あとがき&告知
中学時代の、俗に思春期と言われる一時期、
どうにかしたいことが思い通りに行かなかったり、思い通りに行く術がわからなかったり。
みなさんも一度は、そんな経験をしたことだろうと思います。
人間関係だったり、恋愛だったり。セオリーを知らなかったりまだ非力だったりするせいで、
目の前の大きな博打を、挑むことなく逃してしまう。
まだ未成熟な中学生時代は、そんなことよくありますよね。
それをそのまま、成人しても引き摺っている人もいます。
まぁ、ぶっちゃけ僕なんですけど。
そんなモヤモヤも、思春期が過ぎると、大抵の人は経験しなくなります。
だけど、なかなかそのモヤモヤから逃げられない人もいて(やっぱ僕だ)、
そういう人はモヤモヤからやがて次第にドロドロの泥沼にはまってしまうことも、しばしばあるようです。
そうなると、「俺を理解してくれる恋人とか、唯一無二の大親友とかがいれば、救われるかも…」
なんて考えてしまったりしませんか。僕はめちゃくちゃ考えます。
世界のどこかに、この如何ともしがたい感情を共有できる人がいれば、僕を捕まえてくれる人がいれば、と。
そういう人がいれば、ドロドロからのエクソダス計画も始められるってものだろう、と。
拙作『オナニーマスター黒沢』の最終発は、そういう話です。
モヤモヤやドロドロや、その向こう側にあるサッパリが、このお話の肝でした。
拙い作品ではありますが、そういうところが読者のみなさんに少しでも伝わっていれば感無量です。
僕は根っからの長文垂れ流し型人間ですので、後書きに書きたい話はもっと色々あったはずなのですが…
いざ書くとなると、何を書けばいいのかわからないものですね。
いっちょ前の作家みたいに後書きなんか書き腐りやがって、と言われないかと冷や冷やモノです。
ですので、最後は短く締めたいと思います。
いつも本スレや読者感想で応援して下さった皆々様、
数々のファンアートやTOP絵の素晴らしい着色で僕にやる気を下さった名無し絵師ならびに諸先生方、
更新毎に僕に激励の言葉を送ってくださったネット仲間の皆々様、
そして最初から最後まで温かく見守ってくれた上に、幾度となく助言をくれた友人S。
皆様方には、ありがとうございますという言葉以外、なんとお礼を申せばいいのかわかりません。
本編のみならず、こんなこっ恥ずかしい後書きにまで目を通してくださっている読者の方には、
もう感謝の言葉が尽きないですね。
人から応援されるというのは、本当にいいものでした。重ね重ね、ありがとうございます。
最後に。
当分は次回作の予定はないのですが、その代わりと言ってはなんですけど、
近々、“本編の後日談”という形で番外編を一編だけ、更新したいと思います。
僕の中では「本編が大団円を迎えたあとに番外編でお茶を濁すのはどうか」という葛藤があったのですが、
本編とは少し違うところに、書きたい話が一つだけ残っているのです。
たとえ蛇足になってしまっても、書かない訳にはいかないだろう、と思うのです。
飛ぶ鳥あとを濁さず、と言いますが、未練を残すくらいなら、大いにあとを濁して発ちたいと思います。
…あれ、短く締めようとしたはずなのに、全然短くなくなってしまいました。
そういうわけで、そろそろ締めたいと思います。
また番外編でお会いしましょう。
それでは、最後まで付き合ってくださった皆様方、乙でした。
ノシ