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【格闘・相撲】三崎男だ!秋山狩り やれんのか!2008年1月1日 紙面から
男・三崎和雄(31)が秋山成勲(32)を制裁した。一昨年大みそか・桜庭戦で滑りやすいクリームを全身に塗り出場停止処分を受けた秋山に対し、日本での1年ぶりの復帰戦出場に批判的だった三崎は、全観衆の支持を背にパンチをたたきこんで失神KO勝ち。試合後、秋山にクリーンファイトを諭すとともに、健闘もたたえた。“PRIDE最後の大会”で三崎が見せた“男ぶり”に、大観衆は酔いしれた。また、人類最強のエメリヤーエンコ・ヒョードル(31)は韓国の大巨人、崔洪万(チェ・ホンマン、27)に1本勝ちした。 魂を込めた三崎の左フックが、秋山のアゴをとらえた。相手が立ち上がろうとしたところへ、追い打ちをかける。右のキックを顔面にぶち込みトドメ。会場がわき返る。パンチを受けて一度は窮地に追い込まれた男が、鮮やかな逆転KO勝ちだ。 秋山戦は自ら直訴した。秋山は一昨年の大みそか、桜庭戦で全身にクリームを塗って出場したことが発覚し、無期限出場停止処分となった。10月に復帰が発表されたとき、三崎は「スポーツマンシップも武道精神もない男をなぜリングに戻すのか」と批判した。その復帰戦で、自分が負けたデニス・カーン(韓国)に秋山はKO勝ち。三崎は「オレがいかなければ」という思いを強くした。生き様をかけた戦いでもだった。 マイクを取った三崎は「秋山! おまえは、たくさんの人たちと子どもたちを裏切った。オレは絶対、許さない」と糾弾。そして「でも、おまえの思いは届いた。これから、おわびと誠意の気持ちで戦ってほしい」と激辛エールを送った。 この試合は、ヒール・秋山とベビーフェイス・三崎で「亀田兄弟VS内藤大助」に似た構図となった。入場時、PRIDE史上最大の2万人分のブーイングを浴びた秋山とは対照的に、2万人分の大声援を送られた三崎。実力者であるにもかかわらず、これまでメジャーになりきれなかった。だが、秋山狩りで「総合格闘技界の内藤」になった。一気にメジャー路線を突っ走る。 (竹下陽二)
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