捨てられたんだ…


外で感じる肌寒さより

心で感じた冷たさの方が

何倍も痛く、冷たく

刺々しかった


〜〜♪!♪♪


うるさいメールの着信

何でこんな時に

ノリノリな音楽が…


あたしは携帯が鳴るまで

時間を忘れていたようだ

自分がまだ

家の玄関外にいることも

汚い地面に座り込んでいることも

頭がガンガンするのは変わらないが

起き上がることが出来た

〜〜♪!♪!

うるさくしつこく鳴る

携帯の着信音を消そうと

カバンの中から携帯を取り出した

真っ暗な外の中で

携帯のカラフルすぎる光が

チカチカとして

頭が痛い

「誰だよ…」



NO.37 あいり 12/20(木) 12:39 IP:210.153.84.173 削除依頼

眩しすぎる携帯の

照明にも堪え

携帯を開く

"メール2件"

メールの送り主は

2件とも光一から

「何2件も送ってんの…?」

ボソッと呟くように

メールの本文をみる

1件目

From 光一
Sub 無題
――――――――――
暇だー!!!!
今何してんの?

  ――END――



2件名


From 光一
Sub 無題
――――――――――
(;ω;)


  ――END――


まあどっちも

大した用もないメールではある

頭だってガンガンするのに

わざわざメールなんか打ちたくはない

だけど今のあたしは

玄関、外、地べた

何となく家には入れない

そう、帰る場所がない

あたしが置かれている状況を

薄々でも気付いてもらいたくて

光一にメールを打った。

何となく光一に頼ろうとしていた

他に頼る相手が思い浮かばないから


NO.38  ゆ(∀)★! 12/20(木) 12:43 IP:203.87.189.34 削除依頼
ネクストです★!

NO.39 あいり 12/20(木) 12:54 IP:210.153.84.76 削除依頼

To 光一
Sub Re:
――――――――――
遅くなってごめんね。
今日家に帰れなかった

  ――END――


―送信。

こんな意味不深な内容で

今のあたしがどんな状況なのかを

理解することはできるだろうか

〜〜〜♪♪♪

鳴ったのはメールじゃなくて

着信の方だった

まさかと思い

携帯のディスプレイを見ると

そのまさかだった。

光一からであった



愛理「はい」

光一「あもしもし?メール面倒だから電話したわ(笑)」

愛理「そっか」

光一「で?家に帰れなかったって何?(笑)」

愛理「光一に今日せっかく家まで送ってもらったんだけど、家の中に入れなかった」

光一「ん?(笑)家の鍵でもなくしたのか?(笑)」

愛理「そんなじゃなくて。とにかく今日は家に入れないんだ。だからさっきからずっと外にいんの」

あたしはこんな

訳のわからないことを言って

光一が来てくれるのを

期待していた…

馬鹿だ、馬鹿すぎる


NO.40 あいり 12/20(木) 13:00 IP:210.153.84.74 削除依頼



【ゆ(∀)★! 様】*

わあああああ(;∀;)!!
初めてのレス&ネクスト
貰えて嬉しいです!!
本当にありがとうございます★☆
文才0ですが頑張るので
これからもよろしくお願いします(`ω´*)




NO.41 あいり 12/20(木) 13:18 IP:210.153.84.166 削除依頼

光一「まぢか!(笑)ウケんなお前(笑)」


あたしは馬鹿だ。

この男が、光一が、

あたしなんかを

助けてくれるわけがないのに


光一「ぢゃあお前いま何処にいんの?(笑)」

愛理「玄関の外だよ…」


あたしの置かれている状況とは裏腹に

光一の話し声には

常に笑いが混じっている

ヘラヘラしたような

これは全くあたしのことを

心配していない証拠


光一「ずっとそこにいんのか?(笑)」

愛理「うん」

光一「そっか、じゃ頑張れな(笑)」


終わった

すべて終わってしまった

電話は切れた

あたしは何馬鹿な期待をしていたのだろう


「光一のバカっ…」

勝手に涙が出た

どうして気付いてくれないの

いや違う。

元々光一にとって

あたしなんか

大切な存在なわけじゃない

そうだ

あたしと光一の間には

何の関係もないんだ

恋人同士でもない

それに光一は軽い男だった

そんな奴が

あたし1人を

心配するはずもない

助けるはずもない

当たり前のことじゃないか…


NO.42 あいり 12/20(木) 14:15 IP:210.153.84.164 削除依頼


こんな時思い出す

よくある恋愛ドラマのシーン

ピンチの時に必ずといっていいほど

誰かが助けにきてくれる

弱った主人公を助けに誰かがやってくる

それもタイミング良く

けれどそれは作り話の世界

現実はもっと残酷なものである

あたしの帰る場所がなくなったって

あたしが一人きりになったって

誰もあたしなんかを

助けにきてくれるわけがない

今のあたしの姿が

誰かの目に止まったとしても

誰も助けようとは思わないだろう

これが現実ってものだ

あたしは誰からも

必要とされていないんだから

誰も助けにこないのなんて

当たり前としか言い様がない


NO.43 砂布巾 12/20(木) 14:24 IP:125.14.205.253 削除依頼
影でずっと読んでました(´・ω・`)
自分の思いと重なる部分もあって感動します(´;ω;`)
これからも頑張ってください!!ねくすと!

NO.44 あいり 12/20(木) 15:12 IP:210.153.84.173 削除依頼


【砂布巾 様】*

か、影からずっと
読んでくれていたんですか?(゜д゜)!
今あたし凄い嬉しいです!←
実は砂布巾様のファンです(>ω<)!←←
犯罪者の小説書いてる方ですよね?☆
感動するだなんて
予想外な言葉言われて
凄く喜んでます(^ω^)←
こんな意味のわからない
文章でごめんなさいね;
でもやる気が出ました!★
ネクストも本当に
ありがとうございます(*´ω`*)
これからもお願いしますm(__)m



NO.45 あいり 12/20(木) 16:37 IP:210.153.84.163 削除依頼

「あぁ…」

自然と弱った声が溢れた


あたしがこうしてる間にも

もちろん時間だけは

刻まれていく

どれだけ時間が経とうと

当然誰も助けにきてくれることはなかった


あたしが外に座り込んでいると

「あはは」

「ゆーくんには教えなーい★」

「なんだよ〜教えろよ〜」


男と女の声が聞こえた

声のする方に目を向けてみた

すると制服を着た高校生らしき男と女が

イチャイチャと会話しながら

あたしの家の前を

何事もなく遠りすぎていった

あの二人は恋人同士なのだろうか

少なくともあたしの目には

そう映った


高校生か…。

本当だったら

あたしだって今頃

高校二年生として

楽しい高校生活を送っていたはずなのに。


制服を着て

友達も沢山いて

大切な彼氏がいて

そんな充実した毎日を

望んでいたのに…



NO.46 あいり 12/20(木) 17:08 IP:210.153.84.65 削除依頼

今のあたしの姿は

どれだけ汚いことだろう

援助交際に走り

ボロボロになり

身も心も

薄汚い、けがれた十七歳だ。


などと思っているうちに

あたしの家の玄関ドアが開いた

ヤバイ…

父だ。


父は座り込んでいたあたしの姿を

上から見下し、

またあたしの髪を強引に鷲掴みし

その力ごと引っ張るように

あたしの身体を起き上がらせた


「い゛ぃっっ!」

また言葉にならない声が発せられる

もちろん痛いからだ

こうして髪を掴まれ

強引に引き寄せられる感覚は

もう身体が覚えてしまっている

それでも痛いものは痛いんだ…


父は何も言葉を発しない

だが父の表情は

獣のように恐ろしい表情になっている

私は土足のまま家の中に

引きずり込まれ

父の吸いかけであろう

まだ火のついた煙草を

私に向けようとしていた

恐怖のあまり

声も出ない

心の中は何度も何度も

"やめて、やめて…!"

と繰り返し叫んでいる


NO.47 あいり 12/20(木) 18:18 IP:210.136.161.226 削除依頼

叫んでも無駄なのはわかっている


「っっ!!」


あたしの腕には

火が押し当てられているというのに

"熱い"という感覚は感じない

熱いでない

「痛゛いっ!!」


この痛みは

どう例えたら伝わるだろう

鋭く尖った刃物で

一点に狙いを定め

皮膚を切り刻み

えぐり取っているような感じだろうか

でも現実は見たまんまの通りだ

煙草の火が

あたしの腕に押し当てられ

皮膚が溶け出している

有害だらけの煙草の灰と共に

あたしの腕の一点は

燃やされている

皮膚が焼かれた臭いなのか

嫌でも鼻につく

不快な臭いが

痛みや、気持ち悪さを増す

手のひらを力一杯握り締め

目をグッと瞑り

必死にその痛みに堪えた。


NO.48 あいり 12/20(木) 18:47 IP:210.153.84.169 削除依頼

ぐっと力を込めて瞑っていた目からは

耐えられない痛みに涙が滲み出た

「この痛みがわかるか」

意味のわからない言葉を口にした父は

あたしの腕から煙草を離し

車の鍵を持って立ち上がった


父が家から出ていく姿を確認すると

ハァ…と恐怖と安堵を混ぜた息を吐いた

家の中にあたしは

一人きりになった

やっぱりあたしはこうして

結局は自分の家に帰っている

あたしの居場所は

この家しかないのだ

昔から、ずっと。

この家で暮らした17年間に

いい思い出など

何一つ残されてはいない

父とあたしの二人暮らし

いつ父が暴れだすだろう

訪れる恐怖や

振るわれる暴力に耐えながら

ずっとこの家で生きてきた

あたしに一人で生きていける力があるならば

今すぐにでもこんな家

出ていってるだろう

だけど今のあたしはまだ

一人で生きいく力がない

だからすべての苦しみに耐え

父のいるこの家に居るしかないのだ。



NO.49 あいり 12/20(木) 19:51 IP:210.153.84.78 削除依頼

あたしは自分の部屋に向かい

薬箱を手に取った

それはいつだって

万全に揃えられている。

父から頻繁に受ける暴力に備え

薬箱は欠かせない存在になっていた。

消毒液を手にとり

焼かれた腕の上に垂らす

傷口に染み込んだ消毒液が

物凄く痛くて

あたしはとっさに

傷口の回りに何度も爪を立て

痛みを紛らわした。

その上にガーゼを当て

包帯を巻き付ける

この手当ての仕方が

正しいのかはわからないが

あたしは昔からこうしてきた


自分の腕を見つめると

つくづく思う

「汚い腕…。」

あたしの腕には

過去の傷痕が何ヵ所も

完治しきれずに残っている

これは中学、高校に切った

リストカットの傷痕

この沢山の点は

根性焼きではなく

父に押し当てられた

煙草の火傷。

そして血色の悪いこのアザは

父の暴力によって赤黒く染まったもの

ああ…本当に汚い身体。

年々増え続けていく

この傷痕は

これから先も増える一方なのだろうか


NO.50 あいり 12/20(木) 20:31 IP:210.136.161.225 削除依頼

ピーンポーン


ガチャ

「はい」

「…」

見たことのない女の人が

あたしの顔をみて

呆然と立ちつくしている

40代くらいだろうか…

「あのぉ…どちら様でしょうか…」

「…あぃ…り?」

女はあたしの顔を見るなり

涙を浮かべ始めた

「すいません、どちら様ですか?」

「愛理っ…、」

いきなりあたしに抱き付いて

泣き崩れた

その女


ああ…

どうしてだろう

この人が誰なのか

すぐにわかってしまったよ

「お母…さん…」

「ああぁあぁぁぁ」

大声を出し泣き叫んだ母

「おかあさぁぁぁ…!」

「ごめんね愛理っ…、会いたかった、、ずっと会いたかった…」

「ばかあぁぁあ…っ、お母さんのばかぁぁっ、何で今まで会いにきてくれなかったのさぁぁぁあっ…」

「ごめんねっっ、、本当にごめんね、お母さん…」

「あたしにずっとお母さんに捨てられたと思ってたじゃんっ、、、!あたし、あたしっ…!ずっとお母さんに会えなくて…っ…」


お母さんは強く、強く、

私を包み込むように抱き締めた


NO.51 あいり 12/20(木) 20:52 IP:210.153.84.173 削除依頼

ああ、温かい…

人肌に触れる温かさ

抱き締められる温かさ

心から愛を感じる…

あたし、ずっとずっと待ったんだよ?

貴女を…

お母さんを。

「良かった…。」

あたし、お母さんがいるなら

もう…

何もいらないや…。


 


 
ピピピピピピピピピピ!!


「…んん……?」


えっ?

はっ?

はぁああああ!?


お母さん?!

あれ?お母さん!?


 


 

「…夢…だ。」


ピピピピピピピピピピ!!


ああ…うるさいよ


夢から現実の世界へと

引き戻されたのは

うるさい目覚まし時計のせい


「また夢か…」


はぁ…

あたしはこれまでに何度も

夢の中でお母さんに会ってきた

夢の中で見るお母さんは

凄く優しくて温かい人

やっとお母さんに会えた

と思えばそれはいつだって

現実ではなく夢だった

そんな夢の世界に

あたしは何度騙されたことだろう


NO.52 アリサ 12/20(木) 21:49 IP:210.158.59.53 削除依頼
初めまして(*>ω<*)
実はずっと読んでました
これって実話なんですよね?
お父さんの暴力など
凄い大変な思いをしてきたんですね(´・ω・')
主さん頑張ってください!
応援してますよ!

ネクスト★

NO.53 あいり 12/20(木) 22:36 IP:210.153.84.161 削除依頼


【アリサ 様】*

初めまして(´ω`*)
こんなものをずっと
読んでくれていたのですか?
本当に嬉しいです!
これは全てあたしが
体験してきた感情を混ぜた実話です(;_;)
何かとても見苦しいもので
申し訳ないです…
なのにネクストありがとうございます★
とても励みになります
こんな奴ですが
これからも宜しくお願いします*



NO.54 あいり 12/20(木) 22:57 IP:210.153.84.236 削除依頼

お母さんの夢を見ていたせいで

すっかり忘れていた


今はもう朝だってこと。

昨日の夜、傷の手当てをしたあと

そのまま寝てしまったんだ

そして何のために

こんな朝早くに

目覚ましがセットされているのかというと

仕事があるからだ。

だが昨日の今日ということもあって

具合、体調が悪かった

「オェッ…」

起き上がると吐き気

今日は仕事を休もう…


仕事場に連絡を入れ

あたしは休みをもらった。

居間に行くと

父の姿はなく

仕事に行ったみたいだった

ホッと胸を撫で下ろす


とりあえず食欲はないが

パンを食べた

が、胃が痛くなり

吐き気がして

何度も吐いた。


そしてズキンッ!と

身体の一部が痛んだ

それは心臓の当たり。



NO.55 あいり 12/20(木) 23:22 IP:210.153.84.167 削除依頼

一瞬心臓が痛んだその時、

「っ、はぁっ、っっ、!」

どういうわけか

上手く呼吸が出来なくなった

過呼吸っていうやつだろうか

とにかく呼吸のコントロールが出来ず

苦しさのあまり床に座り込んだ

しばらく呼吸困難のような状態は続いたが

数分経つと徐々に

また呼吸が出来るようになった

「スー、ハー、スー、ハー」

何度も吸っては吐いて

ちゃんと呼吸が出来ているかを確認する

うん、大丈夫みたいだ。

これはストレスなんだろうか?


とりあえずあたしは

ゆっくりと安静に

眠ることにした


暖かい布団の中に入り

目を瞑ってみたが

なかなか寝付けなかった

仕方がないから

久しぶりに音楽でも聞くことにした

あたしが音楽を聞くのは

本当に久しぶりのこと。

孤独なあたしにとって

愛情や友情系のような

温かい詞が綴られた音楽は

余計孤独な気持ちになってしまうため

音楽事態あまり好きじゃなかった


NO.56 あいり 12/20(木) 23:56 IP:210.136.161.225 削除依頼

だからそんなあたしが

聞く音楽といえば

斬新で自虐的な言葉ばかりが並べられた音楽

あたしはこういう方が

共感出来る。

そして適当に

コンポのリモコンを手に取り

再生ボタンを押した


!〜♪!〜♪


音楽が再生された途端、

あたしは一瞬で

コンポの電源を切った


やめよう。

頭に響いて痛いや…


今はちょっと耳障り。


何もすることがないから

やっぱり布団に潜り

黙って目を瞑った

 

浮かんだのは

夢で見たお母さんの顔

あたしを抱き締めてくれた

お母さんの姿

あのまま夢から覚めずにいれたら

どれだけ幸せなことだろう


本当にお母さんの愛が

側にあるのなら

あたしはそれだけで

生きていけたと思う


いつも家に帰れば

家族が当たり前のように

「おかえり」と

温かく迎えてくれるような

そんな家庭が

羨ましくて仕方がない


私が家に帰っても

あたしを迎え入れてくれる人なんていない

無言のまま家を出て

無言のまま家に入る

これが当たり前だ


NO.57 あいり 12/21(金) 00:06 IP:210.136.161.231 削除依頼

こんなにも携帯電話が

普及してる時代だというのに

あたしの携帯は

全く鳴りもしない


 

あたしは
本当に独りなんだな。


 


 
また涙が溢れ出した。

泣いたって

誰も心配しないし

気にも止めないのにね。


 


 

無駄だよ

愛理。


泣くな

愛理。


ハハ

誰からも相手にされないもんだから

自分で自分のこと慰めるしかないなんて

痛いよね、あたしって…。

 


誰か…

あたしに気付いて…。


 


 


NO.58 あいり 12/21(金) 00:38 IP:210.153.84.72 削除依頼

〜〜♪♪!


珍しい。

あたしにメールなんて

誰だろう


とりあえず携帯を開く


From 光一
Sub 無題
―――――――――――
愛理〜☆
体調悪いのか?
大丈夫かよ(од○)

  ――END――


 

光一…。

何かまた涙が出た


"大丈夫かよ"

って送られたメール

光一にとっては

何気ない一言だよね


誰が見ても

別にどうってこないメールだよね


だけど

そんな些細な一言さえ

あたしは言われたことがなかった

皆あたしの存在にすら

気付いてなかったから


 
光一、

あなたは

私の存在に

気付いてくれてるんだね


 


NO.59 あいり 12/21(金) 01:02 IP:210.153.84.235 削除依頼

To 光一
Sub Re:
―――――――――――
全然大丈夫だよ☆
心配してくれて
ありがとう!

  ――END――


From 光一
Sub 無題
―――――――――――
まぢか?
じゃあ今日も俺と遊ぶか!笑

  ――END――


To 光一
Sub Re:
―――――――――――
遊ぶ(^ω^)ノ★!

  ――END――


こんなあたしなんかを

相手にしてくれる人がいた


川瀬光一。

この男はただの女好きだとか

軽い男だとか

手が早いとか

そんなのはあたしに関係ない

今でもあたしは

別に光一のことを

恋愛対象としてなんて見ていない


だけど


あたしが今誰かに

何かを話すとしたら

光一しかいない

今のあたしには

光一しかいないんだ…



NO.60 あいり 12/21(金) 01:37 IP:210.153.84.230 削除依頼

光一「もしもし★」

愛理「あ、着いたあ?」

光一「着いたよー★」

愛理「今家出るね!」


仕事を終えた光一が

家の前まで迎えに来てくれた


車のドアを開け

助手席に座る


光一「あいり〜☆」

光一はいきなり

あたしに抱きついた

少し照れながらも

あたしも光一に

抱きついてみた

光一「今日愛理休んだから寂しかったよ〜」


こんなに温かかったんだ

人に触れる温かさ

自分とは違うにおい

自分とは違う声

あたしは…

いま一人の男の腕の中に

包まれているんだ


この男が軽い男だって

わかっていても

何故か温かな気持ちになってしまう


こんなあたしを

抱きしめてくれている

あたしは今

確実に一人じゃない


光一の腕の中で抱かれていることに

何故か安心している。


光一「はっ?えっ、ちょ、何?お前!何で泣くわけ?」

ごめんね…

泣きたかったわけじゃない


愛理「ごめんねっ…」


NO.61 12/21(金) 11:38 IP:202.71.67.91 削除依頼
ずっと読んでました。私もつらい時があったので、この小説みて泣いてしまいました。応援してます。

NO.62 あいり 12/21(金) 17:10 IP:210.153.84.71 削除依頼


【蛍 様】*

初めまして(´ω`)
こんなものをずっと読んでいただいてたなんて…!
本当に嬉しいです!
蛍様も辛い時期があったのですか?
今はもう大丈夫ですか?
こんな駄作なんかで
何かを感じていただけているなら
本当に嬉しいです(;д;)
応援までありがとうございます!
こんなんですがよろしくお願いします(*´ω`*)



NO.63 あいり 12/21(金) 18:12 IP:210.153.84.174 削除依頼

光一「何か辛いことでもあったのか?」

愛理「別に☆!」


無理して作り笑いを浮かべる

光一「まあ泣きたくなる時くらいあるよな。俺に悩みとか話したら案外楽になるかもよ?♪」

のんきな表情でそうあたしに言った。

光一にあたしの悩みを

全て話してみれば

楽になるかもしれない


あたしの全てを

誰かに知ってほしい

話したい

何もかも

吐き出したい

溜め込んでいたものも

全て言ってしまいたい


だけど…

愛理「光一なんかに悩み話したって解決しないもん♪てゆーか全然たいしたことじゃないし!」


強がる自分がいる

あたしの全てを知られたら

どうなるだろう

あたしの全てを知ったら

光一は離れてしまうかもしれない

あたしを見捨ててしまうかもしれない


光一「俺だって優しい面くらいあるっつーの!笑」


光一には

見捨てられたくない

だから

光一には

何も言わない


いつも独りだった

あたしの側には誰もいなかった

“誰かあたしの存在に気付いて”と

心の中で叫んだって

“お母さん”と

呼んでみたって

誰も私に振り向き

立ち止まってはくれなかつた

NO.64 あみ。 12/21(金) 18:49 IP:210.153.84.163 削除依頼

あたしはまるで

この世に存在していない者のようだった


光一「愛理っ☆プリクラでも撮るか!」


 

“愛理”って

あたしの名前を
呼んでくれる人がいる

 


愛理「いいねぇ☆撮ろう!」


私の隣には今

光一がいる


 

今側にいる光一を

あたしは離したくなんかない


 

ただの“ガキ”としか

思われていなくても

沢山いる女の中の

一人としか思われていなくても


それでもいい

側に居てくれるだけで

十分だから


愛してほしいなんて

贅沢なこと

望まないから


光一「したらゲーセン行くか☆」


 

あたしの側にいてください

 


 


NO.65 あいり 12/21(金) 19:03 IP:210.153.84.227 削除依頼
No.64、
名前間違えましたが
あいりです。

NO.66 あいり 12/21(金) 19:26 IP:210.153.84.68 削除依頼

懐かしいな

ゲームセンターなんて。

一緒に行く人とかいなかったから

本当にゲームセンターなんて

久しぶりに来た


光一はあたしの手首を掴んで

グイグイとプリクラの機械がある方へ

あたしを引き連れていった


途中、沢山の若者達の視線を浴びた

ああ、そうだ。

光一はかなりのイケメンなんだった

だから若い女達が

光一の姿をジロジロ見ているに違いない

そしてイケメンである光一の横を歩くあたしを見て


何であんなカッコイイ男の隣にいるのが
あんな変な女なの?

とか思ってるんだろうね、多分。


ゲーセンに来て改めて実感する

ここには沢山の人がいて

沢山の若者、若い男がいる

けれどその中でも光一は

本当によく目立っていた

どの男と比べても

光一の顔は

とても綺麗で、整っていて

毛穴も見えないような綺麗な肌に

力強いがキラキラ輝くような綺麗な瞳

無造作ではあるがそれなりに整った

サラサラとした清潔感のある茶色い髪

本当にモテる顔を持っている

だから調子に乗って軽い男になってしまったんだな


NO.67 あいり 12/21(金) 19:52 IP:210.153.84.77 削除依頼

愛理「ううわ!眩しっ!」

ちょっと来ない間に

プリクラの機械は

こんなに進化していたのか

いくらなんでもこの照明

眩しすぎないか?

やたら光が多いな…

これじゃ光が飛びすぎて

顔映んないんじゃないのか?


全く時代についていけないあたしは

わからないことだらけだった

光一「ほら、愛理来いっ☆」

愛理「ぐぇ…!」

あたしは光一に

首を絞められるというポーズ?で

一枚目が撮られた


画面に映ったあたしの顔は

マジで苦しそうな顔をしててキモかった

愛理「うーわ最悪〜」

光一「おま、顔やべーよ(笑)」

愛理「見ないでよ!」

あたしは画面に映る自分の顔を手のひらで隠した


今度は横から光一が

あたしに抱きついた状態で

シャッターがおちる

何だかあたしは照れくさそうな顔して映ってた


三枚目は

あたしと光一が二人並んで
笑顔でピースしてる

うん、とっても楽しそうでいい笑顔だ



NO.68 あいり 12/21(金) 20:04 IP:210.153.84.164 削除依頼

四枚目は

光一があたしの頬に

チュウをして

あたしは半笑いで目が下を向いている


五枚目は

光一「愛理変顔しろ!」

二人とも顔がグチャグチャになった

へんがお。

光一「お前は変顔してる時よりマジ顔の方がキモいな(笑)」

愛理「はっ?それ地味に傷付くんだけど!」

光一「冗談だって!」


六枚は

愛理「次ポーズどうする?」

光一「どうしよっか」

愛理「ああほら早くしないと!」

「3・2…」

愛理「早く!早く!」

カシャッ☆

ポーズが決まらなくて

呆然と立ち尽くしている

あたしと光一のみっともない姿が映った。


光一「きめぇ〜(笑)」


これで全部。

「次は落書きコーナーに移動してね♪」

機械の声に従って

落書きコーナーに移動するあたし達


NO.69 12/21(金) 21:22 IP:202.71.67.91 削除依頼
ネクストです^^今は大丈夫ですよ。ありがとうございます^^これから2人どうなるんだろう。

NO.70 アリサ 12/21(金) 22:04 IP:210.158.59.53 削除依頼
こんばんわヽ(≧`ω´≦)ノ
また読みにきました!←
主さん本当に辛い想いをしてるんですね><
読んでて伝わってきます。
光一とあいりさんの
これからの関係が気になります!
ネクスト!

NO.71 あいり 12/22(土) 00:24 IP:210.136.161.243 削除依頼


【蛍 様】*

蛍様、また来てくれてありがとうございます!
ネクストもありがとですっ(*´∀`*)
そうでしたか!
今はもう大丈夫なら
安心しました(^ω^)
この2人はこれからどうするんでしょうね?←
また読んでいただけたら光栄です*



NO.72 あいり 12/22(土) 00:29 IP:210.153.84.167 削除依頼

【アリサ 様】*

またこんな所にありがとうございます(;ω;)
そうですね…、
私の中で良い思い出は少ないかもしれません。
でもこんなもので伝わっていただけているなんて
凄く嬉しい限りです
光一との関係気になりますか?
ではこれからの続もよろしくお願いします←
ネクストありがとうございます!



NO.73 あいり 12/22(土) 00:49 IP:210.153.84.168 削除依頼

あたしはまず

人とプリクラを撮ること事態あまりなかったので

落書きは慣れていなくて

あまり書けなかった


だが光一は

画面に映るあたしの顔の下に

【愛理】

光一の顔の下に

【光一】

あたしと光一の真ん中に

【川瀬】


などと落書きをしていた。

そっか。あたしと光一って

苗字一緒なんだった。

落書きコーナーが終了し

機械からプリクラが出てきた


そのプリクラを

近くにあったハサミで切り分けた


愛理「ねぇ、これ携帯に貼ってもい?」

光一「うん、貼れば?」


あたしは携帯の裏の方に

光一と映ったプリクラを貼った


光一「よし、じゃあ次はファミレスでも行くか!」

また光一があたしの腕を掴んで

グイッと引っ張った


その時

腕に物凄い痛みが走った

愛理「痛っ…!」

光一「あ?どした?」


あたしの腕を掴んでいる光一の手が

ちょうど父に火傷を負わされた箇所を掴んでいた

痛いっ


愛理「あっ、何でもないよ。ちょっと足挫いたっぽい(笑)」


この腕を光一に見せてはいけない


直感でそう思った



NO.74 あいり 12/22(土) 01:15 IP:210.153.84.74 削除依頼

光一「そんな危なっかしい靴履いてるからだよ!」


“痛い”と言った原因を

私の足元に集中させ

うまく誤魔化す


愛理「またあのファミレス行こ☆」

光一「またかよ」

愛理「いいじゃん!ティラミスパフェはあそこにしか置いてないんだもん!」

光一「んなもんお前しか食う奴いねぇよ」

愛理「何言ってんのさ!ティラミス馬鹿にすんな!」

光一「あ〜はいはい。ワガママだなお前は」

何だか呆れた表情で喋る光一


「いらっしゃいませー」


喫煙席に座り

光一が煙草を取り出した

愛理「そういやぁ光一って煙草吸うんだね」

光一「吸うよ?」

愛理「何か未成年が喫煙してるみたい(笑)」

光一「…お前、馬鹿にすんなや」


光一は21歳だから

喫煙していい歳ではある

だけど見た目はまだ

18くらいの学生のように見えるのだ

別に背が低いとかではない

何となくまだ学生オーラがある


光一「まぁ…、コンビニで煙草買おうとしたらレジでよく店員に年齢の確認されるけどな(笑)」

愛理「まぢで?(笑)」

光一「まじまじ。21なんですけど…みたいな」

愛理「光一、21に見えないもん(笑)」

光一「はっ?そういうお前だって17に見えねーよ」

愛理「何歳に見える?」

光一「んー、最初見た時36歳かと思った」

愛理「はぁああ?36!?」

NO.75 あいり 12/22(土) 01:24 IP:210.153.84.234 削除依頼

光一「うん。とりあえずお前の顔見た瞬間、30代後半のババアかと思った。んで17って聞いてまじ焦ったね」

愛理「あっそっ」


何て言いながらも

二人は笑ってる

あたしも

光一も

笑ってる。


 

知らない人から見たら

あたしと光一は

恋人同士に見えたりするんだろうか


今のあたしの姿は

きっと誰が見ても

孤独には見えないだろう



NO.76 うた 12/22(土) 01:36 IP:221.93.66.7 削除依頼

密かに見てました!←
この小説面白いですw!
これからも読ませていただきます(^0^)ノ

更新頑張ってください!!

NO.77 あいり 12/22(土) 13:56 IP:210.153.84.77 削除依頼


【うた 様】*

初めまして。
こんなつまらないものを
ずっと見てくれていたなんて
本当に嬉しくて感謝してます(;ω;`)
面白いなんて言っていただけると
思ってませんでした!
こんな腐った文しか書けませんが
これからも読んでくださると言ってもらえて
励まされます!!
これからも頑張って更新していくので
よろしくお願いします(`∀´)

NO.78 あいり 12/22(土) 20:34 IP:210.153.84.73 削除依頼


光一「愛理、お前彼氏作れよ」


光一が笑顔であたしに言った


彼氏?

無理だよ

あたしの彼氏になってくれる人なんて

いるわけないじゃん


愛理「このあたしに彼氏なんて出来ると思う?無理に決まってんじゃん」

光一「あぁ〜無理っぽそうだな(笑)」


ああ、そうだよ。

無理だよ


光一があたしに

彼氏作れって言うことは

当然光一は

あたしに恋愛感情を抱いてない証


まあそんなことは

最初から知ってたけどね。


 


それからしばらく時間が経った


光一「帰るか」

愛理「うん」


短いな

時間経つのって

こんなに早かったっけ

違う

光一が居たから

光一と居たから

時間が早く感じてしまうんだ



NO.79 あいり 12/22(土) 20:50 IP:210.153.84.73 削除依頼

車に乗り込んだあたしと光一

車のエンジンをかける前

光一が冗談半分で

あたしの胸を触ろうとした


愛理「え!」

光一「触ったら怒る?よね?」

愛理「…別に」

光一「怒んないの?」

愛理「うん。どうせそんな胸デカイわけじゃないし。」

光一「じゃあ触ってみてもいい?」


私は“うん”と頷いた。

あたしの承諾を得た光一は

あたしの胸に手を当てた


光一「そんなちっちゃくねーじゃん。」

愛理「ちっちゃいよ。」

光一「揉んだら怒る?」

あたしの目をジッと見つめ問う


愛理「怒んないよ」


光一はあたしの胸を揉んで


光一「17歳の胸触ってたらなんか興奮してきた」

愛理「なにそれ」

光一「ごめんな!さすがにこれ以上やったら俺変態で訴えられるよな(笑)」

そう言って光一は

あたしの胸から手を離し

車のエンジンをかけた。


確かに光一は

変態で

軽い男だよね



NO.80 あいり 12/22(土) 23:33 IP:210.136.161.228 削除依頼


ふっと車を運転する

光一の横顔を見た


ドクドクドクドクドク


あれ…?

何か…鼓動が高鳴ってる

体熱い

胸がギュッと締め付けられるように苦しい…


光一「何」

あたしの視線に気付いた光一がこっちを見た

愛理「いや…」

焦って視線を反らすあたし

 


何これ…

いや、何でもない。

これは何でもない。


 


気付いてないことにしたかった


今の気持ち。


本当はもう

自分が今何を感じ

何を想ったのか

気付いてた


だけど

気付かなかったことにしていたい


あたしは

 


光一のことが…


 


 


NO.81 あいり 12/22(土) 23:48 IP:210.153.84.163 削除依頼


 

ダメ。

自分の気持ちをさえぎる


だめ、

だめ、

だめ。


光一は

あたしの光一じゃない


愛してほしいなんて望まない


そう心に誓ったはずでしょ?


あたしと光一の間には

“愛”は生まれない


光一は軽い男

あたしなんかのこと

ガキとしか思ってない


簡単に胸を触ってしまうような

ただの軽い男

だめ。


なのに


光一「じゃあまたな★」

愛理「あ、うん。じゃあね…」


 

行かないで…


もっと側に居て…


ずっと光一の側に居たいよ…


 



NO.82 あいり 12/23(日) 01:14 IP:210.153.84.65 削除依頼


家に入ると

今日は父の機嫌が良かったのか

あたしに暴力を振るうことはなかった


急いで部屋に向かい

特別意味はないけど

ベッドの上に寝転んだ


そして携帯電話に貼った

光一とのプリクラを見る


今冷静に考えると

夢のような出来事だ

あたしの隣に光一がいて

笑顔で並んで映ってる


 


「あたし光一が好きだ…」


とっさに出た言葉だった

正直自分でもビックリしてる程


でも…

よく考えたら

あたしだって本当は今頃

高校生だったんだよ?

思春期なんだよ本当は

だから、恋ぐらいしたって

おかしいわけではない

そうでしょ…?


人に恋してしまうくらい

誰だってあるでしょう?

それが人間なんだから。


でもどうして

あんな厄介な男に

惚れてしまったのだろうか


“フリーだったら女の子とヤりたい放題じゃん♪”


あの時言っていた

光一の言葉鮮明に浮かび上がる

あの時サラッと口にした光一の発言が

今になって胸を痛くさせる


NO.83 あいり 12/23(日) 01:37 IP:210.153.84.174 削除依頼

“愛理、誰か俺に可愛い女の子紹介して”


あの時は

何とも思っていなかったはずなのに

だってあの時はまだ

特別な感情を抱いてなかったから


でも今は…

あの時の光一の言葉が

胸に痛いほど突き刺さる

苦しませる…


いろいろと振り返る

会っていきなり馴れ馴れしく

「愛理」と呼んだ

会って初日だというのに

「遊ぶか」とあたしを誘った

会ったばかりだというのに

「可愛い」とあたしを褒め殺した


会って二日目で

いきなりあたしに抱きついた

会って二日目で

あたしとプリクラ

チュウをしてきた

抱きついてきた

胸を触ってきた


 


ねぇ…

こんなことを

一体どれだけの女に同じことしてきたの?


 
“彼女いらねぇ”

“浮気がどうとか面倒じゃん”


“フリーでいたらヤりたい放題じゃん♪”


何でこんな人を…


でも最初から知ってたはず

何度も思ったはず

光一は軽い


けどそれを知ってて

好きになった…


NO.84 のぶ 12/26(水) 22:37 IP:218.219.26.172 削除依頼
この作品
自分となんか似ていますっ
これからも頑張ってくださいっ

NO.85 12/31(月) 19:01 IP:202.71.67.91 削除依頼
ネク&あげ!続きがたのしみです!!

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