シャープは14日、大阪府堺市に建設する太陽電池工場への投資が1000億円規模になることを明らかにした。シリコンの使用量を抑えられる薄膜型と呼ばれる太陽電池を2009年度から生産する計画。フル操業時の生産能力は年間1000メガ(メガは100万)ワット規模となり、世界最大の太陽電池工場になる見通しだ。
堺市で建設中の液晶パネル工場に併設する薄膜型太陽電池工場について、シャープの町田勝彦会長が大阪市内で記者団に対し「投資は1000億円近くになる」との見通しを示した。シャープは太陽電池で世界首位で現在の生産能力は年間710メガワット。巨額投資で海外のライバル企業の追撃をかわしたい考えだ。
また堺市の液晶パネル・太陽電池工場と同じ敷地内で設備投資を実施する企業について、町田会長は「(シャープを除いて)14社になる」との見通しを示した。既にガラスメーカーの米コーニング、カラーフィルターの大日本印刷と凸版印刷、関西電力などが進出を決めており、さらに大阪ガスなど約10社が進出することになる。(14日 20:05)