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夜神月を雛見沢に閉じ込めてみた/ひぐらしがなくですの

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>> 夜神月を雛見沢に閉じ込めてみた/ひぐらしがなくですの その2 >>

この物語は多くのネタバレとおっぱいを含みます。
貴方にはこの物語を拒否する権利があります。おっぱいを口に含みます。


1 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:17:37.90 ID:i3cj7LMH0
ライト「くそ! どうして僕たちに相談しなかったんだ!
  自分ひとりで勝手に決めて! 父親の恋人を殺すなんて!」
レナ「言ってどうにかなるなんて思わなかったんだよ。
  相談したらどうにか出来た? ライトくんに何が出来たのかな?」
ライト「方法なんていくらでもあったよ! 僕の父は警察だぞ!?
  まずその女達の会話を録音して…手段なんかいくらでもあった……」
レナ「……………。」
ライト「僕は誰にもこのことを言わない。レナは僕が守る!」
レナ「……ライトくん……。」
ミオン「…私も。」
サトコ「わたくしもですわ。」
リカ「……。……ボクもなのです。」
ライト「ああ! 絶対に守ってみせる!」

――――――――――――――――――
竜宮礼奈 6月×日 綿流し後に自殺
――――――――――――――――――




3 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:19:04.15 ID:i3cj7LMH0
■ようこそ

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい


 さっきから誰だ?
 人がせっかく久しぶりの安眠を貪っているというのに…。
「ごめんなさぁあい! すみませェん幸子」
 父さん……。いくら仕事で失敗してして地方に転勤させられたからってそんなに謝らなくても……。
 母さんも許してやれよ。どれだけ殴れば気が済むんだよ。
 もう父さんっていうかなんだよそれ。ユッケみたいになってるよ。
『クックック…、まさかこんな田舎に飛ばされるとはな。お前の野望もここで頓挫か?』
 馬鹿言うなよリューク……。新世界の神がこんなところで終わるわけが無いだろ?
「ねぇお兄ちゃん、いいところだといいね」
「ああ、そうだな粧裕」
「名所とかは無いみたいだけど、少し出れば割と大きな街があるみたいだよ」
 ……お前は能天気で羨ましいよ。
「ええと……えへへ……お兄ちゃん、これなんて読むんだっけ」
「……また忘れたのか? 僕達がこれから住む場所の名前くらい覚えておけよ……」
「ごめんなさーい」
「これはな……雛見沢、ひなみざわって読むんだ」

                            ひぐらしがなくですの



4 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:20:07.22 ID:i3cj7LMH0
■朝
ライト「行ってきます」
サチコ「はーい、お弁当持った?」
ライト「勿論だよ。母さんのご飯を忘れたら僕が皆に怒られる。
  学校で評判なんだよ? すごく美味しいってさ」
サチコ「あら、そうなの?」
ライト「おかげで友達も沢山できた。感謝してるよ」
サチコ「おほほ……」
リューク『ホームドラマっぷりはここでも健在だな』
ライト「うるさいよリューク」
リューク『お、あれは……』
ライト「おはようレナ。今日も早いんだね」
レナ「そんなことないよ。本当に今来たところなんだよ。」
ライト「たまには僕が待っていられるようにもう少し早く起きようかな。
  なんならレナの家に迎えに言ってもいいかもしれない」
レナ「そ、それは駄目だよ。うち散らかってるから、見られたくないかな、かな?」
ライト「はは……まああれだけ『お持ち帰り』してればそうなるよね」
レナ「うん、でもみんなかあいいんだよー☆」



6 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:20:30.27 ID:i3cj7LMH0
■朝2
ミオン「ライちゃーん、レナー! 遅いぞー。」
レナ「魅ぃちゃんだ。」
ライト「魅音……僕を『ライちゃん』って呼ぶの止めてくれって言ってるじゃないか………」
ミオン「『ライト』って何だかそわそわするんだよねー。
  外人みたいでさ。おじさんだって呼びたくて呼んでるわけじゃないよー。」
ライト「じゃあ止めてくれよ」
ミオン「あははー。もしライちゃんの名前が『圭一』とかなら
  『ケイちゃん』って呼べるんだけどね。今からでも改名しない?」
ライト「しないよ。この名前は結構気に入ってるんだ。
  でもまぁ、変な呼び方だけど魅音なら許せるな……」
ミオン「え、それってどういう……。」
レナ「あ、魅ぃちゃん赤くなってる〜。かあいいんだよ〜☆」
リューク『なにこのラブコメ』



7 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:21:22.78 ID:i3cj7LMH0
■目の取引
リカ「おはようなのですライト。」
ライト「おはよう梨花ちゃん。今日もかわいいね」
サトコ「おはようございますですわ、ライトさん!」
ライト「おはよう沙都子。今日も妙に発育がいいね」
サトコ「挨拶のついでに何を言ってるんですか!」
ライト「え、セクハラだけど……?」
サトコ「わたくしの方が変なことを言っているような反応をなさらないでください!」
リカ「発育だったら魅ぃの方が断然いいですよ。ボクと同じ生物とは思えないです。」
ミオン「り、梨花ちゃん何言って…。」
ライト「確かに……」
ミオン「ライちゃん近い! 顔近いよ!」
ライト(おっぱい……僕の創る新世界には欠かせないものだ……。はっ! ……おっぱい帝国……)
リューク『ライト……死神の目のことで言ってないことがあったんだが……。
  死神の目は、相手のスリーサイズやその他も見ることが出来る……』
ライト(リューク…………後で詳しく頼む)



8 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:21:53.55 ID:i3cj7LMH0
■壁に耳アリ
ミオン「ライちゃーん。」
ライト「ん、なんだいおっぱい(絶妙に韻をふみつつ)」
ミオン「おっぱ・・・!」
ライト「ああ…ごめん、ついね」
ミオン「絶対わざとだ…。」
ライト「で、どうしたの?」
ミオン「ふっふっふ。ライちゃん、昨日の昼は一体何してたのかなー?」
ライト「? 興宮に買い物に行ってたよ。図書館で勉強もしたかったからついでにね」
ミオン「何を買ったのかなー? 本屋で随分とこそこそやってたみたいだけどー。」
ライト「…どうしてそれを」
ミオン「おじさんに分からないことなんざ無いのさ。で、なに買ったのかな?」
ライト「……べ、別に大したものじゃないよ…」
ミオン「ふっふー。あてて見せようか。ズバリ、叶美香のヌード写真集! いやらしい!
  エッチなのはいけないんじゃないかなぁ。ていうかライちゃんああいうのが趣味なんだー。ふーん」
ライト「何が悪いってんだ!」
ミオン「!!」
ライト「僕だって自分自身が分からなかったさ! でもなんていうの?
  恐いものみたさっていうのがあるじゃんよ! 感想は…ちくしょう!
  ある意味表紙で騙されたよ! はふう!」
ミオン「……なんか…ごめんね。」
ライト「あ…こちらこそ…」



9 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:22:41.17 ID:i3cj7LMH0
■勉強
レナ「ライトくんは勉強教えるの上手だね。」
ライト「僕は器用だからね」
ミオン「ライちゃん、ここ教えて。」
ライト「……魅音はもう少し出来てもいいんじゃないか?」
ミオン「へへー」
リカ「ライトは受験とかどうするのですか?」
サトコ「ライトさんなら東大狙えるんじゃないですこと?」
ライト「そうかな…自信ないな…全国模試で1位とった程度だし……」
ミオン「十分じゃないの!?」
ライト「いや…へへ…別に自慢じゃないさ…へへ…ふふ…」
レナ「嘘だッ!!」



10 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:23:17.87 ID:i3cj7LMH0
■私、立派な当主になる! お前ならなれるって婆っちゃが言ってた! クロックアップ。
ミオン「6はシックス。狐はフォックス。電話で送るのはファックス。じゃあ、アレは?」
サトコ「そ、そんなこと答えられませんわ!」
ライト「セックス」
ミオン「ち、違うよ!」
ライト(! なんだと?)
ミオン「沙都子はなんだと思ったのかなぁ?」
サトコ「うぅ……。」
ライト「……セックスは惜しいんだろ?」
ミオン「か、かすりもしないね!」
ライト「馬鹿な…」
ミオン「……正解は『ザット』でしたー! 英語で『アレ』は『ザット』でしょ?」
ライト「乙女はDo my best でしょ?」
ミオン「なに言い出したの!?」
ライト「じゃあ僕からも問題な。女性専用の問題だから心して答えろよ」
サトコ「なんだか嫌な予感がしますけれど…。」
ライト「自分の両足を想像してください。人差し指と薬指の間にあるのは?」
ミオン「……中指?」
ライト「正解。では、親指と親指の間にあるのは?」
サトコ「えーと…。」
ミオン「沙都子! 逃げるよ! 変態だあ!」
サトコ「えっ? えっ?」
ライト「タマがねぇ! チンも!」



11 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:23:57.20 ID:i3cj7LMH0
■白熱! ライトVS部活メンバー
ミオン「あれれー、ライちゃんはまだトランプの絵柄を覚えられないのかなー?」
サトコ「そんなんじゃいつまでも優勝なんて夢のまた夢ですわ!」
リカ「でもライトは何だかんだ言いつつ、最下位にはならないのです。」
レナ「ギリギリのところで頑張ってるんだよ。」
ライト「僕の記憶力ならそろそろカードを覚えられるはずだ…僕なら出来る!」
ミオン「駄目だなー。絵柄を覚えることに終始してたら勝てないよ?」
サトコ「その前に勝ち星を稼がさせていただきますわ! アガリです!」
リカ「ボクのアガリなのです。」
レナ「私もあがりだよ。」
ミオン「ふっふっふ〜。さぁて、おじさんとライちゃんの一騎打ちだね〜」
ライト「魅音……。まぁ、魅音にやられるなら本望かな……」
ミオン「ラ、ライちゃん……。」
サトコ「いけませんわ魅音さん! 敵は動揺を誘おうとしていますわ!」
レナ「色仕掛けだよ!」
リカ「ライトは女ったらしなのです。」
ライト「……。なぁ魅音……。君から見て右手側にあるハートの4…僕にくれないか…」
ミオン「なっ!?」
サトコ「魅音さん!? その反応…まさか!」
ミオン「あ、当たってる……!」
ライト「当ててんのよ」
リカ「ライトはカードと傷を一致させたのですか……?」
ライト「さて、どうかな……もしそうだとすればこれで条件は互角……」
ミオン「ク…! 遊び過ぎた! ライちゃんには短期で決着をつけるべきだったか……!」
ライト「僕は器用だからね」



12 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:24:52.52 ID:i3cj7LMH0
■素晴らしき雛見沢
-トイレ-
リューク『くっくっく…ライト…楽しそうだな』
ライト「楽しいよ。程度は低いけど」
リューク『そうなのか? 部活って奴は結構白熱してなかったか?』
ライト「馬鹿いうなよ。手加減してたんだよ。
  悪いけど彼女達程度が僕に知略で挑むなんて無謀としか思えない」
リューク『……けどカードの絵柄覚えるなんて凄くないか? なんていうか、あいつらの情熱』
ライト「そう? あんなの初見である程度覚えられたよ。ギリギリで覚えたのは演技さ。
  あまり強すぎても彼女達はきっと僕を歓迎しないよ」
リューク(こいつどんな記憶力してるんだ……?)
ライト「ま、馬鹿に付き合うのは前の学校でも同じだったからね。
  真に優秀な人間は低劣な人間とも付き合えるのさ」
リューク(確かに部活見てるよりライトの裏の顔見てるほうが面白!)
ライト「さ、適当に切り上げて早く帰ろう。ゲームでもやろうよ」
リューク『うほっ! 地球防衛軍2やろうぜ!』



13 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:25:56.02 ID:i3cj7LMH0
■ANGEL MO-DE
ソウイチロウ「な、なんだこの店は!」
ライト「父さん声大きいよ。ここは興宮で最近有名な店だよ。デザートが美味しいらしいよ。
  見れば分かると思うんだけどそれだけじゃないよ」
ソウイチロウ「あの服は…制服か…とんでもないな…!」
ライト「別に如何わしい店ってわけじゃないよ。たまには父さんと親子水入らずでこういう店に来たかったんだ。
  と言っても僕も来るの初めてだから勝手が分からないんだけど…何食べようかな」
ソウイチロウ「うお! いいのか!? あの服のあの角度はいいのか! なぁライト!」
ライト「うるさいよ父さん」
ソウイチロウ「おおう……おおう…見える…見えてしまう…畜生!
    デザートの傍ら、女の子というオカズも売ってるってわけかよ!」
ライト「誰が上手いこと言えと言った」



14 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:26:27.49 ID:i3cj7LMH0
■ANGEL MO-DE2
ソウイチロウ「くっ、駄目だ私は刑事だ!
    こんな店に来ては…! 母さんに殺されちゃうよぅ!」
ライト「……秘密にすればいいじゃないか。
  それに粧裕は来たことあるらしいよ。
  制服がかわいいって興奮してた。その姿を見て僕も興奮した」
ソウイチロウ「えっ!? いかん! いかんぞ! 粧裕があんな露出度の高い制服を着ては……駄目だ…。
   …はーっ。はーっ。HAA! あっおっい、いかん…! うっ……!」
ライト「……父さん? なぜ小刻みに震える? 父さん?」
ソウイチロウ「さて、何を頼もうか」
ライト「待て! なぜ急に冷静になる! おかしいじゃないか!」
ソウイチロウ「ライト…はしゃぎたいのも分かるが落ち着きなさい。他のお客さんに失礼だぞ」
ライト「う、うん…分かったよ…。なに頼む?」
ソウイチロウ「そうだな……いや、やはり冷たくて気持ち悪いから先にトイレに行ってくる。
    先に頼んじゃ駄目だぞ。待ってて」
ライト「気持ち悪いって何が!? 父さん! ……」
リューク『人間てすげーな。死神はあんな服着ない』
ライト(……死神も同じようなもんじゃないのか?)



15 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:27:12.52 ID:i3cj7LMH0
■ANGEL MO-DE3
ソウイチロウ「ライト、この間話した、この村の事件のことなんだが……」
ライト「父さん。こんなところで話すことじゃないよ」
ソウイチロウ「うむ…そうだな…。おっ…料理もそうだが、デザートもなかなか美味いな」
ライト「そうだね。制服だけで客寄せしてるのかと思ったけど、中身もしっかりしてる」
ソウイチロウ「おいおいライト、ほっぺに生クリームがついてるぞ」
ライト「そう? はは、何だよ。父さんこそ顔中真っ白じゃないか」
ソウイチロウ「おっと! こりゃ一本取られたな」
ライト「ははは」
ソウイチロウ「わっはっはもけけー」



17 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:28:34.68 ID:i3cj7LMH0
■さよなら知恵先生
サトコ「そんな……知恵先生が……。」
リカ「……。」
ミオン「職員室で倒れてるところを校長先生が見つけたんだって。多分、みんな帰った後に一人きりで……。」
ライト「……どうしたんだ?」
ミオン「ライちゃん…。知恵先生が…」
ライト「! …………。知恵先生が死んだ…? ……心臓…マヒだって…?」
レナ「私たちもさっき聞いたの」
ライト「だから朝から学校が妙にバタついていたのか…」
サトコ「で、でも、ならどうして朝のHRで知恵先生は病欠だなんて嘘ついたんでしょう。」
ライト「……先生達も半分パニックになってたんだろう。
  大人が状況を把握できていない時に生徒達を混乱させるようなことはしたくなかったんだと思う。
  ほら、今も知恵先生のことを聞いただけでみんな明らかに動揺している。
  …中には泣き出しているもいるじゃないか…。くっ・・・知恵先生…」
ミオン「ライちゃん…。」
レナ「ライトくん…大丈夫かな、かな?」
ライト「…出会ってまだ日も浅かったけど…知恵先生はとても素晴らしい先生だった。
  前にいた学校じゃあんなに生徒に親身になってくれる人なんていなかった。先生…どうしてこんな事に…」
ミオン「ライちゃん……そんな顔しないでよ…。」
サトコ「綿流し前なのに…。」
リカ「…沙都子。」
ライト「……。」
ミオン「綿流しとは関係ないよ。知恵先生は自然死なんだから。」
サトコ「……でも。」
ミオン「沙都子。」
サトコ「……はい。」
ライト「なんの話だ?」
ミオン「……何でもないよ。」
ライト「……」
レナ「………。」



18 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:29:43.67 ID:i3cj7LMH0
■目を口ほどに語る
レナ「ライトくん。」
ライト「ん?」
レナ「なにか……嘘をついてないかな、かな?」
ライト「……? 嘘?」
レナ「あ、その……責めてるとかじゃなくて……。
  レナは目を見ればその人が嘘をついているかどうか分かるんだよ。
  それでライトくんが何か嘘ついてるように感じたから……。
  ……違うの。何となく気になっただけで、嘘が許せないとかそういうことじゃないの。
  ごめんね、ごめんね。」
ライト「……そうなんだ。でも、僕って結構何を考えてるか分からない奴って言われるんだよ。
  本当に目を見ただけで嘘かどうか分かるの?」
レナ「う、うん。」
ライト「じゃあ……僕の目を見て」
レナ「あ……。」
ライト「『僕は女だ』」
レナ「……嘘。」
ライト「『僕の父は警察官だ』」
レナ「…ほんと。」
ライト「『僕には死神が憑いている』」
レナ「………。」
ライト「『僕は新世界の神だ』」
レナ「……嘘、ついてない……。嘘なのに嘘じゃない…。
  あはは、なんだ、レナの直感も大したことないかな、かな?」
ライト「僕はレナが好きだ……」
レナ「そ、それは嘘! ……でも、ライトくんの嘘は嘘かどうか分からないから……」
ライト「レナ……」
レナ「ラ、ライトくん……だ、駄目だよ…!」
ミオン「あれ、なにしてんのー?」
ライト「何もしてないよ」



19 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:30:31.36 ID:i3cj7LMH0
■犯人はお前だ!
ライト「……リューク」
リューク『な、なんだ?』
ライト「リュークだな?」
リューク『な…なんの話だ?』
ライト「知恵留美子の名前をノートに書いただろって言ってるんだ! なぜそんなことをした!」
リューク『い、いや…。目障りだったから…』
ライト「…? 目障りだった…? どういうことだ?」
リューク『なーんかあの女、オレのこと見えてたような…』
ライト「…! なんだって?」
リューク『オレも気のせいだって思ってたんだが…。
   ライトの周りをウロチョロするオレをあの女………目で追いやがった』
ライト「! 勘違いじゃないのか?」
リューク『一回や二回だったらオレだって気にしないけどよ』
ライト「一度や二度じゃきかなかった、と?」
リューク『はっきりオレを見るとかそういうんじゃなかったと思うんだが、
   オレの雰囲気か何かは感じ取ってたんじゃないか?
   黙ってても構わなかったんだが…やっぱウザかったから殺した』
ライト(死神が見えていた? ノートに触られたのか? いや、ノートは家の引き出しの二重底に隠してあるし、
  発見されれば燃えるようにもしてある…それはない…。では切れ端を触られた?
  いま僕が持ってるノートの切れ端は財布の中に入っている数枚だけ。
  神としての裁きはほとんど本物のノートで行い、切れ端は不慮の事態にしか使っていない。
  万が一誰かに触られでもすれば面倒なことになる。……その万が一が起きたか…?
  いや…そんな覚えは無いが…しかしここは…)
リューク『でももし死神が見えてたんだとしたらお前にとってもマズイだろ? 今回は特別サービス…』
ライト「馬鹿いうなよリューク」
リューク『え?』
ライト「なんてことをしてくれたんだ! 人がわざわざ雛見沢とは関係の無いところで
  犯罪者を裁いていたっていうのに! それもご丁寧に心臓マヒだと!?」



20 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:31:17.53 ID:i3cj7LMH0
■なんてこと
リューク『な、なんだよ』
ライト「いいか? 世界はもうすぐ神の存在に気づくだろう。
  神は犯罪者だけを選別し、心臓マヒで殺せるのだと。
  いずれ世界の正義は変わり、僕は新世界の神となるが、今はまだ犯罪行為だ。
  警察はキラを捕まえようとするだろう。その時に手がかりになるのが、心臓マヒという手口だ。
  僕は警察関係者しか知りえない犯罪者も裁いている。すなわち…。
  そう遠くない将来、キラは警察関係者であるという結論に達するはずだ。
  だが、そこまでは想定の内だ。そこからが問題なんだよ。
  こんな地方の、誰も知らないような村で心臓マヒが起きた。どうなる?
  警察はこの情報を掴む。しかし確たる捜査の根拠としては認識できないかもしれない。
  けどその村に警視庁から転勤してきた刑事とその一家がいるとなれば?
  キラが追われるのは構わない。かく乱する手段はそれこそいくらでもある。
  だけど『夜神月はキラかもしれない』なんて疑いをもたれるのは、
  それこそ1%でもありえちゃいけないんだよ!
  ただでさえ父は警視庁にいられなくなって警察の情報を得るのが難しくなったんだ。
  もしかしたら裁きの傾向から
  『犯人は警察内部の情報を得られなくなった』なんて思われるかもしれない。
  リューク…。お前は僕の敵でも味方でもないと言ったな? あれは嘘か?」
リューク『……い、いや…嘘じゃない…』
ライト「今回の一見は明らかに僕に、いや、キラに対する嫌がらせだ。敵対行為じゃないのか?」
リューク『そ…そうだな。お前に一言相談すればよかったかもしれない……』



21 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:32:09.14 ID:i3cj7LMH0
■なんてこと2
ライト「これで一つ貸しだからな。リュークは僕の味方じゃないけど、
  いつかそれなりの協力はしてもらう。わかったな?」
リューク『わ、わかった…』
ライト(……フフ…ここでリュークに貸しを作れたのは大きい。死神は利用価値がある。
   さっき言ったことは嘘じゃない。嘘じゃないが、それでも僕が捕まるはずがない。
   知恵は犯罪者じゃないし、本当に偶然心臓マヒで死んでる人間なんてそれこそ腐るほどいる。
   無能な警察がキラと僕をイコールで結ぶなんてそれこそ低い可能性だ…。
   危険が高まったのも事実は事実だが、それでデスノートの存在が露呈することは絶対に無い。
   最初から僕を捕まえるなんて無理なんだよ…)
リューク『そういえばライト』
ライト「…なに?」
リューク『あの女…知恵とかいう女教師だが…偽名だったぞ。俺には本名丸分かりだったけどな』
ライト「! なんだって?」
  (偽名…何者だ? 若い女こんな所に住むくらいだから
   中には色々な事情がある奴もいるのかもしれないが…。
   結果だけ取り出してみればリュークが殺してくれてよかったのかもしれないな……)
  「とりあえず帰ってビデオでも見るか。今日は蒼井そらかな」
リューク『萩原舞がいいな…』



22 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:33:02.48 ID:i3cj7LMH0
■突撃、夜神の晩ご飯
ピンポーン
ライト「ん?」
サトコ「ライトさん、わたくしがやって来ましたわよ!」
ライト「沙都子? どうして?」
サトコ「どうせ晩ご飯はカップラーメンか何かだと思いましたので、私がお世話を焼きに来たのですわ」
ライト「わざわざ僕のために? ……沙都子……」
サトコ「そ、そんな情熱的な目で見ないでくださいまし! 勘違いしないで欲しいですわね!」
ライト「ふ、ふん! 勘違いなんかしてないさ!」

ライト「野菜炒め…うん、美味しい。沙都子って料理上手なんだな」
サトコ「当然ですわ!」
ライト「これなら…僕のお嫁に…」
サトコ「!?」
ライト「いや…なんでもない」
サトコ「……そ、そんなこと……。」
ライト(女なんて簡単なもんだ……)



23 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:33:56.48 ID:i3cj7LMH0
■焼いたおもち
リカ「………。」
ハニュウ「なにやら不機嫌そうな梨花なのです。」
リカ「……そんなことはないわよ。」
ハニュウ「またライトの事でも考えてたのですか?」
リカ「? なんで?」
ハニュウ「いや別に、なのです。」
リカ「ライトってモテるわよね。」
ハニュウ「はいなのです。顔だけで言えばピカイチなのです。」
リカ「……プレイボーイよね。」
ハニュウ「……まあ、そうなのです。嫌なのですか?」
リカ「? なんで?」
ハニュウ「いや別に、なのです。」



24 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:35:01.03 ID:i3cj7LMH0
■障子に目アリ
ミオン「ケイちゃーん」
ライト「なんだいおっぱい(天才的な韻を踏みつつ)」
ミオン「……ごほん! ライちゃん、お父さんとエンジェルモート行ったでしょ!」
ライト「な…なぜそれを!」
ミオン「おじさんは何でも知ってるって言ったでしょ。随分と鼻の下を伸ばしていたみたいだけど…。」
ライト「いや…悪いがそれはない」
ミオン「!?」
ライト「どんな娘を見ても…魅音に敵うおっぱいがいなかったんだ」
ミオン「ラ、ララ…ライちゃん…。……私って…胸だけの女かな…?」
ライト「馬鹿野郎ーっ! 魅音! 何を言ってる!」
ミオン「ひっ!?」
ライト「その最強のおっぱいは魅音だからこそ相応しい!
  同じおっぱいを取り上げたってその適正に適う人間はほんの一握りなんだ!
  その点、魅音は最高だ! 魅音にそのおっぱいは必要! おっぱいは正義!」
ミオン「こ…声が大きいってば…!」
ライト(……女なんてこんとんじょのいこ……)



26 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:36:14.82 ID:i3cj7LMH0
■ソーセージ
?「ライちゃーん。」
ミオン「げっ!」
ライト(このおっぱいは…詩音か)
シオン「……人の胸をジロジロと……。」
ライト「……ところで今日はどうしたんだ?」
シオン「たまたま近くを通りかかったのでお姉愛しのライちゃんに声をかけようかと。」
ミオン「ちょっ…!」
ライト「そんな言い方照れるじゃないか。僕らはまだ健全な付き合いを…」
ミオン「ラ、ライちゃんなに言って…。」
シオン「まあお熱いこと! それじゃあライちゃん、またエンジェルモートに遊びに来て下さいね!」
ライト「ワクワクが止まらねぇ!」
リューク(……前から気になってたが…あの姉妹って…)



27 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:37:24.64 ID:i3cj7LMH0
■ライトくんとおはぎ
レナ「こんばんは。」
ミオン「やっほーライちゃん。」
ライト「二人とも…どうしたんだ、こんな夜中に。」
レナ「あのね。二人でおはぎ作ったからおすそ分けに来たの。」
ミオン「婆っちゃが作ったのもあるからいっぱいあるよー。」
ライト「二人で…? もう本当に僕と結婚してくれないか?」
レナ「は、はぅ…!?」
ミオン「ななな、なに言ってんのさ、おはぎくらいで!」
ライト「済まない……僕にはどちらかを選ぶなんて…」
ミオン「話を聞け。」



28 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:38:47.32 ID:i3cj7LMH0
■夜神兄妹とおはぎ
サユ「ぎゃっ。おはぎだ。お兄ちゃんどうしたのこれ」
ライト「僕の将来の嫁達が作ってきてくれたんだ」
サユ「…『嫁達』ってのもどうかと思うよ」
ライト「粧裕はいないのか?」
サユ「い、いないのかって…彼氏ってこと? い、いないよ!」
ライト「いや…セックスフレンド」
サユ「お母さん! お兄ちゃんがなんか言い出した!」
ライト「おいお前、母さんに言うなよ! やーめーろ! やーめーろーよ!」



29 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:39:57.16 ID:i3cj7LMH0
■夜神家とおはぎ
サチコ「……おはぎ?」
サユ「うん。お兄ちゃんのセッ……えー…友達が作ったんだって」
サチコ「ふーん、モテモテねー。お父さんも昔は結構モテたんだけどねー」
サユ「お父さんは今でもモテるよ。私の友達の間でお父さん人気だもん」
サチコ「ほんとに? へー……あんな堅物なのにねー」
サユ「見てるだけならいい男だから。お兄ちゃんもね」
サチコ「おはぎ一個貰おうかしら」
サユ「あ、なんかね。その中のどれかに当たりがあるんだって」
サチコ「あら何かしら……もぐもぐ。あら美味しい!」
サユ「当たりってなんだろねー。わさびとかタバスコとか入ってるのかな」
サチコ「じゃあこれは外れね。外れてよかった!」
サユ「あはは。私も外れだったぎゃ」

ソウイチロウ「む…おはぎ…辛! かっら! うほああああ!!!」

リューク『おはぎって美味い…』



30 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:41:43.58 ID:i3cj7LMH0
■足音
リューク『なぁライト』
ライト「なに?」
リューク『なんかこの間からライトの行動が村中に筒抜けみたいに感じるんだが…』
ライト「なんだ、今ごろ気づいたのか?」
リューク『ど、どういうことだ?』
ライト「こういう小さな村は村民同士のコミュニティが完成していてね。
  端の出来事が村全てに伝わるなんてよくある話なんだよ。
  僕としては自分の行動がどの程度見られてしまっているのか計る必要があったからね。
  だからこっそり本屋で写真集を買ったり、父さんとあんな店に出かけたりしたのさ。
  その甲斐もあって、大体どの程度なら大丈夫で、どの程度なら伝わってしまうのか理解できた。
  どうやら思っていたより村人同士の情報交換が激しいみたいだね。あまり目立つことは出来そうにない。
  外で話すのはこのくらいの声が限界ってところかな」
リューク『全部計算通りってわけか……。さすがだな……』
ライト「おっと…靴紐が…」

  …ペタ

ライト「……。……? ……」
リューク『なぁライト……。? どうした? おい。おーい』



31 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:42:31.15 ID:i3cj7LMH0
■ここまで来れば大丈夫かな…
ライト「……リューク」
リューク『お。やっと喋った』
ライト「デスノートを触っていない人間に死神が知覚されることはあるか?」
リューク「無い……と言いたいが、あの女教師の例もあるからな。
   だがそんな奴滅多にいないし、俺も経験が無い」
ライト「……。……リュークはリンゴォを食べるときに実体化するよな。
  そのリンゴを地面に落とせばどうなる?
  当然リンゴは落ちるし、音もするだろう。リンゴは砕けるかもしれない。
  それは実体化した死神が小石を弾いたり、
  何かに触れて二次的な現象も引き起こせるということだ」
リューク『…そうかもしれないな……考えたこともないけど。
   死神界のルールと人間界のルールが同じなのか、
   人間界の物理法則が死神にも適応されるのかは知らない……』
ライト「………さっきの奴は何が目的なんだ?」
リューク『は? ……?』



32 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:43:57.27 ID:i3cj7LMH0
■ペタ
ライト「………さっき、足音のようなものを聞いた」
リューク『? そうなのか?』
ライト「リュークは僕の敵でも味方でもない。
  だから自分に得がある場合以外は僕に協力なんてしないし、
  その反対に僕の邪魔もしない。だったな?」
リューク『…ああ…』
ライト「つまりさっきの僕の問いかけにリュークは分からないって顔をした。
  僕はそれを信じるよ」
リューク『なんの話だ?』
ライト「たぶん、どれだけ精巧な追跡者でもリュークの目はごまかせない。
  尾行者はあくまでも僕に気づかれないのが目的なんであって、
  僕が見えていない時には大胆に動いてるものだからね。
  だからそんな動きがあればリュークが見逃す筈が無い。
  つまり、仮に僕の後をついてきている奴がいるとして、そいつは人間じゃない。
  じゃあ死神か? なんて思ったりもした。
  でもそうだとしても、やっぱりさっきのリュークの反応はおかしい。
  同じ死神を見かけてもリュークは僕に教えないだろう。
  けど、逆を言えば嘘の返答もしないはずだ。
  リュークを信じるならね。つまり、さっきの足音は人間でも死神でもなく……」
リューク『………』
ライト「気のせい、かな」
リューク『そ、そうか……』
ライト「気を張って損したよ……。さぁ、大神でもやるかな」
リューク『なんでいつも一人用のばっかりやるんだよ』



33 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:44:52.91 ID:i3cj7LMH0
■神のお言葉
サトコ「ライトさん。」
ライト「ん?」
サトコ「ライトさんは、誰かに対して『いなくなってしまえ』なんて思ったことはおありですか?」
ライト「……。……どうして?」
サトコ「いえ…ふと思っただけなのですが。」
ライト「そうだな…うん、あるよ。『世の中腐ってる』『こんな奴はいない方がいい』なんてね。
  そういう感情は誰もが持っているんじゃないかな。だから、間違っているわけがない」
サトコ「……ですが。」
ライト「ん?」
サトコ「誰もが正しくありたくても、
  その境遇から正しさを選択できないこともある…のではないでしょうか。」
ライト「……。……」
サトコ「あ! い、いえ……もちろん許せない人もいますわ。
  『あの人さえいなければ』……わたくしは聖人じゃありませんもの。
  ですが……正しくあることを強要してしまうのもまた悪なのではないでしょうか。
  ………おかしいですわね。なぜこんな話を……。わたくしはただ、夢の話をしたかっただけですのに。」
ライト「……夢?」
サトコ「はい……とても変な夢です。ここと同じ世界なのに、違う世界のような……。
  そんな変な場所で、これまた変な方に今のようなことを言われたんですのよ。
  まあ…所詮は夢の話なんですけれど。
  ……とにかく、あの…優しい人間になりたいな、とか…この話のオチはそんなところですわ。
  いやですわね! こんな辛気臭い雰囲気にするつもりじゃありませんでしたのに!」
ライト「…………。」
リューク『……ライト?』



35 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:46:52.80 ID:i3cj7LMH0
□ようこそ-2
ワタリ『L……L……』
L「……。ああ…済まない。眠っていた」
ワタリ『いえ……それより、もうすぐ到着しますよ』
L「雛見沢村……4年連続変死事件……か。
 綿流し…鬼隠し…オヤシロサマ…。ミステリーのようだな」
ワタリ『私がLをこちらにお連れしたのは、休暇を兼ねてのことです。
  最近Lが休んでいらっしゃるところを拝見しておりませんでしたので』
L「余計なことを…。まあ、いい。
 資料を読んで興味を惹かれなければ拒否しようかとも思っていたが…」
ワタリ『お気に召しましたでしょうか』
L「いや……いい場所だな」
ワタリ(やはり疲れている……)


               ひぐらしがなくですの



36 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:48:21.92 ID:i3cj7LMH0
□裏の裏は表
オオイシ「世界最高の探偵L…この村に身を置いているんですかねぇ。」
クマ「雛見沢分校に竜崎エルという転校生が……。」
オオイシ「そんなことは分かっています!
   あらゆる局面においても警察の前にすら姿を表さないLが、
   わざわざ自分から学校に通うわけないでしょう!」
クマ「に、偽物ってことですか?」
オオイシ「当たり前です!」



37 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:49:15.75 ID:i3cj7LMH0
□どうも
L「どうも。今日から転校して参りました。L……竜崎エルです。よろしく」
サトコ「……個性的な方ですわね」
リカ「目の下に凄いクマなのです」
レナ「クマさん…かぁいいんだよー☆」
ミオン「レナ……」
シオン「お姉の好みとは程遠いですね」
ミオン「詩音!」
チエ「よろしくお願いしますね。竜崎くん」
L「よろしくおねがいします」



38 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:50:00.23 ID:i3cj7LMH0
□質問
レナ「竜崎くんはどこから来たの?」
L「難しい質問ですね…世界中を回っていますので」
サトコ「というか国籍は…。」
L「不明です。本籍は……あったかどうか……」
リカ「国籍が分からないのですか……。かわいそかわいそです」
L「ありがとう…ございます…(私が…かわいそ…)」
ミオン「なんで雛見沢に?」
L「観光です。秘書にここを薦められまして。日本のこういった場所は新鮮で気持ちがいいです」
シオン「田舎だって馬鹿にしてませんか? 少し出ればそれなりに栄えてるんですよ。」
L「馬鹿になんてとんでもない。そもそもこういう一所に留まる経験が乏しいので、
 本心から楽しんでいますよ。イギリスには五年ほどいましたが」
ミオン「イギリスに五年!? ……世界中を回ったり…エルちゃんってもしかしてお金持ち?」
L(エルちゃん…)
 「そうですね……大富豪というわけでもないでしょうが。資産運用は秘書に任せてます」
ミオン「頭もいいんだ?」
L「頭が良いかは知りませんが、常に使うようには心がけています。甘い物が手放せません」
ミオン(これは……部活にいい人材が…)



39 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:50:01.00 ID:NMAZKFbP0
>>37
知恵先生生き返ってね?



40 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:50:40.14 ID:g2OJEkRg0
これはワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww



41 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:51:14.13 ID:i3cj7LMH0
□ランチ
レナ「エルくんはお弁当持ってきての?」
L「はい。やはり皆さんと早く打ち解けなくてはいけないので、
 そういう準備は抜からないように、とワタリに言われました」
リカ「秘書さんはいい人なのです。」
サトコ「とても大きなお弁当箱ですわね。」
L「はい。どうぞみなさんも摘んでください」
レナ「わー……い?」
シオン「あ、甘いものしか入ってないじゃないですか!」
ミオン「凄いデザートの量だね…肝心のご飯やおかずは?」
L「? これがお昼ご飯ですが…」
リカ「……。」



43 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:52:22.76 ID:9wf+XRhl0
>>41
その弁当は食欲失せるな



42 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:52:15.41 ID:i3cj7LMH0
>>39
突っ込んでくれてありがとう。ほんとに。

□部活だよ
ミオン「それでは、エルちゃんの部活参入を推薦します!」
レナ「意義なし!」
サトコ「わたくしもでしてよ!」
リカ「僕もなのです。」
L「はぁ……部活というのは?」
ミオン「くくく……。」
シオン「ふふふ……。」

L「なるほど、つまりは知略を駆使してあらゆる状況にも対応できるような訓練をする部、ということですか」
ミオン「そういうこと。まずはジジぬきね。エルちゃん、ルールは?」
L「知ってます」
ミオン「話が早いね。じゃあ配るよ。」
L「その前に少し見せて貰ってもいいですか? …とても使い込まれていますね…」
レナ「結構年代ものだよねー。」
L「あ……すみません」
ミオン「?」
L「珍しくて眺めているだけのつもりだったんですが、
 カードの傷と絵柄を完全に覚えてしまいました。もう忘れられません」
リカ「!!」



44 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:53:27.71 ID:i3cj7LMH0
□部活終了
ミオン「エ…エルちゃん強すぎ…。」
レナ「同じ人間とは思えないよ…。」
サトコ「わ、私の仕掛けた数々のトラップが逆に返されるなんて…!」
リカ「……。」
シオン「こんなところにとんだ怪物ですね…。」
L「誇張無く、とてもいい経験になりました」
ミオン「またまたー。私たちなんて何でもなかったクセに!」
L「いえ…誰かとこうして遊んだ経験など孤児院時代から無かったので」
ミオン「…ほんとに楽しかった?」
L「はい……皆さんとは一日も早く友達になりたいです。」
レナ「? なに言ってるのかな?」
L「はい?」
シオン「喋ってご飯食べてゲームして……私たち、とっくに友達じゃないですか。」
L「……もう…友達……」
サトコ「今回は敗北を喫しましたけれど、次はこうはいきませんわよ!」
ミオン「そうだね。部長であるおじさんの実力がこんなもんだと思われるのは心外だよ。」
レナ「次は負けないもんね、梨花ちゃん。」
リカ「おー、なのです。」
L「………」
レナ「どうしたのかな、かな?」
L「いえ」



45 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:54:47.84 ID:i3cj7LMH0
□質問2
オオイシ「あなたがL…?」
L『いえ、そこにいるのは代理です。私はいま雛見沢に建てた家でおやつを食べています』
オオイシ「そ、そうですか…。」
L『事件の概要は大体分かりました。事件資料にも目を通して……まぁ、ほとんど解明できました』
オオイシ「!?」
L『とは言ってもまだ推測でしかないですし、まだ調べてみたいこともあります。
 ……本当は綿流しの夜に実際に人が死んでくれれば一番いいのですが、
 やはりそれは防がなければなりません。
 当日の夜は警備を強化し、備える。当面はこれ以上言うことは無いです。それでは』
オオイシ「ちょっ…!」
ワタリ「私はこれで」
オオイシ「………。」



46 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:55:42.84 ID:i3cj7LMH0
□犯人は…
L『Lです』
オオイシ「今日は何か…?」
L『これまでの捜査方針を見てまず思ったんですが……。
 とりあえず大石さんにはもうちょっと一歩引いた捜査をお願いします』
オオイシ「!?」
L『結論から言ってしまいますが、園崎家はシロです。
  強いていうなら貴方が犯人です』
オオイシ「は!?」
L『というのは言い過ぎですが……。
 貴方の接触の仕方はここの住民に他ならず、無知な人間ほど不安にさせてしまいます。
 雛見沢でなければ問題は無いのですが……申し訳ありません。
 それと鷹野さんの奇行にもちょっと注意を傾けてください。
 そこら辺の詳細はまた後日ご説明します。では、私は学校がありますので』
オオイシ「……。」



47 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:57:43.70 ID:i3cj7LMH0
□勉強しよう そうしよう
レナ「エルくんー。教えて貰った証明問題も簡単に解けたよー。」
L「ヘルマーの定理の証明はコツさえ掴めば簡単ですからね」
ミオン「エルちゃん、ここ教えてよ。波動関数がどうのってやつ。」
L「魅音さん…そこは先程教えましたが」
ミオン「わかるか!」



48 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 20:59:10.75 ID:i3cj7LMH0
□『天使』の流法ッ
L「……ここは?」
ワタリ『エンジェルモートという店です』
L「……なにやら物凄い賑わいだが」
ワタリ『本日はデザートフェアですので』
L「! デザート…フェア…だと…!」
ワタリ『チケットを手に入れるのに苦労しました。存分にお楽しみください』
L「素晴らしい働きだ」
ワタリ『がっちゃ』
L「ところで、お前は来なくていいのか?」
ワタリ『友人水入らずに、水は差せません』
L「?」
ミオン「あー! エルちゃんいた。ヤッホー!」
レナ「今日はチケットありがとね。」
サトコ「魅音さんのコネでも入れましたのに、本当にLさんはええかっこしいですわ。」
リカ「感謝感謝なのです。」
L「……ワタリ……」



50 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:00:57.91 ID:i3cj7LMH0
□『天使』の流法ッ
L「……ここは?」
ワタリ『エンジェルモートという店です』
L「……なにやら物凄い賑わいだが」
ワタリ『本日はデザートフェアですので』
L「! デザート…フェア…だと…!」
ワタリ『チケットを手に入れるのに苦労しました。存分にお楽しみください』
L「素晴らしい働きだ」
ワタリ『がっちゃ』
L「ところで、お前は来なくていいのか?」
ワタリ『友人水入らずに、水は差せません』
L「?」
ミオン「あー! エルちゃんいた。ヤッホー!」
レナ「今日はチケットありがとね。」
サトコ「魅音さんのコネでも入れましたのに、本当にLさんはええかっこしいですわ。」
リカ「感謝感謝なのです。」
L「……ワタリ……」



51 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:01:20.05 ID:i3cj7LMH0
ぎゃあ 間違えた。

□『天使』の流法ッ -part2-
シオン「みなさんいらっしゃいませ! 今日は…うわ!」
L「ああどうも詩音さん。とても素敵な制服ですね。魅力的です。デザートもとても美味しくて…」
シオン「…そ、それはどうも……凄いですね。」
ミオン「お、おじさん…もうお腹いっぱいだよ……。」
レナ「レナも…。」
サトコ「底なしですわ…。」
リカ「……けぷ。」
L「そうですか? とりあえず全種類は制覇したんですが、まだ食べ足りません。
 それにしてもお世辞抜きに本当に美味しいですね。この店は度々利用させて頂きます」
シオン「……人間じゃねー…。」



52 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:02:31.79 ID:i3cj7LMH0
□エルくんとおはぎ
レナ「こんばんわー。」
ミオン「やーやー。」
L「お二人ともどうしたんですか?」
レナ「エルくんが家で一人ぼっちだって聞いたから遊びに来たんだよ。」
ミオン「ついでに問題も作ってきましたよー。」
L「問題?」
ミオン「じゃーん。」
L「……これは……。正解はおはぎですね?」
レナ「おはぎかどうかが問題なんじゃないよ!」
ミオン「このどれか一つにある仕掛けをしてあります。どれでしょうーみたいな。
  私たちは正解知ってるからエルくんに当ててもらうよ。
  まあ今じゃなくてもオッケーだけど。」
L「なるほど面白いですね……全てお二人で?」
レナ「ううん。魅ぃちゃんのおばあちゃんも作ったんだよ。」
ミオン「ふっふっふ…。毒が入ってるかもねー。」
L「素晴らしいです……。じゃあ一個頂きます。
  なんだかこれが正解な気がしますね……。もぐもぐ。」
レナ「あ。」
ミオン「あ。」

  ガタン!

レナ「エルくん? エルくん!」
ミオン「せ、正解!? 正解だったの!? でもタバスコが入ってるだけだからその反応はおかしいよね!」
L(やはり…私は間違っては……いなかった……。が……ま……)
レナ「エルくーーーーーーーーーーーん!!!」



53 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:04:38.36 ID:i3cj7LMH0
□突撃、竜崎の晩ご飯
サトコ「エルさん、わたくしがやってきましたわよ!」
L「よく来ましたね、沙都子さん。いま晩ご飯を食べていたところです」
サトコ「…どこをどう見てもケーキにしか見えませんが…。」
L「ああ、すみません。間違えました。晩ケーキです」
サトコ「晩ケーキ!?」

サトコ「そんなのばかり食べていると栄養が偏りますわよ!」
L「大丈夫です。人間の生態維持に必要な栄養素を練りこんだスイーツを
 ワタリが作ってくれますので。ワタリが作ってくれますので」
サトコ「2回言いましたわね! そういうことじゃありません!」
L「?」
サトコ「たまにはちゃんとした『料理』を食べませんと、身体は大丈夫でも心がやつれてしまいますわ。」
L「…身体は大丈夫でも心が…。名言です、沙都子さん。涙が出そうです」
サトコ「……ですから、今日は私が料理を作りに参りましたの!」
L「…沙都子さんがですか? 失礼ですが今日は用事が…」
サトコ「本当に失礼ですわね!」



54 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:07:28.88 ID:i3cj7LMH0
□突(ry 2
サトコ「キッチンを借りますわよ。」
L「ああ、はい…ワタリ」
ワタリ「はい」
サトコ「ど、どこから…。」
ワタリ「こちらです」

サトコ「出来ましたわー。」
L「…野菜炒め、ですか…」
サトコ「こういった食事こそ人間らしさというものですわ。さぁ、召し上がってください。」
L(甘いもの以外は久しく口にしていないな…)
サトコ「どうですか?」
L「……美味しいです。こういう食事は本当に久しぶりですよ。ただ…」
サトコ「?」
L「まだまだ改善の余地ありです。申し訳ありませんが、沙都子さんに私秘伝の野菜炒めを伝授します」
サトコ「え、ええ!?」
ワタリ(L……アレを…)



55 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:09:08.37 ID:i3cj7LMH0
□と(ry 3
L「どうぞ召し上がってください」
サトコ「……お、美味しいですわ!」
L「何年ぶりでしょうか…特級調理師の大会で優勝して以来です」
サトコ「料理できるんじゃありませんの……わたくしなんて…。」
L「沙都子さんのおかげです。確かに私は何年も何年も人間らしい食事などしていませんでしたから。
 それを思い出させてくれたのは沙都子さんですよ。ありがとうございます」
サトコ「…エルさん…。と、当然ですわね! ところで、エルさん秘伝の調理方法を試しても構いませんか?」
L「はい。沙都子さんなら出来ますよ」

サトコ「少し教えて頂いただけでこんなに美味しく……!」
L「素晴らしいです。完璧とは言えませんが、上達が早いです」
サトコ「あ、当たり前ですわ! 淑女たるもの、日々進歩! もう数時間も前の私じゃありませんわよ!」

※大量に余った野菜炒めは、後でワタリが美味しく頂きました!



56 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:10:59.39 ID:i3cj7LMH0
□理由
L「詩音さんと沙都子さんはとても仲が良いですね」
シオン「そう…見えます?」
L「? はい」
シオン「……良かった。……私…昔のことなんですけど、沙都子のこと嫌いだったんです。」
L「……。」
シオン「でも、悟史くん……あの子のお兄さんなんですけど、その人から沙都子を預けられて…。
  あー、どうなんでしょうね。それが理由ってわけじゃないと思います。
  悟史くんはもういないのに、沙都子の傍にいる理由なんて無いじゃないですか。
  ………意地があったんだと思います。」
L「意地……」
シオン「……沙都子の事が嫌い。約束なんて知らない。
  そうする方が私としては自然だった筈なんですけど……どうしても駄目でした。
  そうする事を選べなかった。……そう、意地になってたんですよ。
  あの人との約束を守れる自分でいたい。沙都子の傍に居続ける自分でありたい。
  結局は自己愛。そして悟史くんの為。沙都子への愛は無かった……と、思います。」
L「……。」
シオン「だけど。……沙都子の好き嫌いを少しずつ無くしていったり、沙都子の事を考えたりすることが、
  私の中でだんだんと特別なことじゃなくなっていっているのが分かるんです。
  沙都子の為にカボチャを煮たり、沙都子の仕掛けた罠に引っかかったり。
  そうしている時間が、最近では驚くほどに心地良い。
  ただ順応しただけなのかもしれません。今でも沙都子の事が嫌いで、それを意識していないだけなのかも。
  そんな自分に嫌気が差すこともあります。けど……。
  私は、今の自分も結構気に入ってるんです。それは間違いなく本心ですから。」
L「……そうですか。貴重なお話ありがとうございます。……」
シオン「なんでこんなこと話したんでしょう…? エルちゃんを通して誰かに伝えたかった……のかな。
  エルちゃん、私が夢で見た人に似てるんですよ。顔とかは全然違うのに。……変ですね。」



57 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:12:51.27 ID:i3cj7LMH0
■□考えてみよう
ライト(鷹野のスクラップを読んだから、というわけではないが…。
  これまでの事件資料や雛見沢の歴史を顧みるに、
  恐らく……雛見沢には複数の固定観念のようなものが存在する……)

L(最低でも2つ)

ライト(一つは疑心暗鬼に囚われ、自我を喪失するような状態。
  恐らくは一連の鬼隠しや殺人事件はこれに侵された人間が行っている。
  人間を特定の発狂状態に移行させる何かがこの土地にはある。
  閉鎖的な村に時折みられる何らかの心理行動の一環と言えなくもないが、
  それで説明づけるには明らかに行き過ぎている。外因性の精神疾患か…。
  鷹野は寄生虫だの御託を並べていたが、僕の推測ではさらに感染効率の高いもの。
  ……ウイルス性の病か? つまり『オヤシロさま』とは……。)

L(心理的条件に起因して発症するタイプのようだな。
 特異な病例だ。…世界の医療機関に掛け合って研究させるか…。
 そしてルールその2)

ライト(鬼ヶ淵等の伝承…祟り…)

L(鬼隠しと殺人事件の奇異な対応…。園崎の機密性と手の長さ。
 さらにはそこから派生する、ダム戦争時の派閥、確執…村による北条家への弾劾。
 それらが作り出している、この村特有の『事件発生を許容する精神的風土』)

ライト(この二つが繋ぎ合わされることで毎年の事件が発生し、事件発生によって事件発生が自然なものと化す)

L(互いのルールが互いを補強しあっている)

ライト(上手く出来ているな…なかなか面白いが……タネをばらせばこんなもの)



58 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:15:05.00 ID:i3cj7LMH0
□■もっと考えてみよう
L(だが……)

ライト(それだけではないはず。外因性の病という背景があるからこそ、
   面白いほどに浮かび上がってくるものがある)

L(私の考える『雛見沢特有の病が発症する条件』に北条沙都子は合致する。
  そして古手梨花と二人揃っての定期的な診療所への訪問。
  表向きな理由がそれらしく用意されてはいるが……、
  これは入江診療所による件の病の治療と考えられる)

ライト(病が蔓延し、それを自覚しているのであればその対策機関が発達しているのは道理だからな。
  そしてそれほどまでの症状を、現在の沙都子レベルまで抑えることが出来る…。
  そこまで研究が進んでいるのであれば、何の資金援助・支援が無いというのは考えられない。
  病原菌一つとっても突き詰めた研究をするのに結構な金がかかるからな…。ならば)

L(この村、いや、入江診療所にはそれなりのバックがついている。
  しかし雛見沢とそれだけの資金源が繋がっているというなどという話は聞かないし、
  こんなウイルスをこんな深度まで研究するメリットが限られてくる)

ライト(大方、研究資金もそれ程割いているわけでは無いのだろう。
  案外見限られる直前なのかもしれないな……。
  だが、腐っても病体研究。そんなものを『片隅の予算』で賄えてしまう規模の組織……)

L(派閥化した日本政府の一機関というオチか? 園崎と繋がっている、とも考えたが……)

ライト(ダム事件のことを考えるとその線はあまり濃厚では無さそうだな……)

L(なによりもそこまで派手に動いて警察が園崎の不自然さを何も掴めていないというのが…。
  ならば診療所と外部が繋がっていると素直に考えた方がいい。問題はそのパイプラインだが…)



59 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:16:22.14 ID:i3cj7LMH0
□■もっと考えてみよう
L(だが……)

ライト(それだけではないはず。外因性の病という背景があるからこそ、
   面白いほどに浮かび上がってくるものがある)

L(私の考える『雛見沢特有の病が発症する条件』に北条沙都子は合致する。
  そして古手梨花と二人揃っての定期的な診療所への訪問。
  表向きな理由がそれらしく用意されてはいるが……、
  これは入江診療所による件の病の治療と考えられる)

ライト(病が蔓延し、それを自覚しているのであればその対策機関が発達しているのは道理だからな。
  そしてそれほどまでの症状を、現在の沙都子レベルまで抑えることが出来る…。
  そこまで研究が進んでいるのであれば、何の資金援助・支援が無いというのは考えられない。
  病原菌一つとっても突き詰めた研究をするのに結構な金がかかるからな…。ならば)

L(この村、いや、入江診療所にはそれなりのバックがついている。
  しかし雛見沢とそれだけの資金源が繋がっているというなどという話は聞かないし、
  こんなウイルスをこんな深度まで研究するメリットが限られてくる)

ライト(大方、研究資金もそれ程割いているわけでは無いのだろう。
  案外見限られる直前なのかもしれないな……。
  だが、腐っても病体研究。そんなものを『片隅の予算』で賄えてしまう規模の組織……)

L(派閥化した日本政府の一機関というオチか? 園崎と繋がっている、とも考えたが……)

ライト(ダム事件のことを考えるとその線はあまり濃厚では無さそうだな……)

L(なによりもそこまで派手に動いて警察が園崎の不自然さを何も掴めていないというのが…。
  ならば診療所と外部が繋がっていると素直に考えた方がいい。問題はそのパイプラインだが…)



60 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:16:58.79 ID:i3cj7LMH0
またやっちまったよ

■もっともーっと考えてみよう□
ライト(雛見沢での研究、そして資金援助の掛け合い。それを繋ぐ人間がいる)

L(一定の間隔でこの村へ訪れ、それなりに背景が洗えない人物)

ライト(富竹)

L(そしてその恋人である鷹野三四は都合よく入江診療所に勤めている…。
  ……。……。点と点が繋がりすぎて逆に面白くないな)

ライト(そういう組織の存在を疑ってしまえば、ダム事件時の誘拐…その不自然さが見えてくる。
  例年の事件を調べていく中で、背後に妙な気配がちらほらと……。)

L(雛見沢2つのルールを踏まえ理解した上で何者かが操縦している。
 ……そんなニオイがするが……)

ライト(もしそうだとするならば)

L(入江診療所のバックボーンこそが)


(雛見沢に存在する、最後のルール)



61 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:19:03.08 ID:hrB4nruG0
意外と面白いなコレは



62 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:19:39.17 ID:i3cj7LMH0
□叔父の帰還
サトコ「………。」
L「おはようございます、沙都子さん」
サトコ「ええ……おはようございますわ……。」
L「沙都子さん? ………」
レナ「えるくん……ちょっといい?」

L「……沙都子さんの叔父が? (北条鉄平か……)」
レナ「う、うん…。」
ミオン「身の回りの世話をさせているみたい…。」
リカ「あの様子では…酷いことをされているのです…。顔などに傷はないようですが…」
L「……。……」
レナ「えるくん?」
L(……親権者の立場から言えば別に北条鉄平は犯罪を犯しているわけではない…。
 現行犯として取り押さえなければ、身体にあるであろう痣もいくらでも言い逃れできる…。
 ならばカメラや盗聴器を仕掛けて…馬鹿な、常に北条鉄平がいる状態でどうやって…。
 い…いや…ただ仕掛けるだけならいくらでも方法が…なんだ、動揺しているのか私は…)
シオン「もう黙ってられるか! 今すぐ私が鉄平を殺す!」
L「!」



63 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:21:12.61 ID:i3cj7LMH0
□なんとかします
ミオン「詩音…。」
シオン「てめぇらはそうやって指くわえてろ! 私が…!」
L「待ってください、詩音さん」
シオン「あぁ?」
L「人を殺して得られる幸せなんて間違っています。
 『自分の所為で詩音さんに人殺しをさせてしまった』という傷を沙都子さんに負わせるつもりですか?」
シオン「! …それでもこのまま鉄平を野放しに出来るかァ!! 奇麗事なんていくらでも言え――!」
L「……かつての北条悟史さんの失踪…残された沙都子さん。
 なぜ彼女がここまで意固地になって、周りに助けを求めないのか…。
 ある程度状況証拠が揃っていれば推察できます。
 沙都子さんが自分で助けを求めなければ意味が無いんです」
シオン「沙都子は今! この瞬間に傷つけられてんだ!」
L「時間はかけませんよ。私に少し任せて下さい」



64 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:22:20.03 ID:i3cj7LMH0
□エルえもん
L「沙都子さん」
サトコ「……みなさんはどうしたんですの? …もう授業が…始まりますわよ…。」
L「叔父さんが帰ってきたそうですね」
サトコ「!」
L「色々と事情は聞き及んでいます。ですが、私は貴方を説得できるとは思っていません」
サトコ「……」
L「自分が最後まで耐え切れれば、悟史さんが帰ってくるかもしれない…そう思っているのでしょう?
 ……それが正しいとか間違っているとか、私には決められませんし、
 ここで『それは違う』と言った程度では絶対に揺るがない覚悟を、沙都子さんはしている筈なんです。
 ですから、手段だけ預けておきます」
サトコ「……?」
L「『スグカケツケール』!」
サトコ「!?」
L「ワタリが発明した、緊急救助要請ツールです。
 ベルト式なので着用してくださいね。バックル部分を二回叩けばワタリに救助要請がいきます。
 すぐに駆けつけます。はっ! 『スグカケツケール』ってそういう意味だったんですね…!」 
サトコ「……いりませんわ、こんなもの。」
L「はい。言うと思いました。ですから『使え』とは言いません。
 しかしこれは沙都子さんのけじめのようなものだと思ってください」



65 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:23:20.92 ID:i3cj7LMH0
□サト太くん
サトコ「けじめ…?」
L「いま沙都子さんはみんなに心配をかけています。これは分かりますね?
 ですが、そんなものを分かった上で、沙都子さんは自分の意地を通そうとしている。
 しかしそんな姿がみなさんの心配を増長させている。
 沙都子さんとしてはそんなものは煩わしい配慮に過ぎないのでしょうが…」
サトコ「……。」
L「……しかし、心配するな、と言われて止めるような友人達ではないことは、
 他ならぬ沙都子さんが一番知っているのではないですか?
 彼らの誰か一人が沙都子さんのような状況に陥れば、
 沙都子さんが心配することを止められないように」
サトコ「…………。」
L「ですから、スグカケツケールはそんなみんなの心配を緩和させるものだと考えてください。
 こんなニッチモサッチも行かない状況よりも
 『助けさえ求めてくれればすぐにでも…』ということであれば、
 みなさんからは少なくとも自分がどうすればいいのか分からない、
 という不安を多少は取り除くことができます。………この理屈、分かります?」
サトコ「それは、暗にわたくしが助けを求めることを期待し、
  助けを求めないわたくしの所為に出来る、ということではありませんの?」
L(! ……会話が成立するようになった…判断力が復活してきたな…)



66 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:24:57.62 ID:i3cj7LMH0
□言葉は無意味
L「そう考えて頂いて結構です。というか、私たちは貴方に期待をしているんですよ」
サトコ「……わたくしに?」
L「助けてください、沙都子さん。私たちの大切な友人が、私たちに助けを求めてくれないんです」
サトコ「!」
L「助けてください、沙都子さん。私たちの大切な友人が、いつまでも自分の足で立とうとしないんです。
 『にーにーが助けてくれない限りは、自分では戦わない』。そう言って聞かないんです」
サトコ「!!」
L「助けてください、沙都子さん」
サトコ「やめてください…やめて!」
L「助けてください、沙都子さん。…こんなにも言葉が無力なんです」
サトコ「! …?」
L「いくら沙都子さんに勇気を発揮して欲しくて言葉を紡いでも、届かないんです。
 そちらから手を伸ばして貰わないと、届かないんです。
 助けてください。沙都子さんを助けることが出来ない私たちを、助けてください」
サトコ「………」
レナ「あ…沙都子ちゃん!」
ミオン「……家に帰ったのかな……」
シオン「鉄平のいる家に!? 大丈夫なのかよ!」
L「…分かりません」
シオン「はぁ!?」
L「……自分で自分のことが理解できなくなったのは初めてです。
 他人のことで動揺している自分も始めてのことです。
 …………。…………。
 とにかく、手段は与えました。これで沙都子さんさえ我々に助けを求めてくれれば、いつでも……」
レナ「……確かに沙都子ちゃんは甘えているのかもしれない。でも、まだ子供だよ?」
L「………。………」
レナ「そこまでの強さを期待するのは酷なんじゃないかな。
  ……無理にでも手を掴んで助ける方法があれば、今はそれがいいんだと思うけど…。」
L「………。………」



67 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:26:31.12 ID:i3cj7LMH0
□もしも。
 ……助けてください、沙都子さん……
サトコ「……。」
テッペイ「sjfどjfdさjfjふぉ!!!(訳:少し部屋が汚いと私は感じました)」
サトコ「ひっ!」
テッペイ「えおf8jvgfjffふぉ!!!(訳:私は貴方に掃除しておけと言いました)」

ワタリ「スイッチが2回押されることで北条宅周囲に待機している警官の携帯がなり、
  虐待の現行犯として取り押さえる手筈になっております」
レナ「でも、もし沙都子ちゃんから助けを求められても、やっぱり恐い思いをさせちゃうんだね。」
ワタリ「………。」
ミオン「沙都子は押すのかな……。」
シオン「押さなかったら、私が鉄平をぶち殺すだけ。」
ミオン「詩音…。」

テッペイ「さふしあはhfdさhdhふぉ!!!
   (訳:誰に育てて貰っていると思っているのですか? せめて役に立ってください)」
サトコ「ごめ、ご、ごめんなさい! 今すぐ片付けますから…! お買い物にも行きますから!」
 …兄が助けてくれない限りは、自分では戦わない…
サトコ「お洗濯もしますから!」
 …ここで『それは違う』と言った程度では絶対に揺るがない覚悟を…
サトコ(違う、そんな覚悟なんて…!)



68 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:27:57.33 ID:i3cj7LMH0
□もしもしも
サトコ「いや、怒鳴らないで、怒鳴らないで! ………。」

  楽しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、全てひっくるめて、
  沙都子を動かすに足るものだと信じている。そこに込められた魂を信じている。

サトコ「!」
テッペイ「!? m、ふjysjfhsjkfへふぉ!!
   (訳:どうしたのですか? なぜ突然喋らなくなったのですか?)
サトコ(もしも……。)
……彼らの誰か一人が沙都子さんのような状況に陥れば……
サトコ(…………こんなこと……もし、梨花が………。……!)
……はい。沙都子さんなら出来ますよ……
サトコ(……にーにーにも、出来たこと……。)
  「……淑女たるもの……」
テッペイ「kgkgkgkぎshjgkdふぉ!!?(訳:ブツブツと何を言っているのですか?)」
サトコ「もう……。」
テッペイ「!?」
サトコ「もう、何年も前の私じゃありませんわよ!」

   カチカチ



70 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:29:11.35 ID:i3cj7LMH0
□来ちゃった

 ピー ピー

ワタリ「!!」
レナ「なに!?」
ミオン「これは……。」
シオン「沙都子……!」
ワタリ「L…! ……。…?」

刑事A「来た! 突入だ!」
刑事B(あれ、いま…?)

鉄「うぎゃあ!(訳:うぎゃあ!)」
サトコ(………? わたくし、殴られて……ない? …!)
  「……あ……」

ワタリ「Lはどこに!? こ、これは! 変わり身の術だってばよ!」
ミオン「エルちゃん!」

サトコ「……遅いんじゃありませんの?」
L「すみません」



72 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:30:49.35 ID:i3cj7LMH0
□ぶっちゃけた話
L「……私の権限を使って、無理矢理に鉄平をどうにかすることも出来たんです。
 証拠なんてものはそれこそいくらでもでっち上げることはできましたし。
 手段を問わず沙都子さんと北条鉄平を引き離す、という結果だけを求めるなら、それこそ数多の方法があります。
 例えば先ほど詩音さんが仰っていたように北条鉄平を殺害すること。
 殺人で人が救えるとは思えませんが、傷はいつか癒えると無茶な期待すれば……この方法もアリと言えばアリです。
 雛見沢の特性を考えると、実行犯のアリバイを村ぐるみで隠蔽することも不可能ではないでしょう。
 北条鉄平が何者かに殺された。
 しかし誰のアリバイにも不備が無いことを私達全員が口を揃えて証言している。これで通ります。
 死体を隠すこともそれほど難しいことでは無いと思いますし、殺害が綿流しの夜ならば尚のこと良しです。
 まあ余りにも極端過ぎる例ではありますが……」
リカ(! ……綿流しの事を、知っている…?)」
レナ「でもエルくんは沙都子ちゃんに助けを求めて欲しかった。」
L「………はい。強くあれ、なんて口にするほど傲慢ではありませんが、
 沙都子さんから『にーにー』という逃げ場所を取り上げないと、何か別の形で彼女はまた繰り返してしまう…それを避けたかったんです。
 …と、頭の中では考えていましたが……考えている最中でさえ、それが正しいのかどうか分かりませんでした。
 レナさんから『沙都子さんはまだ子供』と言われたとき…迷いました」
 (あるいは……犯人逮捕には確実な証拠をあげる、という私のやり方を崩したくなかっただけなのか……。……自分を冷静に分析できない)
ミオン「エルちゃん……。」
L「私はこれまで友人に恵まれなかったもので、その接し方が分かりません。
 理詰めで考えようとしても、根底で冷静になりきれないんです……。初めての経験です」
ワタリ「ロスト・ヴァージンですね」
ミオン「なに言ってんの!?」
シオン「けどエルちゃんは『スグカケツケール』が鳴る前に走りだしてたじゃないですか。まるでヒーローみたいで…かっこよかったですよ?」
L「…詩音さん……好きになりますよ?」
シオン「…いや、ほら、私には悟史くんがいますし…」
L「残念です。ワタリ、沙都子さんは…」
ワタリ「はい、病院にてごゆっくりと眠られておりますよ」
L「そうか……よかった」
リカ(……エル……ありがとう……)



73 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:32:10.12 ID:i3cj7LMH0
■大変だ!
ライト「なんだって!? 沙都子が…!?」
レナ「うん…叔父さんが帰ってきて……。」
ライト「くそ! なんだって今ごろ!」
ミオン「ライちゃん、落ち着いて…。」
ライト「…そうだな。僕達が落ち着かなきゃな……。沙都子は、なんて?」
リカ「……自分からボクたちに助けを求めるつもりはなさそうなのです…。」
ミオン「耐えれば、悟史が帰ってくると思ってるんだよ…。」
ライト「……じゃあ、ここでいま何かを言っても無駄か…よし、僕に考えがある」
レナ「?」
ライト「この村を根底から変えてやるのさ!」
リューク『なんだこの熱いライト……』



75 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:33:25.49 ID:i3cj7LMH0
■数時間後
ライト「さて、村人達と北条家の確執を取り除いて、
  園崎お魎さんを篭絡して力を貸してもらって、
  次は児童相談所への抗議を始めるわけだけど…」
レナ「…展開が早すぎる気がする。」
ライト「僕は器用だからね」
ミオン「……うちの婆っちゃをメロメロにするなんて…。」
ライト「僕はルックスもイケメンだからね」
ミオン「……婆っちゃと二人きりで何してたの?」
ライト「沙都子…頑張れよ…」
リカ「あとはどうするのですか?」
ライト「児童相談所の前に村人をごっそり引き連れてデモろう。
  僕の父に協力して貰って色々なことに目を瞑ってもらって、
  そして園崎の議員に手を回して貰う。あとは……いや、ここからが難しい」
ミオン「? どういうこと?」
ライト「沙都子から助けを求めて貰わないと、
  結局のところは何の解決にもならないってことさ。
  だから、ここから沙都子をどう説得するか…だ」
リカ「でも…それが出来るのなら最初から問題が起きていない気がするのです…。」
ライト「いや……そうでもない。こうやって手を尽くしたのは僕たちからのアピールの意味がある。
  『僕たちは最善を尽くしている。あとは沙都子が手を伸ばすだけだ』ってね。
  もちろん全ては僕の理屈の上でのことだ。上手くいく保証なんてない。
  でも、僕は僕の打ち立てた理屈なんかよりも、これまで皆が沙都子と一緒に歩んできた時間、
  楽しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、全てひっくるめて、
  沙都子を動かすに足るものだと信じている。そこに込められた魂を信じている。
  だから……あとはよろしく頼むよ。僕に出来るのはここまでだ……」
ミオン「……ライちゃん……。」
リカ「後は…私たちの仕事…。」
リューク『…………』
ハニュウ「…………。」



76 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:34:31.33 ID:i3cj7LMH0
■ヒーロー
リカ『……ライトは、そう言っていたわ……。
  ねぇ沙都子、私たちの絆は、こんなことで崩れてしまうようなものなの…?』
テッペイ(jdさjふぉ…)(訳:不必要なことを言わないで下さいよ…)
サトコ「……………。」
リカ「私たちは、出来ることを全てやった! あなたは!?
  本当にそのまま待っているつもり!?
  自分が何もしないことを、悟史の不在の所為にして…!
  いつまでそうしているのよ!
  あなたがこちら来たいと思えば、すぐにでも全て終わりに出来るのよ……!」
サトコ「…………て…。」
リカ『!』
テッペイ「!?(訳:!?)」
サトコ「助けて! 私は……!」
テッペイ「fdそいsfふぉ!!(訳:あなた、ふざけないでください)」
サトコ「あっ! 痛っ…!」
テッペイ「ぐぁ! …ふぉ!?(訳:ぐぁ! なんだ!?)」
サトコ「あ……!」
ライト「沙都子!」

オオイシ「まったく…うちの人間のより先に北条氏を拘束したら
   警察の格好つきませんよ…んっふっふ。」
ソウイチロウ「ライト…よくやった!」

リューク『ライト…マジでどうしちまったんだ?
   らしくないぞ……まぁ、これもまた面白だけど…』
ハニュウ「ライト…かっこいいのです。」



77 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:35:59.52 ID:i3cj7LMH0
■みんなのところへ
ライト「帰ろう。みんな待ってる」
刑事A「先に病院に……。」
サトコ「いいえ…みんなの顔を見てからにしたいですわ…。」
ライト「…そうか…じゃあ僕と沙都子は後部座席に座ろうか。二人でイチャイチャしよう」
サトコ「な、何を言ってるんですの!
  ライトさんは助手席に座ってください! わたくしなら大丈夫ですわよ!」
刑B「さ…さあ行こう」

刑A「今日は交通量が激しいなぁ。」
ライト「そうですね。……沙都子」
サトコ「はい?」
ライト「本当に身体は大丈夫なんだな?」
サトコ「もう…何度も言わせないでくださいませ…。」
ライト「ほら、顔にゴミがついてるぞ」
サトコ「あ…どうも…。! あ…ああ!!!」
ライト「! どうしたんだ!?」
サトコ「いやああ! 化け物!!」
刑B「あ! ドアを開けちゃ……! あああ!」
ライト「沙都子!!!」



79 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:37:12.19 ID:i3cj7LMH0
■回想
ライト(あの日から何度も足音を感じるような……。気のせいなのかもしれないが…。
  もし気のせいじゃなかったら危険だな…。
  リュークの反応から見て僕の気のせいだと判断したが……。
  ……仮に死神だとすれば、リュークの姿が見えているはず。
  では、人間と死神の両方を意識して行動できるなら…。
  リュークに気づかせずに動けても不思議じゃない。
  ……だがなぜボクの後をつける? 監視しているのか? 何のために?
  死神でも所有者でも、僕をいつでも殺せるはずだ。
  ……。もし、僕がこの村に仇なす存在か否かを見極めているとしたら…。
  僕に怪しいそぶりがあれば、村を守るために僕を殺す。
  くそ、僕が誰かに命を握られるなんて…。
  何か方法はないか…。
  僕は雛見沢にとって有益な人間であるとアピールする方法…)
ソウイチロウ「ライト」
ライト「父さん? どうしたんだ?」
ソウイチロウ「お前には話しておこうと思ってな…。
    実は北条鉄平という男が……」
ライト「……。……なんだって!?」
 (…使える…)



81 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:39:09.31 ID:i3cj7LMH0
■つまり…
リューク『つまり、お前はいもしない死神と、
   憑かれた人間に怯えてここまで大掛かりな芝居をうったってことか?』
ライト「仕方ないだろ? 僕は死神なんてものと出会ってから日が浅いんだ。
  普通、人間界にどの程度潜伏しているものなのか、なんて分かるわけがない」
リューク『まあそれもそうか……。それで、色々とワケが分かんないんだが…』
ライト「村人の殆どを巻き込んだのは、ノートを持った人間が誰か分からなかったからだよ。
  あれだけ集めればあの中にはいるだろうとタカをくくったんだ」
リューク『北条家と村を仲直りさせたのもその為か…』
ライト「それだけじゃないけどね。扇動されて行動を起こそう、
  っていう人間は、得てして直情的なものなんだ。
  もしも僕に心動かされて沙都子を助けよう、
  と思ったらその時点でスティール(鉄平)の名前をノートに書いてもおかしくない。
  前に説明したが、雛見沢には
  『綿流し後には人が死んでもおかしくない』という不思議な空気がある。
  つまり綿流し前に鉄平を殺すということは、
  そういう雛見沢特有の空気にあまり触れていない人間がノートを持っていることになる」
リューク『かなり絞れるってわけか…まあ、全部お前の勘違いだったんだけどな』
ライト「言うなって…。でも、もしもノートを持っている人間が
  村に害のある者を殺すんじゃないかと考えたとき、焦ったよ」
リューク『なんで?』
ライト「リュークが知恵留美子を殺したからだろ!」
リューク『あ、ああ…そうだったな…忘れてた。……で、でもアレだな。
   グチャグチャになった沙都子を抱きかかえて泣き叫んだあの演技は見事だったな…。
   さすがライト……。ん? あの大騒ぎがノート持った奴へのアピールなら、
   沙都子を殺したら元も子もなかったんじゃないか…?』
ライト「沙都子をノートに書いて殺したんならね」
リューク『え? ……』



82 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:40:54.50 ID:i3cj7LMH0
■つまりつまり
ライト「沙都子には車の中でノートの切れ端に触らせて、リュークの姿を見せただけさ。
  当然おびえる。病気の所為もあるし、しかもあんなことの後だ…まともじゃいられない。
  だからシートベルトをつけなくてもいい後部座席に座らせたんだ。
  それで僕が助手席に座れば、僕が何もしていないことと、
  沙都子が車から飛び降りた非が僕に無いことを二人の刑事が証明してくれる。
  飛び降りる前に沙都子が取り押さえられる可能性の方が高いし、
  そもそも飛び降りるかどうかも賭けだった。でもまあ、成功したね。
  正直な話、あの時点で沙都子が死のうが生きようがどちらでも良かったんだ。
  死神と所有者に接触できれば、後はどうにでもなる」
リューク『…そんな面倒なことしなくても、普通にノートで殺せばよかっただろ?』
ライト「馬鹿だな。デスノートは殺す人間の本来の寿命に関係なく効力を発揮するんだぞ?
  もしノートで殺したら、沙都子の寿命はまだ残ってるのに死んだ……
  つまり、ノートを持っている僕らが殺したってことが分かってしまうじゃないか。
  ノートで殺したわけでもない、本当に偶然に事故で死んだ沙都子のために泣く僕…。
  もう誰がどう見たって信用していい対象だろう」
リューク『なるほど……で、鉄平は殺さなくていいのか?』
ライト「おいおい……鉄平の前科は知らないが、今回やったことと言えば虐待程度だろ?
  そんなのを今の段階でいちいち殺してたら僕が神になるための計画が狂ってしまう。
  新世界の神は寛容さも持ち合わせているんだよ」
リューク『………で、だ。例の足音だが……俺がたてた物音なんじゃないのか?』
ライト「……あっちゃー……」
リューク『ライトはおっちょこちょいだなー』
ライト「めんごめんご(爆笑)」



           ひぐらしがなくですの



83 名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/05/27(土) 21:41:36.94 ID:i3cj7LMH0
とりあえず一段落。
前回はこの辺でバーボンくらった。





続きます

  1. 2006/05/31(水) 17:02|
  2. ニュー速 VIP|
  3. |
<<ちょwwwwww「きゃん」で変換してみろwwww | ホーム | 夜神月を雛見沢に閉じ込めてみた/ひぐらしがなくですの その2>>
リボーンの人気投票、クローム髑髏の人気がすごいです><
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