|
関西発 トップ | 暮らし 社会 | 経済 科学 | スポーツ | 人 遊 食 | 教育 子育て | 文化 伝統 | 季節 自然 |
|
|
アメリカンフットボール・ライスボウル 松下電工 3度目の日本一学生王者・関学の反撃封じアメリカンフットボール・日本選手権「ライスボウル」(3日・東京ドーム)――社会人王者の松下電工が52―38で学生王者の関学大を退け、3年ぶり3度目の日本一に輝いた。 松下電工は第1クオーター、QB高田がTDパスを決めて先制すると、その後も太田が、大会最長となる49ヤードのFGを決めるなど、前半で大量リードした。しかし、後半に入ると、大会最多の計553ヤードのパスを成功させたQB三原を軸とする関学大の猛反撃に、一時は7点差まで追い上げられたが、振り切った。最優秀選手は、松下電工の高田が立命大時代の2004年以来2度目の受賞。 松下電工 52−38 関学大 若手爆発 以心伝心の連係 高田―長谷川関学としては、うまく守っていたはずだった。しかし、ほんのわずかな穴を見つけて松下電工のQB高田はパスを通した。主な標的となったのが、WR長谷川だ。大産大高から立命大を経て社会人でも継続された「ホットライン」が関学の夢を打ち砕いた。 試合が始まると、関学は守備ラインが立ったまま、LBのような構えで自由に動き回る特殊な守備隊形を敷いた。それでも、高田は「やっぱり、やってきたな」。動じることなく、最初のパスを長谷川へ通すと、ハーフライン近くから敵陣深くへ走り込んだ長谷川へ先制のTDパス。 その後も当初予定していたプレーが崩れても、人込みからスペースに抜け出す長谷川を探し出した。以心伝心ともいえる個人技に、関学LB佐藤は「個人の力の差を組織力で補おうとしたが……」と唇をかんだ。 松下は、攻撃力の向上を長年の課題としていた。高田と長谷川にとって、ライスボウルを逃した、この2年間は不本意だった。「勝つために何とかしたかったので、大先輩にも食ってかかった。もちろん、自分を認めてもらおうと練習も死ぬ気でやりました」と長谷川。高田26歳、長谷川25歳。居並ぶベテランの反発も恐れず、意見をぶつけた若い2人の執念が日本一の原動力となった。 (佐藤毅)
553ヤード 大会最多パス…関学・三原強烈なプレッシャーを受け、終盤は両足がつりながらも、関学のQB三原は投げ続けた。553ヤード、5TDパス。松下電工の村上監督に「『さすが』の一言。一時は負けも覚悟した」と言わしめた。 リーグ戦1試合あたり6・2失点を誇る松下の強力守備陣に対し、三原のパスがどれだけ成功するかがカギだった。前半終了間際に「悔いが残る」というインターセプトを喫した。それでも、気持ちを切り替えた後半は8本連続でパスを通すなど、関西学生リーグで8割近い成功率を残した力を十分に発揮した。 攻撃力がここまで高まったのも、三原が率先して早出居残り練習を行ってきたからだ。「パスだけは(MVPの)高田さんに負けたと思っていない。社会人で、もう一段、成長したい」。涙をふいて前を見据えた司令塔に、鳥内監督が、「ここまで来られたのは三原のおかげ」と賛辞を贈った。 (2008年1月4日 読売新聞)
最新記事一覧
|
なにわ編集長のいちおし!
大阪本社から大阪発刊 55周年記念リンクプレゼント(08年1月23日締め切り)
関西発のメルマガ「優遊悠」 |