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北朝鮮初公演のNYフィル、韓国では冷遇?

 米朝関係改善のため、ニューヨーク・フィルハーモニックは来月26日、北朝鮮・平壌でオーケストラ公演を行う。1970年代に行われた米中「ピンポン外交」同様、「オーケストラ外交」で米国と北朝鮮の間に和解ムードを醸し出そうという狙いだ。

 しかし、平壌公演から二日後の28日にソウルで行われる来韓公演では、夜に公演会場を押さえられず、午後1時30分から「芸術の殿堂」コンサートホールで公演を行うことになっている。

 会社勤めの人々の来場が難しい、平日(木曜日)の昼間に公演を行うのだ。

 詳しい事情は次の通りだ。当初、ニューヨーク・フィルと韓国公演主催者は、平壌公演の翌日に当たる27日と28日の夜に会場の使用を申し込んだ。

 しかし芸術の殿堂コンサートホールでは、すでに27日午後8時にはドイツ・ライプチヒの名門合唱団「聖トーマス教会合唱団」の来韓公演、28日午後8時にはイギリスの「啓蒙時代管弦楽団(エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団)」の来韓公演が決まっていた。聖トーマス教会合唱団はバッハの『ミサ曲ロ短調』を、啓蒙時代管弦楽団はバッハの『ヨハネ受難曲』を演奏する予定だ。

 ニューヨーク・フィル韓国公演を主催するMBCは、両団体の来韓公演を主管する企画会社2社に会場を譲るよう依頼したが、「公演日が迫っており、公演キャンセルによる負担が大きい」との理由で断られた。そして結局、両公演の間で空いていた唯一の時間帯である28日午後1時30分を申し込んだ。ニュ-ヨーク・フィルは韓国公演でバッハの演奏の間に挟まれることになったのだ。ニューヨーク・フィルはこの日、ベートーベン交響曲第5番『運命』などを演奏する。

来月、北朝鮮・平壌と韓国・ソウルで公演を行うニューヨーク・フィルハーモニックの指揮者、ロリン・マゼール。

キム・ソンヒョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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