[6] L&G『685億円債務超過』破綻状態で集金継続 2008/01/04 14:47:50 New !
投稿者:【社会】2008年1月1日 朝刊
東京都新宿区の健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー」(L&G、破産手続き中)をめぐる出資法違反事件で、同社が二〇〇七年六月期で約六百八十五億円の債務超過に陥っていたとする決算書を作成していたことが三十一日、分かった。同社の波和二(かずつぎ)会長(74)には約一億円の役員報酬を計上したと記載されている。警視庁などの合同捜査本部は、同社が破綻(はたん)状態と認識しながら資金を集めていたとみて、詐欺容疑での立件も視野に捜査を進めている。
決算書は〇七年六月期までの三期分。同年十一月、東京地裁がL&Gの破産手続きの開始を決定する直前、同社側が同地裁に提出した。
〇七年六月期決算によると、同社の資産総額は約百九十四億八千七百万円で、負債総額は約八百七十九億九千二百万円。約六百八十五億五百万円の大幅な債務超過だった。
〇六年同期は約四百六十億円、〇五年同期は二百四十二億円の債務超過と記載され、三年間で急速に経営が悪化した状況を示している。
〇七年六月期決算では、債務超過が膨らむ一方、波会長に一億八百万円、他の役員六人にも計約九千万円の役員報酬が計上されていた。
破産管財人の弁護士は「取引先に示していた決算内容とは大きく異なり、実態を示している可能性が高い」と指摘している。
L&Gは「円天」と称する疑似通貨を発行し、年利36%の高配当をうたって約五万人から約一千億円を集めたとされる。
だが、〇七年一月には配当の停止を決めるなど資金繰りの悪化が表面化。
その後も同社は会員に「九月になれば支払う」などとして新たな資金集めをしていたが、警視庁は同年十月、不特定多数の会員から資金を集めたとして、出資法違反容疑で家宅捜索している。