日本の子どもは親にキレやすく、反抗的--。小学生の人間関係を調査している創価大(東京都八王子市)の研究チームが、世界9カ国・地域で行った国際調査で、こんな結果が浮かんだ。「親に注意されると、カッとなる」や、「親に乱暴な言葉遣いをする」との質問に、肯定する子の回答が最多となった。
調査は06年3月から昨年9月、日本、韓国、台湾、英国、スペインなどアジア、ヨーロッパ、アフリカの9カ国・地域の小学5、6年生計8712人を対象に実施。日本では東京都内の公立小17校の2039人に聞いた。
「親に注意されるとカッとなるか」との質問に対し、日本は「大変あてはまる」(19%)と「まああてはまる」(37%)の計56%が肯定した。続いて、南アフリカの計52%、スペイン計40%だった。
「親に乱暴な言葉遣いをするか」では、日本は「大変」(6%)と「まあ」(21%)で計27%が肯定した。台湾計18%、南アフリカ計14%が続き、韓国(7%)や、英国(11%)に比べて、高い数値だった。
研究チーム代表の鈎治雄(まがりはるお)教授(教育心理学)は「日本の子どもは家庭や学校で人間関係を維持する力が劣っているのではないか。学校教育の中で子ども同士がふれ合う集団行動を重視する必要がある」と指摘している。【木村健二】
毎日新聞 2008年1月5日 15時00分 (最終更新時間 1月5日 19時53分)