東京ビッグサイト(東京都江東区)で開かれている日本最大のマンガの祭典「コミックマーケット(コミケ)73」では、通称「コスプレ広場」と呼ばれるゾーンでマンガやアニメなどの人気キャラに成りきったコスプレーヤーたちが自慢の衣装を披露している。今回は、動画投稿サイトなどで話題の音楽ソフト「初音ミク」のコスプレが目立った。
「初音ミク」は、クリプトン・フューチャー・メディアが開発した音楽ソフト。16歳の可愛いバーチャルアイドル歌手という設定のミクの声で楽曲が制作できる。ミクは、肩に「01」の文字が入り、青緑のロングヘアー。衣装は、ヤマハの初代シンセサイザーで、それまでの音楽にない音を生み出した名器「DX7」のカラーをイメージしたというデザインで、同社の携帯サイトのイラストを担当していたKEIさんが描いた。ただ、パッケージイラストがある程度で、衣装の背部のデザインなど、詳細な設定があるアニメとは違い、ほとんど情報がないのも特徴だ。
さらに、ミクが長ネギを手にして踊るという映像が、動画投稿サイトに投稿され、数十万回視聴される大人気となり、長ネギは「非公式設定」の必須アイテムとしてファンに定着。だが、コミケでは剣などの長い棒状のものの持ち込みが安全性の問題で禁じられているため、同準備委では、事前に協議が持たれたという。今回は、長さだけでなく、ネギが生ものでにおいがあり、落として踏んでしまうと床が滑りやすくなるといった理由で禁止となった。
初音ミクのコスプレをしていたコスプレーヤーの女性は「動画サイトでミクの映像を見て可愛いので挑戦しました。背中の部分とか、分からない部分は想像しながら作りました」とポーズを取っていた。
コミケは31日まで。コスプレは、登録制で登録料1日800円が必要。コスプレ姿のままの来場は禁止されている。【立山夏行】
2007年12月30日