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書く実験場

2008-01-04

[]事実、評価、規範、結論

仮に、南京事件が非難されるすれば、以下のような論理の流れをたどることになる。

日本軍南京で30万人を殺した(事実)

30万人を殺すことは大量殺戮だ(事実に対する評価)

大量殺戮は悪いことであり特別に非難されるべきだ(規範

日本軍南京で30万人を殺したことは特別に非難されるべきだ(結論)

この流れの中で、事実に対する評価を問題としているのがfromdusktildawn氏だ。彼は、決して事実の有無を問題にしているわけではない。

これに対して、はしげた氏は事実のみを問題とし、事実に対する評価や規範については何も言っていない。それは、

【は】貴方もレッテル貼りですか。私は日本を悪いとも何とも言っていません。資料に基づいた指摘をしているに過ぎません。

それを「糾弾」と受け取られたのなら、それは貴方の「虐殺行為は悪い事である」という良心の疼きによるものです。*1

http://d.hatena.ne.jp/claw/20080101#p2

【は】相変わらず誤解が蔓延っているようですが、私は「日本人を悪者にしよう」などとは露ほども思っていません。

私の引いた資料によって、日本人が悪者だと受け取られたのは貴方の方なのではありませんか?*2

http://d.hatena.ne.jp/claw/20080101#p2

の部分に照らして明らかだ。

「はしげた氏の議論は説得力をもたない」と言っているfromdusktildawn氏がはしげた氏に望んでいることは、事実を評価し、規範を立てて、評価された事実をあてはめて結論を出すことなのだと想像する。

仮に、はしげた氏の意図が「日本軍南京で30万人を殺したことは特別に非難されるべきだ」という結論を導くことにあるのならば、はしげた氏の議論は説得力がないといえる。しかし、彼にはそのような意図はないのだろう。少なくとも表面上は。

http://fromdusktildawn.g.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080103/1199312777

http://fromdusktildawn.g.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080104/1199397671

fromdusktildawnfromdusktildawn 2008/01/04 12:25 >>
私個人としては、南京事件は実際にあったことだと思っている*2ので、
この記事に共感してもいいはずなのに、とても公平な議論のようには見えず、
まるで共感する気にはなれなかったのは、そのためだ。
<<
claw氏が記事で行っている議論を問題にしているだけで、はしげた氏の議論は問題にしていませんよ。私が問題にしたのは、claw氏の引用の仕方です。
なので、「「はしげた氏の議論は説得力をもたない」と言っているfromdusktildawn氏」とありますが、私はそんなことは言ってませんよ。

PANZIGPANZIG 2008/01/04 13:00 fromdusktildawnさんは、(1)議論における印象操作のテクニック、(2)「差分」について論じたものと理解しています。
私はこのエントリでもっぱら(2)について論じたつもりです。

なお、fromdusktildawnさんがはしげた氏の議論が説得力を持たないといっている、と判断したのは以下の部分が根拠です。
>>
この差分の部分をあまり明確に証明できているようには見えない。
だから、この意味で、南京事件「南京厨」への見事な対処法における、はしげた氏の議論は、少なくとも私のように知識のない素人から見ると、本質的に説得力を持たない。
<<

コメントありがとうございました。

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