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ベストセラー「五体不満足」の著者でスポーツライターとしても活躍、現在は東京都内の小学校で教諭を務める乙武洋匡さん(31)に、待望の第1子が誕生したことが3日、分かった。01年に結婚した仁美夫人(29)が同日午前9時36分、都内の病院で3106グラムの男の子を出産、母子ともに健康だという。新春早々のジュニア誕生に、乙武さんも大感激。「おだやかに、のびやかに育っていってくれることを願っています」と喜びを語った。
おめでたい新春ビッグニュースだ。「五体不満足」の乙武さんに、ずっと待ち望んでいたジュニアが誕生した。「新年早々、お騒がせして申し訳ありません。本日1月3日午前9時36分、わが家に待望の第1子が誕生いたしました。元気いっぱいの男の子です」正月三が日にコウノトリが運んできてくれた朗報を、喜びいっぱいに明かした。
3106グラムで産声を上げた。元気な赤ちゃんを出産した仁美夫人とは2001年3月25日に入籍。もともと乙武さんは「なるべく早く子供が欲しいです」と話していたが、8年越しで夢をかなえた。出産には乙武さんも立ち会い、ジュニア誕生の瞬間は「自然と涙があふれてきた」という。「妻に対しては、偉大な仕事を果たしてくれたことに対する感謝と尊敬の思いでいっぱいです!」と、胸を熱くさせながら感激のコメントを寄せた。
生まれながら先天性四肢切断という障害を持ちながら、小中学校を普通学級で生活し、1浪して進学した早大在学中に執筆した「五体不満足」は500万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターの道に進み、サッカーやプロ野球などを精力的に取材。常に自らの人生を前向きに切り開いてきた。02年には自動車運転免許を取得、自ら車のハンドルも握るほどだ。05年には小学校教諭免許状を取得するため、明星大学通信教育部人文学部へ入学。07年4月から杉並区立杉並第四小学校に勤務し、教育現場の第一線から子供たちに熱いメッセージを送り続けている。
そんな乙武さんが1児のパパになる。結婚直後の01年5月に最愛の父・賢二さん(享年60歳)を亡くした。その時に改めて父親の偉大さと、家族と自らに注ぎ続けてくれた愛情の深さを感じたという。父から受け継いだものを、今度は父として乙武さんが子供に注いでいく。
「おだやかに、のびやかに育っていってくれることを願っています。今後ますますお世話になることと思いますが、長男ともども、よろしくお願いします」乙武さんは4日にも更新する自らのホームページで改めて喜びをつづる予定だ。
◆乙武 洋匡(おとたけ・ひろただ)1976年4月6日、東京都生まれ。31歳。原因不明の先天性四肢切断という両手足のない障害を持って生まれる。都立戸山高を経て早大政経学部政治学科に進学。98年に執筆した「五体不満足」は一般書籍の部数記録としては07年現在で日本第3位の記録。2000年2月に都民文化栄誉章を受賞。キャスター、スポーツライターとして「Number」などで執筆する一方で、05年には新宿区の非常勤職員として「子どもの生き方パートナー」に就任。07年4月から小学校教諭。公式ホームページはhttp://sports.nifty.com/ototake/
(2008年1月4日10時47分 スポーツ報知)